子どもの外遊びが減少している話を耳にします。背景に、公園利用ルールの厳格化や、路上で遊ぶ子どもの声を不快に感じる住民とのトラブルがあるようです。
実際、子どもの外遊びは減少したのでしょうか? 原因は何なのでしょうか? 親子の遊び事情はどうなのでしょうか? 2017年7月7日(金)~10日(月)に「子どもの放課後の過ごし方」に関するインターネット調査を実施しました。
調査は、クーバー・コーチングのWEBサイトやメルマガ会員、SNSを通じて、一般の方にご協力を呼びかけ、287名から回答を得ました。ご回答いただいた皆さま、ありがとうございます。
結果を一部抜粋して報告させていただきます。
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調査結果1
子どもが屋外で遊ぶ時間について聞きました。
子どもの屋外での遊びが、「減少した」が92.0%!
保護者が小学生のころと比べ、いまの小学生の子どもの遊びが減少したと思う割合は92.0%でした。
Q1.あなたが小学生の頃に比べて子どもの屋外での遊びが減少したと思いますか?(SA) N=287
遊びが減少した理由 ベスト3
- 1位「屋内遊戯の充実(TVゲームやカードゲーム等)」・・・54.5%
- 2位「公園ルールの厳格化(ボール利用禁止、自転車乗り入れ制限等)」・・・45.5%
- 3位「習いごとで忙しい」・・・43.6%
Q2.Q1で「はい」と答えた方へ 屋外での遊びが減少したのはどのような要因が関係していると思いますか?(3つまで) N=287
【考察】
「遊ぶ環境の変化」と「放課後の過ごし方の変化」が大きな要因のようです。調査結果2
子どもの外遊びについて、保護者がどのように考えているか、聞きました。
子どもが屋外で遊ぶことが増えたほうが良いと思う、94.5%!
Q3.子どもの屋外での遊びは増えたほうが良いと思いますか?(SA) N=287
遊びが増えたほうがよい理由 ベスト3
- 1位「体力・運動能力が向上するから」・・・66.1%
- 2位「友だちや仲間が増えるから」・・・49.8%
- 3位「社会のルールを学ぶことにつながるから」・・・41.7%
Q4.Q3で「はい」と答えた方へ 子どもの屋外での遊びは増えたほうが良い理由は何ですか?(3つまで) N=287
【考察】
保護者は、「遊び」によって「得られる価値」を重要視していることがわかります。調査結果3
平日放課後に親子で外で遊ぶ時間について聞きました。
放課後、保護者と子どもが一緒に外で遊ぶ時間はない」が48.1%
「1時間以上」と答えたのはわずか5.6%と、外で遊ぶ時間がほぼ取れていないことがわかります。
Q5.放課後、保護者様とお子さまが一緒に、外で遊ぶ時間はどのくらいですか?(SA) N=287
子どもの平日放課後の過ごし方 ベスト3
- 1位「習いごと」・・・84.3%
- 2位「宿題をふくむ勉強」・・・66.2%
- 3位「屋外で遊んでいる」・・・45.6%
Q6.平日の放課後や休日にお子さまはどのような過ごし方をされていますか?(3つまで) N=287
外遊びのよさを習いごとを通して経験する時代
外遊びは、屋内ゲーム機器の充実や公園ルールの厳格化など外部要因により減少したと思っている保護者がほとんどでした。
一方、外遊びは増えたほうが良いと感じていて、その理由は「体力・運動能力向上」や「友だちや仲間づくりと社会のルールを学べるから」でした。
平日、保護者とお子さまが遊ぶ時間がない影響も一因でしょうが、平日放課後や休日を問わず、習いごとをさせる傾向にあります。習いごとが外遊びの良さをふくんだ活動に変わってきていると認識しているのではないでしょうか?
たとえば音楽サークルやチーム系の習い事では、多数の子どもたちが集うので友だちや仲間づくりの場になっています。スポーツ系の習いごとでは、スポーツを行うのみならず、スポーツを通して、体を動かし、体力や運動能力を向上させられる場となっています。
外遊びが減少する昨今、習い事を通して「体力向上」や「仲間作り」、「社会性の獲得」させているようです。外遊びの良さを習い事を通して経験する時代になっているのですね。