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2016年09月16日

子供は絵を描くのが好き~言葉とともに発達する感覚の表現と共有

子供は絵を描くのが好きですね。
最初はなぐりがきですが、だんだん丸や三角を描くようになり、いろんなイメージや意味を重ね合わせて描けるようになっていきます。

歌や踊りと同じように、大人が教えるわけでもないのに子供は絵を描き始めます。不思議です。

そこで今回は、子供はなんで絵を描くのか?
そもそも人はなんで絵を描くのか?

について考えてみました。

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「子供が絵を描くとき」(磯部 錦司著)の要約を「えこどもあ共働き子育て局」さん
(http://zaxxk.matrix.jp/post-1580/)より引用します。
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子供はなぜ絵を描くのか

1.「自分の存在を確かめる営み」としての「描く行為」
⇒子供が自分で自分の体に色を塗るという行為

2.「環境との一体化」において生まれる「描く行為」
⇒園庭の地面に、棒を使ったり、水をまいて絵を描く行為

3.「感じること」と「描く行為」
⇒描く行為は「感じ取る」ことによって生まれてくる
1歳半頃から描く行為が始まり、瞬間瞬間に起こる線や色の変化を刺激として感じて、その刺激に連動して手を動かすという絶え間ない「感じて表す」過程を積み重ねによって、線や形が生み出される。

やがて、その「感じ表す」という営みの中で、「イメージ」や「思考」が生まれて、4歳前後になると、イメージや色や形を表す、という活動を生み出していく。

4.「見方・感じ方・考え方を広げていく営み」としての「描く行為」
⇒見たものを平面に描くということは、視覚だけでなく、他の感覚とのつながりや関係から学習されていくものと考えられる。

とりわけ、幼児は視覚とほかの感覚を切り離しては考えられず、一体になっている。幼いほど、触覚の支配が強い。9歳になってようやく視覚は機能として独立し、今度は視覚によってほかの感覚は意味づけられ、「見ること」を中心にしてさまざまな世界を認識しようとするようになるといわれている。

5.「イマジネーションを育む営み」としての「描く行為」
⇒3歳頃になると、ファンタジーと現実の世界を行ったりきたりしながら、絵を描く。空想の世界を描けるということは、想像できるということであり、豊富なイマジネーションがあるということ。

チンパンジーの絵は、円をクルクル描くところまではいくが、それ以降は何歳になっても自分の力で形に表すところまでいかない。しかし、人間はそれ以降も自発的に絵を描き、体と心の成長とともに描画も発達する。どうして人間だけが、自発的に絵を描き続けるのか。それは、大脳の問題であり、言葉やイマジネーションの問題であるといわれている。

チンパンジーは、漢字が理解でき、ボディランゲージも可能だが、話すことはできない。言葉の文化がないことが大きな違い。言葉がない=言葉から生まれるイメージをつなげたり、広げたりして現実にない世界を想像したりするなど、想像力を働かせる営みが生活にない、ということ。

言葉がある=イメージを伝達し合う想像力も必要。とくに子供にとっては、イメージを具体的に表す手段として絵を描くことが重要な役割となっている。

6.「コミュ二ケーション」としての「描く行為」
⇒子供は、最初から伝えることが目的で絵を描くことわけでなく、描きたいから描く。
表現とは、他者とのコミュ二ケーションの手段に使われる言葉だが、「自分」とのコミュニケーションもある。
子供は、他者だけでなく、自分とのコミュ二ケーション(自分との対話)が描く過程で起きているように見える。たとえば、ある子が絵具を垂らしたときに、見ていた子が「わーきれい」と言ってそこに絵具を同じように垂らして感覚を共有するような行動は、共通の感覚や感じ方を、描く中で共通に体験しながら、それぞれの感じ方や表し方に触れて共有していく営み。
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人類は直立二歩行をはじめ、歌や踊りを通じてお互いの意識を共有し、やがて言葉を獲得してきました。「絵を描く」行為は、この人類進化の過程と深く関係しているように思います。

人類最古の壁画は約3万年前と言われており、多くは動物の絵が生き生きと描かれていることで知られています。上記の「描く行為」に照らせば9歳以降、「見ること」を中心にして世界を認識し、それを伝えるために描くようになる時期と重なってきます。

とすると、人類は壁画が描かれるずっと以前から、言葉の発達と並行して、体に色を塗り、棒で砂に絵を描き、「感じとった」感覚の世界を絵で表し、コミュニケーションを図ってきたのかもしれません。

子供は1~2歳のころから、クレヨンなどを壁や床にこすりつけ、そこに自分の手の感触が痕跡として現れることに興味をもつと言われています。これが「絵を描く」ことの原点だとすれば、人類は歌と踊り、そして絵を描くことを通じて言葉を発達させ、言葉がまたそれぞれを高度にしていったと考えられます。

人類史そのものを再現している子供の成長。やっぱり子供ってすごいですね!

投稿者 hoiku : 2016年09月16日 List   

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