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これからの集団のあり方は?~夫婦も、一緒につくる・波長を重ね合う関係に~

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本音の時代。本音の関係をいかにつくっていけるか。今回は、夫婦のあり様を考えてみます。

夫婦も本当は色んな人から、見守られ、支えられています。家族はもちろん、地域や所属している会社の人たち。色んな安心感の中で、互いが本音で向き合い、高め合える存在であれば一番ですよね。

でも、見てくれていることに気づかずに、二人だけの関係に閉じれば閉じるほど、うまくいかないもの。いまや結婚しても3組に1組は離婚する時代 [2]です。

私の身の回りでも、本音で話合えない夫婦(カップル)が増えており、相談を受ける機会が多くなってきました。(現在の20代後半から30代前半)

・夫婦それぞれが相談してくるが、双方の言い分が食い違う
・こちらに相談してくる内容を、本人に直接伝えては?というと言えない
・そもそも相手はこういうタイプだからと決めつけて、踏み込まない、諦めているetc…

一番よくあるのは、
奥さんは「子育てが大変!手伝ってよ!」と思いが募り、旦那は、「俺も仕事で我慢したり疲れてるんだから、家ぐらいゆっくりさせてよ!」という互いの自我のぶつけ合い…。

本音も、自分の要望をぶつけてどちらかが我慢する関係では長くは続きません。
これは、自分の波長を押し付けているだけで、相互に重ね合ってないからです。

一方で、岡本太郎さんの事例 [3]のように、互いに波長を重ねて、高め合っている方々も。

私も、ある知り合いの大企業の元経営者とその奥さんとご一緒したときに聞いた話で、凄くこうありたいと思わせていただいた話があります。

いまお二人は60代後半。会長職を辞した後、新たな事業の立ち上げをされることに。
「自分は20年、ずっと社長か会長と呼ばれ続けてきた。家を出れば、車が待っていて20年ぐらい自分で電車に乗ったことがない。だから、「〇〇さん」と、久しぶりに、さんづけで呼ばれることに最初は違和感があった。そしたら妻に言われた。『何を言っているのあんた、退任したあんたはもう何者でもないんだから、そんなところにこだわっていてはいけない』と言われてハッとした。その瞬間から転換した。本当に妻には頭が上がらない。ありがたい」

「元々は退任後は妻と海外でゆっくりしようねと話していた。ところがすぐにこの事業を立ち上げるとなり、最初は理解されなかった。『なんでいまさら人に頭を下げるような仕事をするの?理解できない』といっていたが、一緒にやりたいことを見てもらったとき、『あなたがやりたい想いが分かったわ、私も最後のライフワークとして一緒にやります』と言ってくれた。本当に巻き込んでしまって申し訳ない、でもありがたいと思っている。」

この夫婦のあり様は、互いを特別視することなく、みんなと同じ目線で寄り添い、厳しい言葉もかけてくれる、波長を重ねた関係。いまでも、職場までの行き帰り、二人で歩きながらずっと仕事の話をしているんだとか。仕事の話、社会の話、全てが互いの共通課題で話し合える。二人だけの関係でもなく、色んな人とも関係を共にしている。だからこその本音の関係なのだと思います。

私も、妻とのお付き合いの合言葉は「一緒に成長しよう」でした。
これから互いの価値観も違えば、環境も日々変わる中で、壁にたくさん出会うだろう。そのときに、どちらか一方の意見を受け入れるかどうか、ではなく、お互いが次の段階を目指し、成長し合って実現していこうと。

一緒につくる関係になること、常に、波長を重ね合うように努力していくことで、夫婦関係が、互いの活力を増幅させる源泉となっていくのではないでしょうか。

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