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核家族から吹き出す不自然な軋み

世界の民族をみてみると、もともとヒトは基本的に母系集団で生活してきたようです。 このような生活だとワンオペ育児にならず、子供を虐待することにもならなさそうです。 核家族よりもいい! 母系集団!

 

http://agora-web.jp/archives/1580515.html [1] より引用します。

 

我々ヒトというのは、もともと集団で生活してきた生物です。え、今も集団生活してるよね、という意見もあるんだが、核家族化が進み、本来のヒトの群ではない形態の構成になっている。ほ乳類が群を形成する目的は、子育てです。一夫一婦制以前に、我々ヒトは群を形成して子育てをしてきました。ヒトや霊長類の子どもは、産まれてから独り立ちできるまでに時間がかかります。草食ほ乳類は生後すぐに立ち上がって走り回ったりできる。しかし、ヒトの子どもは死にやすく、育てにくく、大きくなるのに手間暇がかかります。

 

 

群を形成する生物は、子が生殖可能年齢になると近親交配を防ぐため、オスかメスのどちらかが群を出ていかなければなりません。サルの仲間はほとんどが母系で、適齢期のオスが群を出ていきます。チンパンジーは例外的に父系集団を形成し、繁殖可能になったメスが群を出てほかの群に受け入れてもらいます。ヒトはどちらだったんでしょうか。世界の民族部族を調べてみると、ほぼ8割で男が集団を出ていくらしい。断定はできませんが、ヒトは基本的に母系集団だと思います。

 

つまり、我々ヒトは、主に母系集団、祖母や母親、姉妹、叔母姪、といったメスの群が中心になって子育てをしてきたのでは、と考えられます。ほとんどの部族や民族、社会は、依然として母系集団が中心になって子育てをしている。嫁が何かと言うと実家へ帰りたがるのも同じ理屈でしょう。

 

男、つまりヒトのオスはどうしていたのか、と言えば、子育てに参加させ、エサを獲ってこさせるためにヒトのメスは生理周期を隠蔽した、という説もあります。ヒト特有の「恋愛」もこの延長にある。子どもの父親を特定されにくくするためなんだが、父親が誰かわからない、というより、自分こそ生まれた子の父親と思い込ませることが重要、というわけです。こうしてヒトのオスは、母系集団につかず離れず、たまにエサを持ってきて子育てに協力するようになりました。

 

ところが、核家族化が進み、祖母や母親ら母系集団から切り離された母親は途方に暮れます。社会が子育てを手伝ってくれるかと思いきや、うまくいっている社会は世界にも少ない。前述したように、ヒトのオスは群の外から子育てに関与します。もちろん、男で一つで立派に子を育てた人もいるんだが、基本的に男は子育てに向いていません。

 

また、核家族の場合、父母と子、という三角関係におちいりがちです。子をめぐって父母が競い争う。思春期を迎えた子がいれば、これが歪んだカタチになって表出するかもしれません。核家族で父母と子がいて、思春期になると家族の間に亀裂が入り、バラバラになる、という話をよく聞きます。これは母系集団から切り離されたのに加え、群からオスが出ていかなければならないのに共存し続けること、つまり近親相姦を防げないことの軋みが表出しているのではないか、と思います。

 

 

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