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子育ては親だけの役割?~子育てはみんなの、社会の役割だった。

親業?
あまり聞きなれない言葉ですが、親と子のコミュニケーション、自己肯定感、子供に気持ちに寄り添ってなどの子育て本で書かれている内容は、1962年、米国の心理学者、トマス・ゴードン博士によってはじめられた「親業訓練講座(PET)」が元ネタになっているようです。

今回はその「親業」について考えてみます。

以下(https://allabout.co.jp/gm/gc/197845/)より引用します。
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子どもとのやり取りのなかで、思いがけない行動にカッとなってしまったり、どうしていいか分からずについ怒鳴ってしまったり、やさしくしてあげたいのに、反射的に思いがけない言動をしてしまう自分自身を持て余してしまうこと、ありませんか?

●「親業」に学ぶコミュニケーション
本当は子どものことが大好きなのに、無理やり言うことを聞かせようとして、嫌がられてしまうこともありますよね。子どもの心を理解し、話の通じ合う温かい親子関係を築くためには、そういった方法を身につけるための訓練がまず必要なのです。

皆さんは「親業(おやぎょう)」という言葉を聞いたことはありますか? 親業とは、子どもの気持ちを受け止め尊重しながら、親子のやり取りを無理なく運んでいくためのコミュニケーション方法。1962年にアメリカの臨床心理学者トマス・ゴードン博士が考案したもので、カウンセリング、学習・発達心理学、教育学など、行動科学の研究成果を基礎にしたプログラムです。今回は子育てに悩めるママたちへ、親子関係に笑顔が増える「親業」をご紹介します。

●子どもとの関係を壊していませんか?
子どもと接していて、言うことを聞かないとついつい「あなたのためを思っているんでしょ!」「言うこと聞かないならおやつあげない!」「おやつあげるから、お風呂入らない?」などなど、本当の目的と外れた形で子どもとコミュニケーションをしてしまうことってありませんか?

これらは命令・脅迫・説教・提案・理詰めで迫る・非難・同意・はずかしめる・解釈・同情・尋問・ごまかす……など、親業では場面によって親子関係を壊すコミュニケーションとされているもの。ドキッ! 改めて振り返ってみると、いつもこの中のどれかのような……。では一体、どんなコミュニケーションをすればいいのでしょう?

会話のコツは能動的な聞き方
前のページでは、場面によっては親子関係を壊してしまうようなコミュニケーションの例をご紹介しましたが、はたして理想的な親子のコミュニケーションとはどういうものでしょうか? 子どもの気持ちに寄り添うには? 親のメッセージを伝えるには? 親業訓練で学んでいくものの一つに次のような「能動的な聞き方」があります。

繰り返す

言い換える

気持ちを汲む
評価や判断ではなく、子どもが言った言葉を繰り返し、言い換えて伝えることで、子どもの気持ちに寄り添ってあげましょう。子どもが自分の気持ちを客観的に見つめるきっかけになります。また、子どもの心の奥にある気持ちを汲んであげることで、「ママ(パパ)は自分の気持ちを分かってくれているんだ」という安心感が持てます。こういったやり取りを重ねることで、子ども自身が自分の気持ちに気が付いて自発的な答えを出す力が育ってきます。子どもの中には考える力・育つ芽があるのです。

●親業は親子が育ち合うコミュニケーション
親業に触れて、改めて気づかされたのですが、親の仕事(=親業)とは大変重要な任務。衣食住だけでなく、心の成長もサポートしていく役割があるのです。子育ての最終目的は「子どもの自立」。子どもが自分で考え、行動できるよう、支援していくのが親の役目でもあります。そしてそれは、親自身の成長にもなります。

親が親業を行うことで、子どもが自分の気持ちを素直に出せるようになると、親もまた自然体で子どもに接することができるようになります。こうしてありのままの気持ちで双方の愛情と理解が満たされてはじめて、親子がともに成長し、育ち合うことができるのです。つまり子育ては育ち合いなのですね。

●子どもには育つ芽がある
生まれるまではママがお腹のなかで大切に育んできた命。赤ちゃんが小さいうちは親の力なしでは生きられない存在ですが、子ども自身には育つ芽があります。子どもの成長に合わせて、子どもの気持ちを尊重するかかわりをすることで、だんだん子どもの自主性が育っていきます。

親業を参考に、親子の会話を見直してみてはいかがでしょうか? 親子のコミュニケーションは、思春期以降のお年頃の親子関係にも影響してきます。子どもだけではなく、ママ自身にとってもストレスの少ないのびのびとした毎日が送れることでしょう。
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なるほど、と思うことが多いのですが、なぜ親業なのか?
親が子育ての一端を担っているのは当然ですが、子供は遊び仲間や地域社会の中で様々な人と関わり育っていきます。いわば子育てはみんなの、社会の役割だったのです。

ところが核家族化が進み、子育ての責任がすべて親にかかるようになってきた。親業の必要は現代ならではのことなのではないでしょうか。

家庭という密室空間で、親と子の関係だけで子育てをするのは不可能です。親が子を愛する気持ちはもちろん大切ですが、家庭という檻を破って広い人間関係、社会の中で様々な経験をしていくこと、そういう環境を整えていくことが大切なのではないでしょうか。

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