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2010年10月05日

『新たな時代の教育制度の提言にむけてシリーズ2~1.プロローグ:日本の公教育の変遷と特徴』

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みなさんこんにちは!ご無沙汰していましたが、また、教育制度についての追究をはじめます。

今回は、前回シリーズの第2弾ということで、『新たな時代の教育制度の提言にむけてシリーズ2』と題して、いよいよ日本の公教育の変遷と特徴をまとめていきます。

今回はプロローグということで、追究していくポイントを抽出します。

まずは、前回シリーズの流れをざっと、おさらいする必要があります。
前回シリーズは、海外の公教育の変遷と特徴を、イギリス~ドイツ~フランス~アメリカ~北欧(スウェーデンとフィンランド)~アジア(主に中国と韓国(一部インド))と見てきました。
詳しい内容は、『新たな時代の教育制度の提案に向けて~総集編』をご覧ください。

そこでは、ヨーロッパの公教育は産業革命→市場拡大を前提にした労働者育成と、国家統合のために取り入れられたと考えられます。労働者育成に傾斜したのはイギリスとドイツで、イギリスは、身分序列を前提に、産業革命を牽引する目的で、ドイツは、もともと農業を営むには土地が痩せていて、工業生産にシフトし、かつ、他国に対する遅れを取り戻す必要があったという特徴があります。

それに対して、国家統合の目的が強かったのが、フランスとアメリカで、フランス革命以降の身分格差排除の動きから、農村という安定基盤を捨てて都市部に移り住んだ庶民を、「自由・平等・友愛」などの観念により国家統合を図る狙いがあったようです。それと同様なのが、まったくの“根無し草”であるアメリカはより強固な観念統合を行う必要があったと思われます。
アジアの公教育はフランス、アメリカの流れを継承しています。

次に、実は「公教育は金貸しによる洗脳システムである」という仮設を提起しました。
その前に

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『新たな時代の教育制度の提言にむけて ~公教育は金貸し支配のための洗脳システム-1~』
『新たな時代の教育制度の提言にむけて ~公教育は金貸し支配のための洗脳システム-2~』
をご覧ください。

ここでは、バチカン(カトリック)を支配し、プロテスタントをも画策した金貸し達が、キリスト教教育を行うことで、現実否定意識を醸成し、天職思想を植え付け、身分を容認する意識に洗脳していくことで、社会に目を向けさせないように仕向けていきます。
産業革命による市場拡大により、庶民に対して私権獲得可能性が開かれると、それまでの内面を見つめるキリスト教では不都合が生じました。そこで生まれたのが、キリスト教をベースにした近代思想で、「自由・平等・博愛・人権・民主」などの観念を持って、私権追求を正当化しました。
この近代思想も先に見たように、国家統合の要になっていきました。

これを以下に図解化したので、ご参照ください。
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以上、ヨーロッパの公教育の特徴を見てきましたが、この教育制度(特に、フランスとアメリカ)が日本にも深く影響しているということからすると、日本の公教育も金貸しの支配下にあった可能性が濃厚で、事実、学校教育では個性が重んじられ、自分のことしか考えないエリートを多く排出しています。

故に、今後の日本の教育を見ていく上では、上記ファクターは外せないところです。
そこで、これから追究していく方針は、まずは、日本の教育の歴史を振り返り、公教育の成り立ちの背景とその変遷を押えていきます。

その過程で、当時の世界に類を見ない識字率や就学率を生み出した私学群である、江戸時代の寺子屋や藩学などを詳しくしらべ、新たな時代の教育制度の参考にしていきたいと思います。

次回以降は、以下の追究テーマで進めていく予定です。
但し、前回もあったように、追究する過程でより深くなったり、別の追究テーマが登場したりすることも予想されるので、あくまで目安ですので、よろしくお願いします。
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1.海外の公教育の変遷と特徴のおさらい(今回)
2.では日本の教育はどうだったのか?日本の公教育のおおまかな変遷
3.江戸時代の教育とは?~寺小屋の紹介~
4.明治時代の教育とは?~近代教育が徐々に浸透~
5.大正時代の教育とは?~大正自由教育~6.昭和初期の軍国主義教育
7.戦後の民主主義教育
8.近年のゆとり教育以降の流れ
9.新たな時代に求められる教育とは?~暗誦会の紹介~
10.まとめ

投稿者 sashow : 2010年10月05日 List   

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