| メイン |

2016年07月29日

子供たちは12歳までに人類700万年の進化を復習し、社会に出る準備を整えている。

わずか10ヶ月の間に、5億年におよぶ生命の進化の過程をたどり、未来に向けた進化の可能性を背負って生まれ出てくる赤ちゃん。生まれてからの進化もまたすごいです。

1歳で立ち上がり、言葉をおぼえ、絵を描き、道具をつかいこなし、時間の概念を理解し始める・・・
大人の感覚では当たり前のように感じるかも知れませんが、ほぼ白紙の状態からこれらのことを身につけていく過程を考えると、まさに人類の700万年の進化の過程を猛スピードで吸収しているのです。

今回は、こんなすごい子供たちの成長過程をたどってみましょう。

 にほんブログ村 子育てブログへ

以下(http://eminews.jp/?p=316)より引用します。
————————————-
2歳児
スプーンを使って自分で食べる、食べようとする
2語文を言うようになる(マンマちょうだい など)
走ったり両足飛びができるようになる
名前や年齢など、簡単な質問に答えられる
大人のすることを真似する
積み木を積んだり、並べたりして何かに見立てて遊ぶことができる

3歳児
箸を使おうとする
ひとりで手を使わずに階段をのぼれるようになる
友達と仲よく遊べる
モノの様子を具体的に言えるようになる(ふわふわ、べちゃべちゃ など)
はさみを使えるようになる
 なんでもなぜなぜと聞くようになる
人の姿を描けるようになる

4歳児
箸を上手に使うことができる
相手の目を見て話したり、聞いたりすることができる
階段の2、3段から飛び降りることができる
自分の意志や、体験したことを大人に話す
友達とごっこ遊びをする
車や家など、少し複雑な形の絵を描くことができる

5歳児
お箸を使いこなして食事ができる
雑巾が絞れる
自分から仲のいい友達をつくり、遊べる
数を正確に数えることができる
はさみ、のり、筆記用具などの道具を正しく使える
時間や暦に興味を持つ

6歳児
ひらがなを読んだり書いたりできる
カレンダーや曜日が理解できる
おもちゃなどが欲しくても我慢することができる
遊びの中でルールを作ることができる
絵を見て、その様子を擬音語などを使って表現できる
—————————————————
たどってみると成長の様子が良くわかります。
ハイハイから1歳前後で2足歩行をはじめ、道具を使い始め、絵を描き、言葉から文字へ・・

人類の2足歩行、道具の発明、洞窟画、言葉から文字、という700万年の歴史で培った能力を猛スピードで身につけています。

この頃の幼児は常に周りを観察し、真似る、試すの繰り返し。3歳からは「なに?なんで?」という好奇心を原動力に対象性会をどんどん広げていきます。

さらに小学校に入ると・・・
(http://fuji.pro.tok2.com/hattatu.html)より抜粋します。
————————————–
1年生
・「なぜなぜ時代」といわれ、親や教師に毎日、質問攻めをする
・「まねっこ時代」でもあり、大人や周囲の年長者のしぐさや行動を意識的、無意識的に真似る
・「空想時代」の最中であり、自然や環境が生きていて自分と話すことができると感じている

2年生
・「なぜなぜ時代」は次第に強くなり、まわりの大人には迷惑になるほど「なぜ」を連発するようになる
・アニミズムも頂点に達し、次第に醒めていこうとする過渡期に差しかかる。動物映画、アニメ、冒険ものにも関心が強まり、「夢中」になる時期である。
・観察力が増し、動きに応じて対応できるようになる。
・手足の器用さも増し、かなり細かい仕事もこなすようになる。しかし、成功も失敗も沢山経験することになる。

3年生
・この時期は友達との関係がもっとも重要な要因となり、友達にどう思われるかが行為の基準となる
・社会性の発達とともに、所属社会、所属集団の中での役割取得が重要な要素になる
・生活の基盤が広がりはじめ、近所と学校の往復を中心とする生活圏が、次第に地域へと広がり、町や村全体が意識の対象になってくる。
・漫画や科学ものにも関心をもちはじめ、いわば科学的思考の目が急速に発達しはじめるのである。
————————————–
なんで?思考はますます強くなり、自然やものなど、あらゆるものと対話する力を持つようになります。人類がたどってきた精霊信仰に近いですね。
それと同時に対象世界も徐々に広がり、友達や集団との関係が重要性を増してくる年代です。
人類が観念機能を獲得して飛躍的進化を遂げた歴史とだぶって見えてきます。

そしてだんだん大人へと近づいてきます。
—————————————
4年生
・自然への興味が増し、疑問も思いつき以上に根拠のあるものに育ちはじめる
・友達が急速に増えることから、社会的適応に関係する悩みも増えていく
・情緒は大人並に豊かになり、大人と同じような価値への感情も揃いだす
・思考の範囲は、生活圏の拡大とともに広がり、地方や県レベル、更には国にまで理解できるようになる
・思考の深さも次第に論理的になり、原因、結果の因果関係に興味を示す
 
5年生 
・教師や親が自分を他の者と公平に扱ってくれているかを非常に敏感に感知する
・教師や大人の願いや期待に沿いたいと願う
・芸術的な美感覚も育ち、美しい行為、正しい行為への感性も優れてくる。
・思考力は大人並になる
・悪いことは悪い、良いことは良いとする価値に規範の基準を求めようとする

6年生
・大人に近づきたいと願う大人願望が目立つ。持ち物、服装、しぐさ、言葉つきなどが際立って変化してくる・関心の対象は広がり、地域、国内から世界へと理解力が拡大する
・思考力は大人と同様の能力に近づき、推理力、判断力も成人とほとんど同じ状態になる
・手足を使う技能も優れ、細かい作業、根気のいる仕事にも対応できるようになる
・社会性は一層広がり、自分の立場と人の立場の区別、思いやりなどが一般の社会人と同じようにできる
————————————-

12歳になれば思考力は大人とほぼ同じ。社会の一員としてのスタートラインに立ったという感じです。ちょっと早い感じもしますが、昔はこの年頃から農作業に携わったり、元服という成人式があったりしたことを考えると本質は現在も同じなのかも知れません。

こうしてみると、私たちはおよそ12歳までに人類700万年間の進化をおさらいし、次の時代に向けた航海に出て行くようになっているように思います。

いよいよ社会に向かって更なる成長を・・・というときですが、実際はここから先も延々と学校教育が続き、成長の出鼻を挫かれてしまいます。そもそも小学校の画一的な教育によって、子供たちの好奇心の芽は摘まれ始めている気がします。

彼らの成長過程を見れば見るほど、従来の学校制度ではない、未知なる課題に興味をもち追求していける場が必要だと強く感じます。本当は中学にもなったら、社会のことを一緒に考え、「なんで?」「どうする?」を 追求したり、農業を通じて仕事とはなにか?を考えたり、もっともっと現実を前にして成長していければ、子供たちの活力ももっともっと上がっていくのではないでしょうか。

投稿者 hoiku : 2016年07月29日 List   

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://web.kansya.jp.net/blog/2016/07/5059.html/trackback

コメントしてください