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「学ぶこと」は「真似ること」!1歳から10歳までの縦割り保育

年齢混合保育の試みが増えてきています。

保育園では3・4・5歳を同じクラスにして関係世界を広げ、信頼関係や思いやりを育むことが狙いで、大きな可能線を感じます。

でも日本ではそこから上が小学校になるので、混合保育もそこで終わり。本当はもっと大きなおにいちゃんやおねえちゃんがいたほうが自然なのに・・・と思っていたら、オーストリアに1歳から10歳までの縦割り保育を実践している保育園?がありました。

以下(http://sugoii.florence.or.jp/658/)より引用します。

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【オーストリア発】1歳から10歳の混合保育。”真似”と”刺激”が発達にもたらす影響。

保育理念
イタリア人、初の女性医学生で、後には「障害児治療教育者」となって活躍をしたマリア・モンテッソーリの理念を継承しています。全ての教材はお仕着せではなく、彼女が開発した手製の遊具で、各々の興味のある遊びを自由にさせています。「自分の事は自分でしましょう!」がモンテッソーリのモットーですからアイロンや掃除機などもミニサイズが用意されていて、必ず同じ場所に保管して自分でアイロンがけを積極的に出来る子どもにしています。大きな子ども達がよいお手本で、彼らの真似をしながら掃除でも料理でもごく自然に出来るようになるという教育をしています。

大きな子ども達は洋服のたたみ方やら、アイロンがけ、しまい方までも教えてくれます。模倣をして成長をすることが大切な2~3歳の子ども達は、こうして刺激を受けて自立していくのです。特に一人っ子にとって、色々な年齢の子ども達と接する機会があるのは、成長する上でも得るものが多く素晴らしい環境です。

語学にも力を入れていて、特に母国語のドイツ語ではない英語を早期に学ばせています。モンテッソーリは「文化教育」も重要視しているので、音楽、お絵描き、地理に生物学にまで(!)幅広く興味を持たせて学ばせています。大きくなると詩を作らせたりします。
耳がやわらかいうちに、いい音楽を聴かせたり、親も一緒になってリトミックを楽しめるといった、カリキュラムが豊富です。広々とした庭があり、大きな紙を芝生の上にしいてフィンガーペイントを思う存分楽しんだりして、子ども達の興味や楽しみは尽きる事がありません。

開所&閉所
6時から18時まで

1日の過ごし方
6:00-9:00
子ども達が親に連れられてやってきます。
朝9時までに来れば大丈夫です。
早く来た子どもたちは、自由に外で遊んでいます。

9:00
健康にいいオーガニックなおやつを食べます。全て手作りです。

9:30-11:00
歌を歌ったり詩を作って暗唱させます。保母さんがお話を読んでくれる時間でもあります。指人形を使って人形劇もします。
年長さんは英語のクラスを設けています。体操をしたい子どもたちは思い切り体を動かします。若い科学者が出向いて、子ども用の化学実験を披露する事もあり毎日カリキュラムが豊富です。
音楽、美術もこの時間に行うことがあります。

11:00
子ども用のオーガニックランチの時間です。

12:00
お昼寝の時間を設けています。
この頃には小学校が終わった子ども達が入ってきます。
オーストリアは4・4・4制で小学校は給食なしの午前中だけの授業が普通です。
チビちゃんたちがお昼寝をしている間は小学生がランチを食べてから宿題をします。教育係の人が宿題をちゃんとみてくれるのが特権です。

14:30-18:00
手作りのおやつの時間はとても楽しみな時間です。アップルパイの焼けるこうばしい匂いに皆がソワソワして待てません。
おやつが終わると小学生がお皿を片付けるのを真似してチビちゃんたちも一生懸命に子ども用の小さいワゴンでキッチンまで運びます。
午後17時には100%終業するのがオーストリアの会社です。残業などとは無縁。18時までにピックアップされている子ども達もいます。
小学生の子ども達は共働きの両親の家に帰ってから、宿題は終わっているので家族で夕食をゆっくりとり、午後9時前にはもう就寝です。
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10歳というと小学4年生。このくらいの年の差があれば、上の子は下の子の面倒を見、下の子は「あんなふうに何でも出来るようになりたい」と真似て学ぶ関係がうまくできる気がします。

欲を言えば、これに中学生くらいまでの子が加わり、仲間の面倒を見て統率できるようになるといいですね。学童保育の問題も解決できるし、そこで勉強を教えあえれば、本当の意味での集団性、社会性が身につけられると思います。

最近小中一貫校が増え、縦割りのクラス編成が注目されています。いっそ幼・小・中一貫で学年別管理を廃し、異年齢の学びあう仲間・集団作りができたら、日本の子育て・教育を根本から立て直すことが出来るのではないでしょうか。

でもこれは決して無茶な話ではなく、江戸時代の薩摩藩では「郷中教育」として実践されていた教育システムなのです。既製の学校ありきではなく、子どもたちにとって何が必要か?子どもたちが活力を持って学びあえる環境はどういうものか?を追求していけば、自ずと答えが見えてくるのだと思います。

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