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本物に触れると…心や体が自然と動き出す

「大谷翔平みたいな人になってほしい! 」
「なんでもいいから好きなことを見つけて夢中になってほしい」
という話を子育て中のお母さんからよく聞きます。

一方で好きなことを見つけるために・・・

子どもが興味を示した習いごとをいろいろさせて見ますが、いつの間にか“習い事に休まず行くこと”が目的になってしまったり、練習してないのが気になっちゃったり、●級とることが目標になってしまったり。

結局時間に追われ、親子ともども疲れてしまったという話もよく聞きます。

「好きを極める」のと「好き勝手にする」
似ているようで、真逆のこの二つ。

どうしたら子供がイキイキ自ら動き出すのでしょうか?
そのヒントを探っていきます。

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本物は心に響く☆

 

■“本物”に触れると・・・心や体が自然と動き出す

子どもたちは“あぁや、こうや”と諭されれば諭されるほど、右から左に流れてなかなか定着しません。
昔みたいなスパルタも今の時代には流行りません。やらされている中からは“したい!”の気持ちは湧きにくいものです。

では、どうしたらいいのか。
その切り口の一つに「本物に触れる」があります。

以前、自給自足の生活をするアウトドア界でも一目置かれる存在Fさんがいる自然体験に行った時の事。

それまで他の先生が“静かにして!”“はい、話を聞いて~~~!”と言われても、まとまらなかった子どもたちがFさんの“おい”の一言でシーンとなりました。

その外圧と一体の緊張感に溢れた“おい”の一言。

普段は注意されると癇癪を起してしまう子も、ピタリと行動を止め静かに聞き入るほど子どもたちの心に響きました。
そのあと、穏やかな声で話すFさんの話を、子供たちは真剣に聞き、乱れることなく行動にまでつながったました。

また別の場面では、プロのカメラマンSさんが教育現場の撮影に入った時のこと。
わちゃわちゃ、好きに遊んでいた子どもたち。興味があるからSさんのカメラを覗くものの、Sさんの仕事の邪魔になることは一切しませんでした。

言葉のプロのHさんが大学で講義を行った時も「今日誰も寝てる人がいなかった!奇跡!!!!」と生徒たちを驚かせたそうなのです。

本物の人たちは、たくさんの言葉で説明しなくても、専門家じゃなくても、なぜか誰しも心惹かれるものなのです。
だから子育ても場面でも、無理やり夢中になれるものを探そうとするよりも、本物に触れる機会を増やしていく。(世阿弥の思いもここにあるのかも。 [2]

その中で、与えられるのではなく、子供の心や体が自然と動き出すものこそが、その子が発見した『極め』の卵になるかもしれません。

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