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子どもの方が、大人よりも仕事ができるし、みんなを元気にさせるよ!

前回の記事では、「子育て=集団の担い手育成」という記事を紹介しました。
「子育て=集団の担い手育成」と捉え直してみると、いろんな可能性が見えてくる [1]

現代の私たちが思い描く「子育て」とは異なり、社会空間では子どもたちがスクスクと育っているという現実が見えてきました。

特に、「生産課題を担う一員になってほしい」という期待を受けた子どもたちは、心の底から意欲・活力が湧き上がってくること。それによって、集団の役に立とうという意識が上昇し、仲間との一体化が深まっていくこと。生き抜いていく力を育むためには、必要不可欠な期待応合の関係ですよね。

そして、「期待されたら嬉しい」という感情は、子どもにとっても、大人にとっても、活力がみなぎることです。これが子育てにも欠かせません。

さて、今回の記事では、類グループ(類子屋)の遊学舎の仕事に取り組む高等部Mさん(16歳)の実践事例を紹介します。

遊学舎は、異年齢での外遊びを通じて、人間力も関係力も追求力も育むカリキュラムです。Mさんは、年中~中3の子どもたちの外遊びを一緒に取組み、あるいは見守り、子どもたちの意欲を解放するための運営を担う仕事に取り組んでいます。下の記事は、彼女の生の報告内容です。

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■外遊びを中心とした遊学舎での仕事:中等部のMさん

Rくん(年中男子)は、先月から週1で遊学舎に参加。遊ぶの大好き。でも幼稚園はあまり遊ばせてくれない。他の曜日は習い事で埋まっている。一人っ子ということもあり、遊び相手も限られていて公園にもほとんど連れて行ったことがない。初めは公園に行くことにも緊張した様子だったのですが、今では、飛び跳ねて公園に向かうほど遊学舎での遊びを楽しんでいます。

 

彼からは、「遊学舎めっちゃ楽しいもん!なんでこんなに楽しいのか知りたかってん!」と発信がありました。

後日、そのことを彼の母に話すと、毎週日曜日になると「あと何日で類塾行けるん?」と聞いてくるらしく、他の遊学舎生のお兄ちゃん、お姉ちゃんも優しい!と、とても喜んでいる。とのこと。そして、こんなに楽しんでくれているなら、今すぐには無理だけど、遊学舎の日数も増やしたい!と嬉しい声もいただきました。

 

彼の言葉や母の言葉を考えたときに、そうやって楽しい!と思えているのは一緒に遊ぶ仲間や授業を受けている仲間のおかげ。

でも、その仲間たちも、年中の彼が入ってきたことで「面倒見てあげな」となって、授業中も声をかけて巻き込んでくれていたり、公園の行き道で走り出したときには手を繋いでとめてくれたり。

仲間にとっても成長できる存在になっているんだということに気付きました。

 

お互いがお互いに成長する存在になっている。異学年で遊ぶ遊学舎だからこそ出来ることだな。と改めて異学年で関わる可能性に気づきました。これからもおかげさまの関係性を広げていきます!

 

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自分より下の子どもたちの活き活きとした姿、心が潤う人間関係を見守るMさん。異年齢の仲間と相互に想い合う遊学舎の子どもたちはもちろんのこと、Mさん自身も、そのような子どもたちの成長の姿を見て、深い充足と異年齢での遊び・学びに対する可能性を感じていることが分かります。

子どもたちからの期待、母親(保護者)たちからの期待も受け、ますます仕事に取組む意欲が上昇中の彼女です。

この事例からも、仕事を担う一員として多くの人の期待を受け、それに応えられる人間力や思考力を身につけていきたい、相手の期待にもっと一体化したい、という欠乏が湧きあがること。それが、子育ての本質=集団の担い手育成ではないでしょうか。

次回の記事でも引き続き、子どもたちの意欲みなぎる実践事例を紹介していきたいと思います。

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