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民間企業から教員に転職して驚いた教員の世界の常識~10選~

学校は登下校の時間以外は門が閉ざされ、中ではどんな運営がされているのかよくわかりません。

自身、生徒としての体験はありますが、先生たちが日々どのような仕事をしているのかは全く知りませんでした。

今回はそんな学校の運営がどのように行われているか?
元教師の方の体験を見てみましょう。


以下(https://makomako108.net/2017/01/12/kyouin-sekai-jyoushiki10/)より引用します。

民間企業から公立小学校教員に転職した私にとって、教職の世界は驚くことがたくさんありました。

今回は、「民間企業から教員に転職して驚いた教員の世界の常識~10選~」についてまとめました。
1.教員が自ら進んで休憩時間や勤務時間外の労働に応じていること
教員の世界は、休憩時間に平気で会議が組み込まれていたり、休日に無給で地域のイベントに参加したりということが常識でした。

初任のとき、「勤務時間なんてあってないようなもの」と先輩から言われたこともありました。

私はこの価値観にも驚きましたが、それ以上に時間外労働(搾取)に対して抗議の声を上げたり、拒否したりということがほとんどないことにも驚きました。

さらに、運動会前の校庭のライン引きなど誰かに指示・命令されているわけでもないのに、自ら進んで勤務時間外に仕事(ボランティア)している人が多くいることについても驚きました。

私は、このように自ら進んで時間外労働に応じる教員がいることが、業務量が減らない一因と考えています。

2.会議や研修で居眠りする教員が多いこと
(子どものために仕方なくやっている人も含め)時間外労働に応じる人が多いためか、無駄な研修や会議が多いためか、その両方だと私は考えますが、会議や研修で眠る教員が多いことに驚きました。

管理職も時間外労働させてしまっている負い目があるのか、教員に嫌われたくないのか、注意さえしません。

給料=税金なのに良いのか!と何度も感じたことがあります。

勤務時間外に労働して、勤務時間に寝ている、本末転倒も甚だしい、この教員の常識にも驚きました。

3.ボトムアップがほとんどないこと
私が勤めていた民間企業(上場企業)では、一番下の平社員でも業務改善を提案する機会があったり、上司を評価する制度があったりするなど、現場の声を上層部にボトムアップする姿勢や取り組みがありました。

しかし、教員の世界では、校内では学校評価や職員会議で一定のボトムアップはあるものの、それだけです。

文科省や都道府県・市区町村の教育委員会はトップダウンでの指示・命令しかなく、一方的で、現場の声や実態を聞いたり見たりするつもりもなく、そのことに驚きました。

民間企業とは違い、間違った施策をうっても売り上げや給与が減るわけではないから、切実さがなく、それで済んでしまっているのかもしれません。

4.仕事の優先順位
学校全体に関わる仕事>学年に関わる仕事>学級に関わる仕事、という仕事の優先順位にも驚きました。

学校全体の仕事は誰でもできるが、学級の仕事は担任しかできないのではないかと私は考えたからです。

しかし、実際は「より迷惑を被る人数が多い仕事」が優先して行うべきという価値観がありました。(ですから、授業が上手い人よりも校務をこなせる人の方が評価されます)

よって、私は担任としての仕事、学級事務や授業の準備はいつも最後(勤務時間外)に行っていました。

授業の準備が一番最後、これでは子どもたちにとって良い教育ができるわけがありません。

5.休日を費やしても授業の準備時間がないこと
授業の準備が後回しにされる仕事であることはお伝えしました。

あまりに他の仕事が多すぎて、ここまでたどり着かず、私は平日の夜遅くあるいは休日に授業の準備を行っていました。

小学校の担任は週20~25時間程度の時数を担当しています。

中学・高校と異なり、同じ箇所の授業は二度とありません。

つまり、毎時間の準備が必要なわけです。

私は食事・トイレ・風呂以外の時間、休日もすべてを費やして仕事をしていましたが、充分な準備をして授業に臨めることはほとんどありませんでした。

教職に就く前から忙しいことは分かっていたが、ここまで授業の準備時間がないことには驚きました。

6.授業・学級経営よりも校務が評価されること
職員室では、授業・学級経営の良し・悪しよりも、校務分掌を積極的に行う教員ほど良い評価を得ます。

校務は学級の子どもたちにとっては一切関係ないのですが、授業の質よりも学校行政をしっかり回せるということの方が価値が高いとされているのです。

私はこの価値観に驚きましたが、また同時にこの価値観・評価システムを改めないない限り、教員の授業力は向上しないし、子どもたちは良い授業を受けることはできないだろうとも思いました。

7.歓送迎会や忘年会
民間企業でも同様の飲み会はありましたが、

給料から天引きの懇親会のシステム
会場は貸し切り
1回1万円前後の会費
忘年会は千円程度のプレゼントを用意してクジでプレゼントする(貰う)

等の教員独特の歓送迎会・忘年会には驚きました。

はっきり言って、このご時世、若手にとっては高すぎる!と私は思いました。

8.ICT環境があまりに遅れていること
民間企業に比べ、日本の学校現場のICTへの対応はあまりに遅れています。

教室がwifi環境にない
学級事務や成績処理など未だに手書きが多い
親への連絡は手紙(紙媒体)で連絡帳アプリは未導入
PCルームのコンピュータは起動に一体何分かかるんだというお古

等々、民間企業にも諸外国の教育現場にも非常に遅れをとっている、日本の学校のICT環境にも驚きました。

9.締め切りはあって無いようなもの
仕事の締め切りを守らない人が必ずいます。

しかし、管理職も無理のある仕事量を教員に課していることを認識しているため、それほど強く締め切りを厳守するようには言いません。

地域のイベントや部活(ともにボランティア)に参加していたりすると尚更です。

ですから、必然的に締め切りは本当の締め切りのかなり前に設定されることになります。(締め切りを守らない作家に対して嘘の締め切りを伝える編集者のようです)

締め切りを守ろうとする真面目な人ほど苦しくなるこの暗黙の了解にも私は驚きました。

10.人間関係で物事が決まっていく
学校現場の細かいルールや行事の行い方は、職員会議や校長の独断で決まっていきます。

よって、学校長と良い人間関係を築けている人の意見が通っていくのはまだ分かるのですが、小学校の場合、女性(おばさん)が多く、その女性教員たちの人間関係によって意見が形成されていくことが間々あります。

こういう女性教員を敵に回すと面倒なので、校長もよっぽどのことではない限り、こういう女性教員たちの側につくことが私の経験では多かったです。

子どもたちにとってどうか、事の経緯から考えてどうか、ではなく、女性教員たちの人間関係で物事が決まっていくことに私は驚きました。

★まとめ
いかがでしたか。

上記の他にも、あまりにも仕事の守備範囲が広すぎることや形式ばかりで中身のない仕事や会議の多いこと等、挙げればキリがりません。

一般企業とは異なり特殊な世界だからといって、あまりに世の中とズレていることを続けている限り、「教員の常識は、非常識」と言われ続けることになるのはないでしょうか。

以上、元公立小学校教員トウワマコトによる、「民間企業から教員に転職して驚いた教員の世界の常識~10選~」でした!
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学校の先生が学校運営、いわゆる校務に大半の時間を取られていることは驚きでした。

しかもそれは学校制度というシステムに守られ、経営的な圧力も、業績の評価圧力もかからないなかで、膨大な無駄な労力をかけて行われているようです。

そして授業は学習指導要領に沿って教えるだけ。子供のやる気を引き出し、能力を伸ばすにはどうする?という肝心な教育の中身については何も追求されていないみたいです。

社会と隔絶した学校村で、古い因習に縛られておかしな校則や理不尽な指導がまかり通り、教員も生徒もしていくだけ。学校そのものを社会に開くことが早急に必要です。

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