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体の声は、祖先からのメッセージ~生物的には親子が一緒にいる方が、意味が必要~

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こんにちは。
ここまで江戸や縄文に遡り、共同養育や仕事を通じた子育てなど、新たな集団の可能性を探索してきました。

それでも、現実目の前の、家庭(集団)崩壊の危機を前に、「うまく育てられないのは自分だけでは?」と思い詰めていませんか?

多くの家庭がぶつかる壁は、決して個人の問題ではなく、生物の構造的な課題です。
そして、問題だと思っていたことが、実は「子育てが上手くいっている合図」だということも!?
体の声は、祖先からのメッセージ。
生命原理に則って、子育てしていくことがうまくいく秘訣です。
だからこそ、哺乳類の子育てから、学んでいきましょう!

ここからは「体の声は、祖先からのメッセージ」をテーマに子育てを追求していきます。

とりわけ現代社会では成人まで育てることが親の役割であり、子が若くして親元を離れる(≒社会に出る)ことは理解されがたいもの。本来、思春期(14歳前後)に生殖が可能な年齢になると、次の世代を産むために親元を離れるという生命原理に反して、親が子を管理下に置き続けようとしています。結果、親子の反発が起こる。
(※その管理・干渉は近年より強まっている)

ではそもそも生物の子育ての形はどうだったのでしょうか。

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(参考)「もともと、生物には親子関係など無かった」 [2]

しかし、生物にはもともと親子関係など存在しなかったのです。例えば単細胞生物は、どんどん分裂して新個体が環境の中へと拡散してゆくだけです(彼らは互いに仲間であることを認識する機能は持っていますが、親子であることを認識する機能など、持っていません)。それは魚類や両生類でも同じです。つまり新個体は放っておけば新世界(環境)へと泳ぎ出してゆくのが、当然なのです。なぜなら、それこそが生命の根本的な適応原理たる個体(同類他者)の多様化原理に適った在り方(補:同類他者の変異が多様なほど、種としての適応が有利)だからです。

従って、「放逐」や「移籍」の理由が必要なのではなく、もし親子が一緒に居るとしたらその「同棲」の理由こそが必要なのです。実際、生命体が複雑化≒高度化してゆくにつれて、保育の必要が高まってゆき、親に保育本能がセットされてゆきます。この保育本能が親子をつなぎ留める訳ですが、この本能は保育必要期のみ作動する時限本能であり、保育本能が作動しなくなれば、新個体がさっさと新世界へ出てゆくという基本形は変わりません。

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もともと親子関係はなく、新世界へ飛び出していくのが、生命の適応原理!
逆に、親子が一緒にいる意味こそ必要になる。
親子が一緒にいる期間というのは、生命体を高度化するための保育期間。そして子は親を真似て成長していく。つまり保育期間は、子が社会に適応するのを真似る期間なのです。

そう思うと、親としても自分自身の真似をしてもらうことが子育てであり、親自身がどれだけ社会や集団の中で生きていけるかの方が重要!そして子どもの親への反発は、真っ当な子育てが出来た結果とも言えるのです。

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