| メイン |

2022年08月20日

【知能進化を紐解く】思考の二元化と感情形成の関係

前回の記事では、8か月~4歳から始まる「シナプス」の刈リ込みにより、生きていくために必要なところを太く、不要なところは薄く細くすることで、環境に適応していくことを扱いました。
色んな経験を与えることで刈り込みの際の可能性を広げることへ繋がっていることがわかるとこどもたちに色んなことを教えてあげたくなりますね!

8ヶ月~4歳から始まる「シナプスの刈り込み」。
こどもたちは刈り込みが行われる前にどうやってシナプスを増やしていくのでしょうか?

今回はこどもたちが2歳前後になると対象に対して興味をもって「あれはなに?これはなぜ?」と親たちを質問攻めにする「なぜなぜ期」と脳の成長との関係について深めていきたいと思います。

■「なぜなぜ期」は感情を作り出すための大事な一歩

お母さんからの愛情を受け取ったこどもたちはお母さんとのスキンシップによる一体化充足をベースにして、安心存在以外の対象(外の世界)へ一体化の充足対象を広げていきます。相手と一体化したいという純粋な思いがあらゆるものに対して興味を持ち、「これはなに??」という言葉を聞くことが増えていきます。

このときこどもたちの脳内は初めて見るもの、触るものに対しての二元化が行われ、理解できる。理解できないもので分類されていきます。

こどもたちが「これはなに??」と聞くことによって周囲の情報をキャッチしシナプスの数を増やすことで、刈り込みのベースを作っていくのがこの時期となります。

実は刈り込みはすべての動物が行っているのですが、同じように刈り込みを行うのになぜ動物と人間には差があるのでしょうか?
動物は生存のために危険かどうかの判断を自分自身で行い、刈り込みを行っています。
もちろん人間のこどもも同様に理解できないものに対して危険かどうかを判断しますが、動物と違う点は、人間はモノだけでなく身近な相手がどう感じているかも見ていて、相手の反応や表情から社会環境の中においての肉体的な反応を学んでいくのです。
これができるのは生まれた時からお母さんとスキンシップを続けてきた人間だけの特徴です。人間にとっての感情とは内面的なものではなく、表情や体の動悸など、肉体表現と精神が繋がり感情を生み出しています。

実はこどもたちが笑ったり、泣いたりした後固まったように動かなくなるのは自分の感情が周りの環境の中で一致しているかを考えているそうです。

「なぜなぜ期」のあと、こども達には次第に感情が生まれていきます、これは「なぜなぜ期」を通して脳に多くの情報と、周囲の反応をセットで感じることで、脳の成長に繋がり、自意識が形成されていくからです。

「なぜなぜ期」はこどもたちの脳の成長にとって大事な時です。お母さんたちは「なぜなぜ期」のこどもたちの「なにこれ?」と言ってきたら顔を見せて何なのか教えてあげましょう。

突然固まってしまったりしたときは無理にゆすったり、声をかけずに、何を考えているのかな?と一緒に考えてあげればこどもたちの脳は社会の中に適応するように自然と進化していくのです。

次回は「なぜなぜ期」の次の段階。
3~4歳のこどもたちに感情が生まれ始め、物の本質やその背景までを考えられるようになる「なんで期」について紹介していきます!

投稿者 ito-k : 2022年08月20日 List   

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://web.kansya.jp.net/blog/2022/08/9294.html/trackback

コメントしてください