皆さん一度は「子供は遊びが仕事という」言葉を聞いたことありませんか。子供に取って遊ぶとはどんな意味・効果があるのでしょうか?
私は山形県出身で近くの山や川で遊ぶことがよくありました。
町中とはまるで違う異世界の中に自分たちの遊び場所を求めて、山中に入り、時には川幅のある下流から、上流へ。最後はダムまで着いてしまうことも。
学校や公園の中では味わえない魅力が自然の中での遊びにはあります。
山の地面はデコボコ感や固かったり柔らかかったり色んな表情があります。木や根っこも太陽を取り合うように生えていてその力強さには驚きます。
あの蔦は掴める!と思って掴んでみると実は中身が空っぽでそのまま転んでしまったり、この地面は走れると思って踏み込んだらぬかるんでいて足を持っていかれたりと踏んだり蹴ったりばかりですがその感覚が楽しくて次は上手くやってやろう!と不思議とやる気が出てくるのです。
自然の中は色んな情報を頭の中で整理しながら、体の感覚、能力をすべて使って突破していく感覚が面白かったのをよく覚えています。自然は毎日状況が変化して、遊びに行くたびに今日はどんな感じと木や土を触ってみたり、においをかいで山の湿り具合を感じたり、全身の感覚で自然と会話している感覚が近かったと思います。
「遊ぶ」ことは思っている以上に頭をフル稼働させてその状況に常に適応しようと体を動かしています。
自然の中は自分達が遊びやすいようにはできていません。むしろ対抗しようとしてきます。その中で自分たちがやりたいことを見つけ、自然の力と闘い、時には活かして全力で「遊ぶ」ことは勉強ではえられない大事な感覚を育てているのです。
実はこの自然の中や遊びの中で感じている感覚は外の情報を知覚する、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の「5感」だけでは成り立ちません。
じつは「固有受容覚」、「前庭覚」という身体を無意識にコントロールする為に重要な感覚をつかって、私たちは状況を把握し判断し体を動かすということをしているのです。
普段こどもたちが行っている遊びもよくよく見ていくと、力を一気に入れたり、緩めたり、タイミングをみて調整したり、、、一つ一つの動作や判断に、この2つの感覚と繋がっているのが分かってきました。まさに遊びが体の成長の土台を作っています。
さて、そもそも「固有受容覚」、「前庭覚」とは何なのか?から、子育て人育てにどうつながるか?とさらに追求を深めていきます!