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2014年10月27日

新たな介護の可能性11 事業化の検討:新たな地域ネットワークの構築

地域共同体の再生⇒ミニ事業の可能性を追求しています。

前回の記事では、高齢者の社会参加の意識潮流が、役に立ちたい~事業化まで、積極的な社会参加意識として芽生え始めている事を見ました。

また、社会参加の一つとして、「町内会」が今もその受け皿に成っている(?)ことを知りました。

地域ネットワークとしての「町内会」と言う既存システムは日本全国に普及している強力なシステムです。

今回は「町内会」をもう少し掘り下げてみます。

 ■「町内会」の現状は、どのようになっている?                                                                    

私は東京都大田区に住んでいます。自治会に入ってみると、10~15件程度の住宅で二年毎の持ち回りの班長が決められ、町内会活動への参加を促されました。主な活動は回覧板の回覧と、地域の夜回り(月一で第三金曜日の8時~9時)、定期的な町会活動への参加でした。

このエリアは昭和30年代に開発された戸建て住宅地です。当時から住んでいる住民は半分くらいです。彼らの子供は独り立ちして出て行き、高齢者(70~80歳)の自宅が多いです。約3割は新住民で子育て世代の新しい家族、残り2割はアパート単身住民といったイメージです。

町内会は存在していますが、新住民は積極的に参加していません。

若い新住民は、旧住民の高齢者集団の「町内会」に入り込みにくいのと、「相互扶助」の役を担わされるのに忌避感があるのです。

「町内会」ですが、婦人会、子ども会、祭りの会、消防団、などと共に既存のネットワークが構築されている一方で、参加者が高齢化しており、若者の参加が少なく、役員のなり手に困るなど存続が危ぶまれている実態があります。

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■「町内会」とは、どのような組織なのか?

◆町内会・自治会をどう見るか(地域組織の主体性と組織形態)中田 実(愛知江南短期大学教授)より

http://www.ashita.or.jp/publish/mm/mm87/mm87-4-2.htm

 地域社会において地域問題が処理・解決される仕方を理論的、歴史的にとらえる枠組みを示すのに、専門処理と相互扶助をキー概念として理解する。

⇒相互扶助の文化が、専門処理(役所や業者)に外注するように成って来た。

公共的レベルでの調整については行政組織が存在するように、より狭域における地域利害の調整という自治的な地域共同管理の機能をもつ組織が必要である。それゆえに町内会は存在するのである。

公共的レベルでの調整については行政組織が存在するように、より狭域における地域利害の調整という自治的な地域共同管理の機能をもつ組織が必要である。それゆえに町内会は存在するのである。

⇒町内会は、主体的な社会参加として、必要な機能である。

⇒「相互扶助」「自治の主体性」を持った、日本の大衆文化そのものなのです。

■現在の町内会の課題整理 

◆旧住民のニーズ

・元気な高齢者はする事がなく家にこもっています。(=人との会話充足を求めている)

・独居老人になると、安否確認が必要などといわれています。

・要介護の高齢者介護の問題。

・祭りや消防団、さらには町会のネットワークが衰退していく。

◆新住民

・育児・子育ての支援ニーズ。保育ニーズも多いのですが、小学校1年生の学童保育が不足問題。

・地域コミュニティで充足が欲しい

・パートなどの近くで働く場も欲しい

一方で、「国民生活白書」平成19年の意識調査の要旨( リンク )より

◆社会参加意識は高くなっている。

参加意識の高まり f

◆社会貢献意識があるのだが、具体的な活動に繋がるら無い(≒受け皿組織が無い)

町内会への参加 f

これらの課題を、「町内会」が活性化することで繋げないか?と思って調べてみました。

■「町内会」のNPO法人の事例

調べてみると、積極展開している「町内会」は、NPO法人を作ってがんばっている事例があるようです。

◆八王子市 唐松町会のNPO

http://www.ashita.or.jp/publish/mm/mm107/mm107-2-3.htm

 

この問題点に積極的に取り組み、かなりの成果を上げている町会のひとつに、東京都多摩地区の西部、八王子市川口町の唐松町会がある。昭和38年に設立。当時の世帯数は58戸。現在の加入世帯数は1048(平成18年度)となった。高度成長期、都内のベッドタウンとして八王子市の人口が増加、唐松町会も新旧住民が共存する町会である。・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・・

この唐松町会は2006年に、NPO法人“からまつ”を設立し、ユニークな活動を行なっている。「それまで町会で行なってきた学童保育を特定非営利活動法人として運営していく必要にせまられ、NPOからまつを立ち上げました。事業内容も子育て支援、高齢者支援サービス、自然環境事業、地域住民交流事業と活動の幅を広げています」と唐松町会長であり、同法人理事長の田中好雄さん。いろいろなイベントも町会、NPOでと、それぞれが支えあう。
学童保育から高齢者支援まで幅広く 健康面でも住民の生活をサポートしていこうと、健康・福祉部では、八王子市の協力を得て、年に1回、健康をテーマにしたセミナーを開催。「“痴呆について”“お年寄りの口腔について”など取り上げるテーマは毎年違いますが、講演の前に、ハーモニカや大正琴の演奏、手作りのお茶菓子を用意したり、気軽に参加してもらえるようにしています」と、同部の佐藤英二さん。 そのほか子どもからお年寄りまで、幅広い交流と支援を目指しており、2校の学童保育をはじめ、週1回高齢者に夕食の宅配も。毎週心待ちにしていて、玄関で待っている利用者もいるそうだ。

・・・・中略・・・・・ 同町会の注目すべき点の一つに、行政レベルに近い組織図。総務部、文化部、健康・福祉部、生活安全部、環境部、体育部…と8つの部に分かれ、その下に、老人会、女性部、子供部、防犯部、リサイクル推進部など15の会から構成されている。

 

◆札幌市はNPOや町内会に地域活性化活動の企画を募集

http://www.city.sapporo.jp/shimin/support/npo/npo_network.html

地域にネットワークを持つNPOと町内会、学校、商店街、企業などが協働して地域の課題に取り組み、活動の持続によって地域力の底上げを図れる新たな事業を募集し、補助金を交付します。

◆多賀城市民間サポートセンター「たがさぽ」

http://www.tagasapo.org/

たがさぽは「もっとまちを良くしたい!」「地域にあるいろんな困りごとを解決したい!」という想いをもって、地域でさまざまな活動に取り組む市民のみなさん(NPO、自治会・町内会、生涯学習団体ほか)を応援する「地域づくり」の拠点です。

 

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先端の自治体では、町内会の「相互扶助」の主体的か活動が、重要であると、その活動の支援を始めたようです。

まとめ

  1.  高齢者の意識変化。社会参加(=役立つ)で生きがいを求めだした。
  2. 高齢者で支える「町内会」は、存続の危機
  3. 「町内会」は、「相互扶助」「地域の主体性」の日本の文化
  4. 高齢者と新住民のすれ違い(≒地域コミュニティの不在・町内会の不活性)
  5. 時代の先端は、「町内会NPO」などの好事例が萌芽
  6. 「町内会」は「相互扶助」の日本文化。地域ネットワークが機能すれば、高齢者問題や育児問題など改善される。

町や地域の課題を行政や業者に外注(押し付け)してきた行為は、個人主義の人間関係を遮断する行為だった。

「住みやすい町~地域・国を自ら作る」「相互扶助」という「志」を持って繫がりあうネットワークづくり。

これからは、身近な人間関係~町~地域~国家つくりを自ら担う、その先端にあるのが「町内会」と思えてきました

 

 

投稿者 猪 飼野 : 2014年10月27日 List   

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