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2015年11月12日

若者に介護はさせない~元気高齢者による高齢者支援~

なんだか、高齢者を介護しなければならない対象としか見ないから問題だらけなんであって、高齢者の能力を活用しようと思えば可能性が開けるように思えてきました。

もっと、積極的に自ら高齢者の課題を担おうとする動きもあります。

「若者に介護はさせない―元気高齢者による高齢者支援「かい援隊本部」活動開始」

「若者に介護はさせない。2025年の介護分野における100万人規模の人手不足の解決を図る」

この大義を掲げた介護人材派遣業の株式会社「かい援隊本部」(東京・品川)が、2012年4月1日に活動を開始した。

同社のビジネスの特徴は、「元気高齢者による高齢者の介護」。介護分野での人材派遣業では類例のない、毎月の研修を行う教育に力を入れる体制をつくった。介護をする人、される人の年齢が近いゆえにコミュニケーションを取りやすく、共に心と体の負担をかけない介護ができると期待できる。

さらに年金受給者層の人を介護スタッフとして報酬を伴う社会貢献活動にいざなうことで、収入と活力の維持を図る。目標は「2025年までに100万人の介護スタッフの派遣・育成を行う」と壮大だ。

創業者の新川政信(にいかわ・まさのぶ)会長は「本当に社会の役に立つなら収益も上がり、税金もたくさん払えるはず」と語り、株式会社の形で介護業界ビジネスに挑む。

労労

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「高・介併進策」と名付けた介護の人手不足解消と高齢者の生涯雇用のステージの確保、補助金なしで社会に負担をかけない社会性、知識や経験を持つ元気高齢者の力を活かすなど、さまざまな社会に役立つ工夫をビジネスプランの中に盛り込んだ。すでに介護施設と契約を結び、滑り出しから多忙になった。

新川会長、斉藤幸三社長は共に60歳。2人は明治安田生命の幹部を務めた。そこで学んだ人材育成のノウハウを活かしながら、定年後に社会起業を行う。2人は3年前にビジネスモデルを構想。

新川氏は60歳を機に、社会起業家を育成するビジネススクールである社会起業大学(東京・千代田)に調査研究の総仕上げのために入学した。その在校生たちが競う「ソーシャルビジネスグランプリ2011夏」で最優秀の起業プランに与えられるグランプリを受賞した。60歳以上の「第二の人生」で、2人は自ら新しい生き方、働き方を作り出そうとしている。

同社は4月1日にプレス発表会と設立記念パーティを開催した。社会起業大学の田坂広志名誉学長、田中勇一学長も出席し、元日本テレビアナウンサーの松永二三男氏の司会の下で、約200人の集まったイベントは盛況となった。

新川会長は「このままでは家族の介護・看護のために、若者の仕事が奪われます。一方で団塊の世代が80歳を迎えようとする2025年には介護難民があふれかねません。それを元気高齢者の力でなくしたいのです」と起業の大義を強調した。

シンクタンク・ソフィアバンクの代表で、社会企業家の意義を世に訴えてきた田坂広志氏もエールを送った。「私も60歳。未だ修行中の身ですが、この年だからこそ、これまでの人生の経験を活かし、何らかの貢献ができると思います。そこで立ち上がったかい援隊を支えたいと思います」。

参加者は「60歳からの社会起業」「若者に介護をさせない」という同社の取り組みに関心を寄せ、誰もが応援をしていた。司会の松永氏も60歳。「同世代の心意気に応援しようと思った」。

会場には60歳を超えて起業したライフネット生命の出口治明社長、高齢社の上田研二会長も訪れ、「成功を祈ります」とあいさつ。来場者は盛り上がった。

日本が迎えつつある高齢化社会は、閉塞感などの暗いイメージが先行しがちだ。しかし実際は元気な高齢者ばかり。それゆえ前向きにとらえることもできるはずだ。

志だけではなく、ビジネス界での経験と知恵を活かす「大人の社会起業」はその典型だろう。こうした取り組みが増えれば、高齢化社会は明るく、希望に満ちた姿に変わっていくに違いない。(オルタナ編集部)
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確かに、社会全体で高齢者の活躍する場をどこに持っていくか、というと、「保育」と「介護」の場があると思います。全てを高齢者だけ、というわけには行きませんが、その経験や能力を活かせる場でしょう。

生産の前線から一歩退いたら、若者と一緒に、保育や介護の主力となるのは社会全体のバランスも良いように思えます。保育や介護の現場を主に若い女性が担ってきたのは、どんどん子ども達が増える一時代前の人口構成社会だから適していたのでしょう。

投稿者 hoiku : 2015年11月12日 List   

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