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子供のころのなりたい職業~大人になるとみんなサラリーマンになってしまうのはなんで?

子供がなりたい職業。
小学校に入学する男の子に聞くと1位「スポーツ選手」、2位「警察官」と続き6位に「大工・職人」がはいっています。女の子は保育士、看護士、ケーキ屋さんなど、手に職系が人気です。

子供の頃は普段の生活の中で触れる職業にあこがれ、やってみたいと思うのかもしれません。

ところが大きくなるにつれて仕事に対する意識は、「なりたい」「やってみたい」から「適性」とか「できること」に変化してしまいます。

社会と隔絶した長い学校教育を受けるうちに、職業と言えば「公務員」か「会社員」になってしまうのはなんででしょうか?

今回は学校教育と職業について考えてみましょう。

以下(http://suumo.jp/journal/2015/05/21/84237/)より引用します。
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住宅業界では、職人不足が問題となっている。1990年に約73万人いた職人が、2010年には約40万人と半減した。そんな中で、ユニークなイベントを始めた企業がある。大工、左官、塗装、とび、建具などのプロの職人が、家づくりのノウハウを子どもたちに直接教えるというものだ。面白そうではないか! さっそく、潜入してみた。
今ではキャンセル待ちが出るほどの人気イベント

職人不足とはいえ、「将来は大工さんになりたい」ーーそう答えた子どもは5%近くいる。これは、ランドセル素材などを製造・販売するクラレ(東京都千代田区)が昨年末に調査したもの。

この春、小学校に入学する子ども4000人に「将来就きたい職業」を聞いたところ、男子の1位は当調査開始以来17 年連続で「スポーツ選手」(26.1%)。以下、「警察官」(11.4%)、「運転士・運転手」(7.8%)と続くが、「大工・職人」(4.4%)も6位と健闘している。

人気の職業といっていいだろう。しかし、実際は人手不足となると、子どもたちが大きくなるにつれ、心変わりをしてしまうのだろうか。

とにもかくにも、先述のイベントを実施しているのは、多摩地域を中心に家づくりを手がける相羽建設(東京都東村山市)だ。その名も「わくわく家づくり体験 こども工務店」。子どもたちが大工さんなどの職人から直接家づくりのノウハウを学べるワークショップだ。

「こども工務店は『家づくりに携わる職人さんの手仕事を、より多くの地域のお子さんたちに知ってもらいたい』という想いから、4年前に相羽建設と職人さんたちの手によって立ち上げられました。開催当初は参加者がなかなか集まりませんでしたが、職人さんたちが毎回工夫を凝らしてつくる体験ブースの魅力に、だんだんとリピーターの方や口コミも増え、今ではキャンセル待ちが出るほど大人気のイベントとなっています」(広報部・吉川碧さん)

今年の開催は4月19日(日)で、会場は相羽建設の工場・AIBAワークス(東京都東村山市)。午後の部に顔を出すと、多摩地域在住の子どもたち(5歳以上)約50人と、そのご両親でにぎわっている。

参加費用は材料費の500円のみ(保険料含む)。事前準備や当日の対応を含め、職人さんたちのボランティアで成り立っているイベントだ。

さて、スタッフによる簡単な説明と注意事項の伝達ののち、いよいよイベントが始まった。

会場内には、左官、タイル、内装、建築家、塗装、建具、大工、電気、とび、エクステリア、水道という11のブース。それぞれにはプロの職人さんがおり、完全に家1軒を建てられる布陣だ。

「ふだん子どもに教える機会はないので、僕らの方が楽しい」

見ていると、子どもたちはみな夢中だ。そして、飲み込みが早いのだ。かんなもするすると削っている。じつは、この後で筆者もやらせてもらったが、正直、子どもの方が上手い。

かんなブースを担当していた阿部昌行さんは、「ふだん子どもに教える機会はないので、逆に僕らの方が楽しんでやっています。そして、この中の何人かが将来職人になってくれれば(笑)」と言っていた。

子どもたちにも「何が楽しかった?」と聞くと、「のこぎり」「タイル」「ショベルカー」とそれぞれ答えが違う。その調子でうまく分散すれば、住宅業界も安泰だろう。

また、このような体験をすることで、ひとつの風景として見てきた”家”が、じつはさまざまな人が力を合わせることによって出来上がるということにも気づくに違いない。
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ものづくりを体験する生き生きとした子供たちの姿が目に浮かびます。

今は建設業でも製造業でも職人不足。こうした体験が将来の日本のものづくり産業を支えるきっかけになればと思いますが、現実はなかなか難しそうです。これから16年間も学校教育に縛られ、試験で点数を取ることしか習わず、大学を出たらサラリーマンになることしか考えられなくなってしまうのが大半です。

職人の世界は修行十年で仕事をおぼえるといわれます。10年間の年季が明けたら自分の腕でお金が稼げるということ。たとえば江戸時代のように12、3歳から弟子入りすると、ちょうど現在の大卒の頃には一人前の職人として食っていけることになります。

ところが現在の学校教育では、試験勉強の腕を磨くだけで大学を出ても何にもできずサラリーマンになるしかないのが現状です。専門学校を除けば一般的な学校はサラリーマン養成機関でしかないということです。

職人の数が年々減り、国は日本のものづくりの危機を叫んでいますが、こうした危機を招いた原因が国の学校制度にあるというのは皮肉なことです。現在の学校制度を大きく改め、中学卒業後はサラリーマン以外の道が選べる職業学校を充実させたり、仕事の中で腕を磨き成長してけるような仕組みが必要なのではないでしょうか。

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