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「10歳の壁」「小4の壁」とは?②

「10歳の壁」「小4の壁」とは?① の続きです。

小4の壁~子どもがひとつ、変わるとき [1] より引用。

失敗なしに、考える力は育たない

最初から正解を与え続けたら。人間はいったい、どうなると思いますか? はたして考える力は育っていくでしょうか?

答えは反対です。

正解だけを最初から知り、実践し続けた子どもは間違うことが怖くなり冒険しなくなります。自分の能力以上の課題が来たときに、そこに対し「工夫して乗り切る」という力を持つことが難しくなるのです。

やり方を教えてしまうことは簡単ですが、それでは何も編み出さなくなります。編み出す必要がないからです。失敗しないで、難なくできてしまった子どもは、例えそれが自分の実力じゃないとしても(親から言われたことを実践し続けた結果だとしても)自分の実力であると勘違いして大人になっていきます。

その結果、何が起こると思いますか? 親の理解を越えたとき、もしくは自分の経験を越えたとき、大きな壁にぶつかって、乗り越えることができずに最悪潰れていってしまうこともあり得るのです。

何も与えられないということは、ある意味自由に何でもできます。

失敗も多い代わりに、そこで得た経験は大きな財産となり「工夫して乗り切る」というスキルを身につけます。この「工夫」=「知恵」であり、この知恵こそがかつて日本が経済大国になってきた元でもあると考えられるのではないでしょうか?

与えすぎないこと。悩ませて、失敗させて、工夫することを子どもの体と脳に教え込むこと。それが結局は一番最短で「小4の壁」を乗り越える攻略法なのかもしれません。

引用終わり。

確かに小3になってから、あまりのある割り算や分数・小数など、目で見たり指で数えたりすればすぐわかるような内容から、もっと抽象的、概念的な内容になったなぁと感じていました。文章問題の内容や表現も複雑になり、そのシーンを正確にイメージしないとひっかかってしまうような、大人でも頭を使う問題が多くなってきています。

といっても、学校教育で教わるのは、先生に習った方法や知識を記憶すれば解ける正解のある問題ばかりです。親や先生は学校の勉強ができる子=頭の良い子だと思いがちですが、私たちが生きる現実世界は、答えのない問題にあふれています。

壁にぶつかった時、粘り強く頭を使って(蓄積した経験や言葉を駆使して)自分で答えを出そうとするか、先生や親に教えてもらって解き方を暗記するかが、将来答えのない現実問題に立ち向かう思考力が身につくかどうかの分かれ道。

学校に通わせている限り、先生の言うことに疑問を持たず(頭を使わず)正解のある問題を解き続けることになりますが、親ができることは、日頃から一緒に手を使って遊び、詰め込んだ知識を具体的なモノや体験と結びつけて、思考するベースを築くこと、壁にぶつかった時をチャンスと捉えて子どもの本来持っている自考力を信じて励ますことだと感じました。

 

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