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「マルトリートメント」とは?子どもの脳を傷つける親たち

幼児虐待、モンスターペアレンツ、毒親・・・子育てをめぐって様々な問題がおきています。最近はこれらをマルトリートメント(不適切な養育)という言葉でいうこともあります。
最近このマルトリートメントにより、子どもの脳が傷つき変形しているという事実が明らかになっています。今回は親の心ない言動で子供たちの脳にどのような変化が起きているのか?
を見てみましょう。

以下(https://chaccari-mama.net/?p=3697)より引用します。
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こんにちは、ちゃママです。

2017年10月28日放送の世界一受けたい授業を見ました。その中で、“子どもの脳を傷つける親たち“という本が紹介されました。

スタジオでは、 ハーバード大学との共同研究で1,500人の脳をMRIで調査した、著者の福井大学教授友田明美さんが、危ない子育てを教えてくれました。

「わが家は虐待とは関係ない」と思っていませんか?

でも実は、あなたの何気ない一言や行動が、子どもの脳を傷つける虐待になっているかもしれません。親の不適切な関わりが、子どもの脳を変形させるというのです!
マルトリートメントとは

「マル=悪い」「トリートメント=扱い」という意味で、合わせると「不適切な養育」。

つまり、心ない言葉や暴力、育児放棄など、子どもを傷つける行為をマルトリートメントと言います。実は最新の研究で、子どもの脳は極度のストレスを感じると、その苦しみから逃れようと自ら変形してしまうことがわかりました。脳が変形すると、成長してからうつ病になったり、視覚野や聴覚野などの各分野に影響する可能性があるそうです。

児童虐待にまつわる子どもの相談件数は、24年間でおよそ80倍に増加しています。このマルトリートメントが深刻な問題になっているのです。

例えば夫婦喧嘩。
激しい夫婦喧嘩を頻繁に見て育った子どもは、脳が「その景色を見たくない」と、視覚野の一部、舌状回という場所が、正常な大きさよりも6%縮小します。すると、子どもの語彙・理解力などが低下してしまうことがわかっています。

友田さん
「幼少期のちょっとした親からの不適切な関わりや体験が、下手をすれば一生を左右してしまいます」
知らずにやっているマルトリートメント

5位 過干渉
子どもが自己管理できる年齢になっても、親が行き過ぎた管理をしていると、子どもは「信用されていない」と思います。すると、危険や恐怖心を感じる脳の偏桃体が変形。大人になったとき、いつもビクビクした人間になってしまうのです。

友田さん
「何か心配になっても、グッとこらえて『本当に子どものためになるのか?』と、一度考えてから声をかけてあげてください」

4位 スマホ・タブレット
忙しいとき、静かにさせたいとき、スマホやタブレットを渡していませんか?現在、3歳児の47.5%、9歳児の89.9%がスマホなどでインターネットを使用しています。しかし、長時間スマホを使っている子どもは、親とのコミュニケーションが極端に減少します。右脳と左脳をつなぎ、感情をコントロールする脳梁という部分が縮小してしまいます。その結果、集団行動ができなくなってしまうのです。

友田さん
「料理など、どうしても手が離せないときにスマホを渡すのは便利な方法ですが、例えば1日1時間など必ず時間を決めて渡すようにしてください」

3位 お風呂あがりに裸でウロウロ
何でもないように見えますが、万が一、子どもが本当に嫌がっているのにこれを続けると、立派な性的マルトリートメントです。「これ以上見たくない」と、視覚をつかさどる視覚野が変形し、記憶力や認識能力が低下してしまいます。

友田さん
「きちんとコミュニケーションをとって、『イヤだな』と子どもが思っていたら、必ず脱衣所で着替えるようにしてください」

変形してしまった脳は、元に戻らないの?

友田さん
「成長過程にある子どもの脳は、とても柔らかいので回復力を持っている」
どうすれば回復するの?

友田さん
「たとえば子どもが洗濯物などのお手伝いをしてくれたとき、お母さんやお父さんが『助かったよ』と感謝を正直に伝えることで、自分が役に立っていると子どもは思います。それは脳にとっていい意味で響きます」

2位 兄弟・友達と比較する
他の人と比べながら叱ると、子どものプライドを傷つけ、脳に重大なダメージを及ぼします。結果的に、喜びや快楽を感じる線条体という部分が働かなくなってしまいます。成長してからアルコール依存や薬物中毒に陥る可能性が高まるのです。

友田さん
「子どもは一人一人何もかもが違います。絶対に誰かと比較せず、本人とだけきちんと向き合ってください」

1位 感情に任せた暴言
実は、体への暴力よりも言葉の暴力のほうが、脳へのダメージは大きいことがわかっています。暴言を受けた子どもは、聴覚をつかさどる聴覚野が肥大します。耳は健康でも音が聞こえなくなってしまう、心因性難聴を患った例もあるのです。

それでも、どうしても子どもを叱らなければいけないときは、60秒以内で叱ること。60秒を超えるお説教は、感情的になっていることがほとんどなのです。それはただの暴言にしかすぎません。

友田さん
「子どもを叱るときは、60秒以内に、叱るポイントをしぼって叱ることをオススメします」

普段から脳を良い方向に活性化させる方法は?

友田さん
「普段の会話のときのコツは、子どもの言った言葉を繰り返すこと。たとえば、『きれいなお花を描いたんだよ』には『本当だね、きれいなお花を描いたんだね』と、子どもが話したことを、しっかり繰り返してあげる。親が自分の話を理解していると思えば、子どもは積極的に会話をするようになります」

聞き上手になるということ?

友田さん
「そのとおりです。すると、脳の最高司令部である前頭前野が正常化するという研究結果が出ています」

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人間の脳は、厳しい自然外圧の下で生き延びるため、必死に「どうする?」を追求し続けて進化してきました。言い換えれば外圧に適応するために脳は働いてきました。

ですから、その脳が親から受ける歪んだ圧力を受けて適応しようとするのも当然で、その結果が上記の脳の変形なのだと思います。

子供は親の愛情を受けて充足基盤をはぐくみ、それを土台に仲間世界や社会(いわゆる外圧)に向かっていきます。その土台を形成する大切な時期に、親からの歪んだ圧力で脳が変形し、正常な社会活動ができなくなってしまいます。

子供の脳は柔軟で、どんどん新しいことを吸収しようとします。それだけに親である私たちの言葉や行動がどれほど重要になるのか?よく考えてみる必要がありそうです。

 

 

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