- 感謝の心を育むには - http://web.kansya.jp.net/blog -

「遊びが育ててくれる子どもの能力」~まねっこあそび

「みんなで遊ぶ遊び」を日常的にしている子供は、集団で何かをするときにとても重要なあることを理解できるようになるのだそうです。それは何でしょうか?

https://plaza.rakuten.co.jp/moriheikou/diary/201005190000/ [1]

より引用します。

 

今日は、7才までの子どもの育ちに必要な「遊び」について書いてみます。子どもが育つ場が、保育園であろうと、幼稚園であろうと、共同保育であろうと、子どもの育ちには「遊び」が必要です。

 

大人が特別な知識や技術を教えなくても、毎日の生活の中に遊びがあれば、子どもは一人の人間として生きていくための能力を育てることが出来ます。逆に、どんなに難しい知識や技術を教えても、遊びがなければ親や、他人や、お金や、物に依存した生き方しか出来ない人間になってしまいます。

 

なぜなら、遊びには色々な種類があって、それぞれ子どもの多様な能力を育ててくれるのですが、共通して言えることは「子どもの能動的意志」は遊びの中で育っているからです。

 

大人になると「暇つぶし」「気晴らし」「気分転換」「逃避」的な遊びが多くなりますが、成長の喜びを知っている子ども達はそのような理由では遊びません。子どもたちは自分の成長につながらない活動を「遊び」として楽しむことが出来ないのです。

子ども達は遊びの中で「自分の成長」を実感することが出来るから、遊ぶことが大好きなんです。

 

これは大人でも同じかも知れません。自分が成長する喜びを知っている人は、自分の成長につながらない「暇つぶし」「気晴らし」「気分転換」「逃避」的な遊びをあまり楽しむことが出来ません。でも、その喜びを知らない人達は、このような遊びしか楽しむことが出来ません。

 

ただ問題は、大人ならそれでもいいのですが、最近、このような遊びでしか遊ぶことが出来ない子どもたちが増えてきてしまっていることです。「成長する場」を失ってしまった子どもたちは、大人と同じように「暇つぶし」「気晴らし」「気分転換」「逃避」的な遊びでないと遊べないのです。そして、そのような子どもたちにとっては、「イジメ」すらも遊びになってしまっています。

 

ちなみに、私がここで「遊び」と表現しているのは、基本的に大人や、お金や、物に依存しない遊びのことです。テレビやゲームのように子どもを受け身にさせるような遊びや、テレビで宣伝しているようなおもちゃに依存している遊びは、子どもの能動的な意志の育ちを支えてはくれません。むしろ依存心を強め、能動的な意志の育ちに否定的に働くことさえあります。

 

でも多くの大人が、そのような子どもの遊びの意味を理解していません。そして、大人にとって価値があると思われるお勉強やスポーツや様々な習い事をさせようとしています。幼稚園などでもそのようなものを学ばせることを「売り」にしています。そうでないと生徒が集まらないからです。それはそういう価値観のお母さん達が多いということを意味しています。

 

その「遊び」なんですが、遊びにも色々あります。そして、その遊びの内容や遊び方によって子どもの中に育つものが異なります。

 

大体2,3才頃までの子どもたちは、一人遊び、お母さんとの二人遊び、そして仲間との真似っこ遊びなどで遊びます。お母さんと遊ぶ場合は「やってあげる遊び」が中心になります。子どもはお母さんの働きかけに反応する形で遊びます。

 

この時期の子どもたちは感覚神経系がものすごい勢いで成長しているので、感覚神経系への多様で心地よい刺激を喜ぶのです。身体的学習能力が高いのもその表れです。

 

ですからこの時期に子どもを一人きりにしておくと、感覚神経系の育ちが遅れてしまう恐れがあります。テレビやDVD漬けの生活は、感覚神経系の育ちに偏りを生じさせてしまいます。それは心の不安定さにつながってしまうかも知れません。この感覚神経系の育ちの遅れや偏りは、言葉や身体能力の遅れや異常となって現れます。

 

これはガソリンを入れなければ車が動かなくなってしまうのと同じで、どうしようもないことなのです。それを取り戻すのには大変な努力と時間が必要になります。簡単に「大丈夫ですよ」とは言えません。

 

また、真似っこ遊びは仲間との「一体感」を感じるためのものです。この「一体感」があるから、子どもは他の子を「仲間」として受け入れ、コミュニケーションを取ることが出来るようになるのです。この「真似っこ遊び」を充分に遊んでいない子は、他の子に対して違和感を感じてしまうようです。その結果、自分も子どもなのに、他の子どもたちの中に入ることが出来なくなってしまうのです。

 

「真似っこ遊び」は「仲間」という感覚を育てるためのものなのでしょう。ちなみに、お母さんが子どもと一緒に「真似っこ遊び」をしてもいいのですよ。それでも、子どもは「仲間」という感覚を育てることができますから。ただし、お母さんが子どもと一緒に「真似っこ遊び」をするためには、他のお母さんの目線を気にしないようにすることです。それを気にしてしまったら「真似っこ遊び」は出来ません。

 

2,3才頃から感覚神経だけでなく、意志の育ちも始まります。この頃から子どもは「やってもらう遊び」だけでは満足できなくなり、自分が遊びの主導権を握ろうとし始めます。その結果、「電車ごっこ」でもみんなが「運転手」になりたがります。「役割」ということが分かってくるのは4,5才ぐらいからです。

 

ただし、これは個人差が大きく日常的に「みんなで遊ぶ遊び」を体験している子は、4,5才ぐらいから「役割」を引き受けることが出来るようになりますが、いつも一人か、お母さんと二人きりで遊んでいる子はもっと大きな年齢になっても「役割」がなかなか理解できません。その結果、幼稚園や学校などに入っても集団生活になじめなくなります。なわとびや滑り台などで「順番を待つ」ということも理解できない子も結構います。

 

周囲に、みんなで遊ぶ仲間がいない時には、家の中のお手伝いをいっぱいさせてあげて下さい。それでも子どもは「役割」ということを理解して、集団生活に入っていけるようになります。ただし、お手伝いを押しつけるのではなく、「遊び」として楽しく出来るようにしてあげて下さい。

[2] [3] [4]