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2008年01月31日
「不登校が輝く」学校
不登校は毎年増加傾向が続いており、平成16年文科省の発表によると全国小中学校で12.6万人、平均するとクラスに一人、元の学校に復帰できたのは2割という状況のようです。
そのための対策として、文科省の施策や、フリースクールなど様々な対策が講じられているが、統計データで見る限り成果を挙げている事例は少ないようです。
そんな状況の中で、10年間で2000人の不登校生を受け入れて送り出した実績をアピールしている学校の例が見つかったので紹介します。
「不登校が輝く」というコピーも期待させるものがあります。
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そこは日生学園という全寮制の学校(リンク)です。
●不登校生受入れ実績2000名以上
10数年前より、不登校経験の生徒を受け入れてきました。その数はのべ2000名を超えました。全寮制を通じた生活からの教育で不登校の克服に成果をあげています。それが評判となり、今では毎年150名前後(全学園新入生の3割程度)の不登校経験の生徒を受入れています。●全寮制で40年
日生学園が実績を上げている一番の理由は「全寮制」です。それも40年以上もの伝統あるシステムがあります。様々なケースに対応できるノウハウを持っており、それが不登校経験の生徒にうまくマッチしたことが大きな効果をあげているのでしょう。●不登校生の活躍
日生学園に入学してくる不登校経験の生徒の中には、「中学校全欠席」「小学5年からの不登校でした」という生徒も多くいる。普通に考えれば、彼らが普通の高校の授業に付いていくのやっと、クラブ活動も参加していくのがやっとであろう。
しかし、本当の姿は全く違う。気が付けば、クラスで上位の成績を取り3年後には有名大学への進学。クラブ活動では、県大会で優秀な成績を収める。学校行事などでは、リーダーシップを発揮して集団をまとめる。など、まさに”輝かしい”活躍をしてくれる。「不登校」=「怠けもの」どころか、「不登校」=「エリート」である。
また、日生学園では高校3年時に偏差値上位30名を挙げたとき、ほとんどが不登校経験者だったということもよくある話なのである。もちろん、入学時は下から数えた方が早かった生徒たちだ。「普通に学校に行っていた」生徒よりも何10倍も”成長”を見せてくれるのが、不登校経験の生徒なのである。
実践の中から得た、日生学園での不登校生の捉え方にはうなずかせるものがあります。
<不登校生の特徴>
●一般の生徒よりも様々な面で違いが大きい
●自立する力が弱い傾向
⇒不登校=すばらしい個性を持ちながら、それを自己抑制してしまっている状態<子育ての捉え方>
●自立させることが子育ての目標
⇒不登校とは、自立することが抑圧された環境にあるということ
●子離れできない母親によって育てられる母原病、最近は母親以上に子離れできない父親が急増中という認識
⇒自立させることが親の務め●日生学園で不登校を克服した生徒の多くは、寮生活の抵抗感よりも、家から出れるということ、引きこもっている過去の自分を知らない人がいるということが自分を変わらせたと言っています。
すなわち、全ての環境「学校・家庭・地域」を変えて、まっさらな状態にすることにより、とらわれが無くなり、今までのフラストレーションや鬱積していたものを、新たなエネルギーとして自己の変化につなげることができたということです。●全寮制の日生学園では、多くの生徒が共同の生活をしています。
⇒よく、「何故、日生学園に入学すると不登校であった生徒が、あんなにイキイキ輝くことができるのですか」と聞かれますが、一つの理由がここにあります。自分が役に立っていると感じることが、人間として輝くための条件なのです。●不登校からの逆転
『しっかりと「勉強」をして、中学校の不登校分を取り戻せば、人生の「逆転」ができるかもしれない。』彼らの多くはそう思っています。他の生徒に比べればマイナスからのスタートかもしれません、それが「ハングリー精神」となって彼らを受験勉強に駆り立てます。
日生学園の寮生活でコミュニケーションを学び、大好きな課外活動に一生懸命取り組み、受験勉強に打ち込み結果を出した生徒たち。すっかりたくましくなった卒業式の彼らをみて「不登校経験者」と誰がわかるのでしょうか?
不登校を経験したからこそ、人の痛みのわかる生徒たちでもあります。「不登校」とレッテルを貼られ、社会から放り出された彼らが、この社会を変えるような立派な人物になるかもしれません。
以上、ホームページからの抜書きから見ると、この学校の大きな特徴として次のようなポイントが挙げられると思います。
●全寮制というシステムによって、集団生活から多くを学び、根源的な活力が得られる機会がある
●不登校生と一般生が一緒になって、学力・スポーツのいずれの面でも切磋琢磨している
●論理として明確にはなっていないが、不登校生に対して可能性を見出している
ポイントは、子育てとは親離れという意味の自立を促すこと、という実に単純明快でまっとうな認識を背景に共同生活や課外活動、受験勉強に一般生と共に取り組むことによって、まっとうな同類圧力を感受するきっかけになっていることだと思われます。
さらには、大人たちから押し付けられる価値観から離脱しようとして(潜在思念のレベルで次代に向かって探索過程に入り込んで)閉塞していた子供が、本源性を含んだ同類圧力に接することによって活力が再生されている例も多く含まれているのではないかと思われます。
byわっと
投稿者 wyama : 2008年01月31日 TweetList
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