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人財育成と子育てに共通する「人を育てる極意」とは?

「信じたとおりに人は育つ」

子育ても職場での人材育成も同じことですね。

 

http://coaching.livedoor.biz/archives/22021299.html [1]

野口嘉則 公式ブログ さんより引用します。

 

経営学者ダグラス・マグレガーの「X理論Y理論」はご存知の方も多いと

思いますが、まず、これを使って「人を育てる極意」を説明したいと思い

ます。

マグレガーによると、職場におけるリーダー(経営者や管理者)の「部下

に対する見方」には、2つの見方「X理論とY理論」があります。

X理論とは、「部下は、アメとムチによってコントロールしないと動かない。

人は基本的に怠惰である。」という見方・考え方です。

つまり、「いい仕事をすれば給料が上がる」などの報酬こそがモチベーショ

ンの源泉であり、また、働かない者には、減給したり、叱ったり、厳しく

監督する必要がある、と考える考え方です。

「性悪説的な人間観」とも言えます。

一方、Y理論は、「性善説的な人間観」と言えます。

「条件さえ整えば、部下は、周りから言われなくても自発的に動く。人は

基本的に仕事を楽しむ。」という考え方です。

「部下は必要なだけの創造力を持っている」「仕事をすること自体の楽しさ

が、モチベーションの源泉である」という見方でもあります。

以上がX理論とY理論です。

さて、ここで考えていただきたいのですが、「X理論」と「Y理論」では、

どっちが正しいと思いますか?

まずはぜひ、ご自分なりの答えを考えてみてください。

「X理論」と「Y理論」では、どっちが正しいか?

これについては明解な調査結果が出ています。

答えは、「どっちも正しい」です。

つまり、「X理論(性悪説)」的な見方で部下を見る上司の下では、その上

司の見方どおりの、「言われないと動かない部下」「報酬と罰則がないと頑

張らない部下」「自主性に欠ける部下」が育つのです。

その上司の見方(=X理論)が正しかったことが証明されます。

その上司の信じたこと(=「部下は怠惰である」)は証明され、その上司は、

ますますX理論を信じるようになります。証拠があるのですから!

「やっぱり、人間というのは怠惰な動物だ。自分の部下達が何よりの証拠

だ。彼らはアメとムチがないと動かないではないか。私の考え(X理論)

は正しかったし、私の指導法は間違っていない!」ということになるわけ

です。

一方、「Y理論(性善説)」的な見方で部下を見る上司の下では、その上司

の見方どおりの、「自主性・創造性を発揮する部下」「仕事を楽しむ部下」

が育つのです。

その上司の見方(=Y理論)が正しかったことが証明されます。

「やっぱり人間というのは勤勉で働き者だ。条件さえ整えば、自発的に行

動するし、創造性を発揮する。自分の部下達が何よりの証拠だ!」

もちろん、すべての部下が、上司の「見方」に100%左右されるわけでは

ありませんが、その上司(経営者)の部下を組織単位(チーム単位)で見

ると、明らかに上司の「見方」が組織に多大な影響を与えています。

 

名著「7つの習慣」の著者であるコヴィー博士も、次のような体験をされ

たそうです。

コヴィー博士の息子の一人が、学校にうまく適応できず、成績もかなり落

ち込んでしまいました。

その息子は、人と接することにおいても未熟で、また、スポーツも苦手な

子どもでした。

コヴィー博士は、何とか息子を助けたいと、必死になりました。

息子が前向きになるように「頑張るんだ!絶対にできる!」と励まし、息

子が少しでもうまくできた時には、彼が自信をもてるように「いいぞ、そ

の調子だ!」と励ましました。

他人が笑おうものなら、「からかうんじゃない。息子は頑張っているんだ

から。」と怒りました。

コヴィー博士は、息子を支え、サポートしようと努力しました。

しかし、息子は完全に自信を失ったままでした。

コヴィー博士の努力は、まったく報われませんでした。

そして、コヴィー博士は、あることに気づいたのです。

「息子に対する、自分の見方に問題があるのではないか?」と。

コヴィー博士は、自分が心の奥底で、「息子は基本的に劣っている。あるい

は、何かが足りない。」という意識で、息子を見ていたことに気づきました。

「自分が助けてやらないと、息子は自立できない」という見方で、息子を

見ていたのです。

「だから、自分の努力が報われなかったのだ。」と気づきました。

表面的な行動や言葉をどう変えてみても、息子に実際に伝わっていたメッ

セージは、「おまえにはできない。だから、おまえを守る必要がある。」と

いうものだったのです。

そこで、まず「息子に対する見方」を変える必要があると気づいたコヴィ

ー博士は、息子の独自性と可能性を信じるよう決意し、彼の邪魔をしない

ようにしました。

親として、息子を信頼し、尊びました。

こうして、息子に対する見方を変えた結果、息子には次のような無言のメ

ッセージが伝わりました。

「おまえを守る必要はない。おまえは、十分にやっていける。」

その結果、息子は自信に満ち始め、勉強においても、友人関係においても、

スポーツにおいても、目を見張るほどの成長を見せたのです。

何年か経って、彼はスポーツでは州のベストプレイヤーに選ばれ、学校で

はクラス委員に選出されたのです。

(以上、「7つの習慣」キングベアー出版 より抜粋して要約)

これも、「息子に対する見方」が、実際に彼の成長に大きな影響を与えて

いた例です。

X理論からY理論にパラダイムシフト(=ものの見方を転換すること)し

たことで、息子が大きく変わったのです。

 

 

 

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