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【肌感覚を磨こう】皮膚はミクロンの表面凹凸の違いを指先で感じる高感度センサー

マスクのみならず、握手はハグ、ハイタッチなどのスキンシップがタブーになったり、“衛生的”観点から、何をするにもゴム手袋をする時代・・・になっています。
こうして、直接触れることなく様々なことが行われていますが、本来、人類の持つ「皮膚」のすごさは、直に触れ合っているからこそ発揮されてきました。
今回の記事では、その皮膚の感度の凄さについて、事例を紹介していきます。

1、ミクロンの表面凹凸の違いを指先で感じる「匠の技」
筆や寄木細工等の伝統工芸品、ネジやプレス加工等の鉄工所・・・etc、日本には数多くの職人芸をもつ「匠」と言われる人達がいます。
多くの職人達は、自身の指先の感覚だけで、ミリ単位以下の作業や調整を行い、精度の高い製品を生み出しています。

その中でも、多くの自動車メーカーでは、熟練の技術者が、車体表面を撫でることで数ミクロンの突起を検出し、品質管理を行っています。
この技術をシステムに置き換えようと、研究が進められていますが、
「どの様にしてミクロンオーダーの凹凸を指先で検知しているのか?」
「それを、どの様に脳内で情報処理して接触面の違いを判断しているのか?」
の解明がまだできていないのです。
(「ミクロンの表面凹凸の違いを指先で感じ取る「匠の技」の脳科学的解明」より引用)

そのくらい微小な凹凸でも検知できるのが、人類の皮膚なんです。
機械では成し得ない事をできるのが、「肌感覚」。
人類は鋭い牙や早い脚はないけど、それと匹敵するくらい皮膚を発達させてきたということではないででしょうか。

2、「握手」は
「人が見たものより“触った”ものを信頼する不思議」ということを知っていますか?
『人間は進化の過程で、視覚による情報感知能力の精度を上げてきた。しかし、情報の信頼性という点では触覚のほうを信頼しているのだ。目の前に何か、興味を惹くものがある。ふと、手を伸ばして触りたくなるという人間の習性は、いまだに人間が世界を知ろうとするとき、触覚に重きを置いている。』
こちら [1]より引用」

[2]

握手が与える影響は?

小さい子供はなんであれ、触れて感触を確かめる。触る事で、世界を広げていきます。
また、視覚情報は言葉にしやすいけれど、触覚情報は言葉にしにくい。それは四触覚で得られる情報が、感覚的で故に情報量が膨大であると考えられます。
なので、「触れること」は、他の何よりも多くの情報を得られ、故に自身の確信度・信頼度が上がっていくのでしょう。

例えば、仕事場面に置いて、多くの課題や難題をクリアーしようとするときや、大きな課題を達成したとき、チームの仲間、共闘する人達と握手を交わします。
そうすると、触れることなく言葉のみで打合せや議論したときには得られなかった、信頼感や安心感、課題への高揚感を感じます。さらには、成功への期待、“願掛け・祈願”のような感覚もあります。
これは、握手は、皮膚を通じて言葉以前の次元でお互いの心情を交わすということではないかと思います。なので、握手は言葉以上に伝わってくるものがあるのです。

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年々、更にこの数年は、「触れること」が最大のタブーになっていますが、それは人類が持つ本来の機能の凄さを全く発揮出来ない状態が続いています。

人は触れ合うことで、人との繋がりを作っているんです。
皮膚の凄さを調べる中で、触れ合うことの重要性を再認識しました。

[3] [4] [5]