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2017年08月22日
共同保育所の歴史と現在10~たつのこ共同保育所1~大きな家族
もう一つ、共同保育所を紹介します。
【赤ちゃんにやさしい国へ】保育の理想は”サービス”とは離れたところにあるはずだ たつのこ共同保育所
たつのこの説明の前に、自主保育について知ってもらった方がいい。
赤ちゃんにきびしい国で、赤ちゃんが増えるはずがない。の記事を書いた直後はたくさんの方にメールをいただいたが、その後も時折メールが届く。メールをもらった方に取材して記事を書いたらまた別の方からメールをもらう、という流れができてしまった。3月にも新たにもらったメールがある。「たつのこ共同保育所」で子育てをしているというお母さんからだ。一部を引用すると・・・
(たつのこ共同保育所での子育てをはじめて以来)こんな子育ての仕方があるんだ!と目からうろこの2年間でした。
ただ、たつのこのあまりに特殊な存りかたを、周りにうまく説明できていないと感じています。
境治さまの文章を読ませて頂いて、たつのこのことを理解し、文章にできるのはこの方しかいないのではないかと感じました。
たつのこは、大きな家族なんです。
核家族の私でも、育児を楽しんでいるのは、この大きな家族があるからです。
子育てを楽しむことができるための社会の在り方への一つの具体例として、一度見に来ていただけると嬉しいです。
こんな熱いメールをもらって、そして「この方しかいない」とまで言われて、行かないわけにはいかない。幸い、自宅から比較的近い。これはもう、行くでしょ、ってことで、二回に分けて行ってみた。いろいろと面白く、またいろいろと考えたので、その取材録を書いておこう。自主保育は、その名の通り母親たちが自分たちで保育を行うし、園舎はなく青空の下で育てるのが基本姿勢。たつのこもそもそも、自主保育としてはじまったのだそうだ。
たつのこ共同保育所のWEBサイトによれば、1977年にはじまったとある。「たつのこの生い立ち」というページに設立趣旨が書かれている。読むと、固い。固いけど、高い理想の下にはじまったのだとよくわかる。自主保育も、そもそもは70年代にはじまったらしいので、この頃にこういう大きな潮流があったのだろう。
さて教わった住所に着いたのだけど、しばし迷った。どこにも保育所らしい建物がないのだ。よくよく探すと、あった。
え?これ?これが保育所?マジすか?と、思わず独白していた。
メールをくれた有園愛さんから話を聞いた。
たつのこ共同保育所は、”共同保育”つまり、保育者と保護者で共同で保育を行う場所。川崎市認定の保育所だ。
保育者と保護者、というか母親が共同で。そこに理念が凝縮されている。
実は自主保育でも保育者がつく例もあった。野毛風の子はたまたまいなかったが、保育者がいた時期もあるそうだ。記事にしてないが他に取材した自主保育では保育者がいた。
共同保育の場合、保育はあくまで保育者が仕事として受け持つのだが、保育所の運営は保護者と一緒に行うのだ。
続きます。
投稿者 hoiku : 2017年08月22日 TweetList
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