子供の嘘に親が取るべき行動とは? 素直さをグングン育てる接し方! |
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2021年04月30日
早期英才教育のほとんどは間違っている
早期英才教育では、右脳開発と称してフラッシュカード法やDVDを使ったトレーニングが行われているようですが
、ほとんど効果はない、いやむしろ弊害の方が大きいという声があります。
右脳の活性化に最も効果的な外遊びやスキンシップを排除して、机上のトレーニングをすることが、おかしなことであるのは明白でしょう。
今回はそんな早期英才教育についてです。
以下(https://dual.nikkei.com/article/020/35/)より引用します。
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こんにちは、プロ家庭教師の西村則康です。今回は、実践しておられるご家庭も多いであろう「早期英才教育」について考えてみようと思います。
「子どもに英才教育をしてきたのに成績が思うように伸びない」
という相談をよく受けます。精一杯チャンスを与えてきたつもりなのに結果がでない。ほかの子よりも先を行かせるために英才教育をしてきたのに、むしろ遅れをとっていたり、バランスをくずしていたりするわけです。
本当のところ、早期英才教育のほとんどは役にたたないと私は思っています。
〇自然に育つプログラミングを無視するな
人間の脳というのは、特別なことは何もしなくても自然に成長していけるだけのプログラミングがきちんと施されています。しかもそれは非常に安定した、強固なものです。
間違った英才教育というのは、つまりはそのプログラミングを無視して、無理やり脳をより早くつくりあげようとするものだと思います。
本来の実がなるサイクルを早めようと、促成栽培した野菜や果物は美味しくないですよね。それは、本来の育ち方を人工的に早めた結果、細胞が崩れて形成されるからだと言われています。
そう考えれば、人間だって促成教育しようとすれば無理が生じるのは当然です。
そもそも、子どもの成長に早道などありません。だから人間が自然に育っていくプログラミングに応じて、その年齢なりのベストを目指してほしいのです。
偏った刺激を過剰に与えると、むしろ成長するにつれてさまざまな問題が生じてきます。
早期英才教育でつめ込むと、何をやっても心が波打たない子になる
私の以前の生徒に、何にも興味を示さない小学5年生の子がいました。私立の小学校に通っていて、幼児教育や英才教育の塾にも行っていました。
フラッシュカード、速読、右脳教育などを、子どもの意思に関係なく次々と与えられて、楽しむことを知らずに大きくなっていく。それを繰り返していると、本当は楽しいはずの体験をしたり、新しい知識を吸収したりしても、心がまったく波打たない子どもになってしまうのです。直感で物事を捉えることが習慣になってしまって、理解や納得に興味を示さなくなってしまうのです。
そうなってしまうと、もう一朝一夕では治りません。フラッシュカードや速読による直感頼りの学習から、自分の頭のなかにある言葉で考えるスローな学習に変えていくことも必要ですし、知ることや、わかることの楽しさも教えていくとなると、場合によっては、治すのに5年以上かかることもあります。
さらには、こんなケースもありました。算数だけが飛び抜けてできる小学6年生の子どもです。
算数の能力はもう抜群で、理科もほどほどにできましたが、国語の成績が本当に悪かったのです。
優秀な国語の家庭教師をつけても点数が上がらないため、困り果てたお母さんは、何度も私のところに相談にこられました。
お母さんとさまざまに話してわかったのは、その子が赤ん坊の時に数字にばかり親しんでいたということです。
表には数字、裏にはひらがなが書いてある積木を用意すると、幼い頃は一般的に、子どもは数字ではなくひらがなで遊ぶものですが、その子はいつも数字のほうで遊んでいたといいます。ハイハイをしていた1歳の時から簡単な足し算はできたといいますから驚きです。
でも、それは決してよい結果を生みませんでした。その子も中学受験をしたのですが、結局合格できなかったのです。
中学3年生になる頃まで私に連絡があり、「英語と国語がまったくできなくて、内申が取れないんです。どうしましょう」と、お母さんがお手上げになっている様子が印象的でした。
これは、過剰に偏った刺激だけを与え続けるとどうなるかという、一つのわかりやすい例だと思います。
子どもが嬉々としてする習いごとは間違いなく効果的
一方で、英才教育のシステムに合う子どもも、時々います。でもそれは、大脳が極端に早く発達した子で、全体の5パーセント以下だと思います。
つまり英才教育とは、それ以外の大多数の子どもの犠牲のうえに飛び抜けた秀才をつくるもの――。それが早期英才教育の実情だと、私は考えています。
子どもが幼い頃には、適切な量や質の刺激を与えることを心がけてください。親が意図的に与える早期英才教育などの“学習刺激”以上に、普通の生活のなかで親が知らないうちに子どもが受けている“学習刺激”に注目しましょう。
それは、英才教育などではありません。友だちとの遊びや、一人遊び、家でのお手伝いや会話を通じて、子どもは学習に結びつく刺激を受け続けています。だからこそ、子どもには普通の遊びをどんどんやらせてください。
ちょっとしたお出かけや、買い物、旅行など、親子でさまざまな経験を積むこともおすすめします。親と一緒にしたことは、幼い子どもの心には思い出とともに深く刻まれるので、脳を成長させる刺激としてとても効果的です。
子どもが楽しんでやっている習い事は間違いなく効果がある
よく、小学生の習いごとは何をどれくらいすればいいのかと聞かれるのですが、それについては一概には言えません。精神的、体力的にたくましい子どももいれば、それほどタフではない子どももいるなど、小学生のうちは特に個人差が大きいからです。
確かに、スポーツや音楽などの身体で覚える芸事は、幼いうちから始めるメリットはあります。
基準は、子どもが喜んで楽しそうにやっているかどうかです。どんな習い事でも、子どもが嬉々としてやっていれば、それは間違いなく効果があります。
反対に子どもが日々疲れ切っているようであれば、習い事の数を減らしたり、内容を見直したりする必要があるでしょう。
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投稿者 hoiku : 2021年04月30日 TweetList
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