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もらったもの、いいものはみんなのもの~個人・所有から集団・共有へ~

先月そろって誕生日だった子どもたちにと、会社の上司が絵本と果物をくださいました。

帰宅後さっそく子どもたちに「会社の○○さんにいただいたよ~」と見せると、「やった~!みんな来た時に読んであげよう」「次みんな来た時のデザートにして~」と大喜びしていました。

そこでふと、もらったもの=みんなで分け合うものと当たり前のようにイメージしている子どもたちを見て、もらったおいしいもの・素敵なものはみんなで共有する方が充足するって子どもたちはちゃんとわかってるんだなぁと感じるとともに、“個人主義や所有・独占欲”は近代観念で植え付けられた、寂しい、貧しい観念であることを再認識しました。

“私的な所有から共有へ”という意識の転換は、子ども特有のものでも新しい変化でもなく、私権時代から共認時代への転換における日本人の本源的・回帰的な心の動きである気がします。

そのひとつの事例を紹介します。

 ユニークなシェアハウス、続々と登場!~若者の“集団収束”の潜在潮流?

http://www.japanfs.org/ja/news/archives/news_id034638.html [1]より引用。

シェア住居を専門とするひつじ不動産による「シェア住居市場 統計データ」を見ると、日本でのシェアハウスの物件数と住戸数は、2013年の3月末時点で1,378物件、19,208戸。この数年は年率30%ほどで増加しており、3年間で約2倍となりました。ここ1、2年のあいだに増えてきた印象を持つ人が多いかもしれませんが、以前からコンスタントに増え続けていることがわかります。

同統計データの入居者の年代を見ると、2010年まで増え続けていたのは20代前半でしたが、2010年からの3年間で最も拡大したのは30代で、40代も増加傾向にあります。これにともない、平均年齢は、2007年の27.7歳から、2012年には28.9歳となり、5年間で1.2歳上昇しています。

このように、広い層から人気を集めているシェアハウスですが、近ごろ共通の趣味や課題を持った仲間が集う「コンセプト型シェアハウス」の開設が相次いでいます。寝起きを共にしながらランニング、英会話、ダイエット、子育てに起業など、明確なコンセプトを掲げることでプラスアルファの価値をアピールするシェアハウスも登場しています。いくつかご紹介しましょう。

 

「早朝、トレーニングウェア姿の女性がさっそうと走り出す。ランニングの後は広いキッチンを囲んでみんなで朝食――」。

シェアハウスを20軒近く運営するフレッシュルームは、こんなイメージで東京・神宮前の住宅街に「フレッシュ シェア神宮前」を開設しました。近隣は明治神宮外苑や代々木公園などランニングの人気スポットが多いことから、活動的で走ることが好きな女性にターゲットを絞り、内装や設備は女性のマラソン大会を運営する一般社団法人ランガールの助言を受け、ヨガができるようにと屋上には木製のデッキを敷き詰め、疲れが取れるようにバスタブも設置しています。

暮らしながらスキルアップができるシェアハウスも登場しています。

彩ファクトリーが都内に開いた「クロスワールド大森」は、英語が学べることが特徴。2人のネイティブスピーカーが住み込み、共用の居間では英語で話すルールです。30部屋を用意した個室は「続々と入居が決まり、順調な滑り出し」とのこと。事業者にとっては「入居者が同じ趣味や境遇の人を誘うため、目的が明確な人が集まる。だから宣伝費が抑えられる」ことが利点とのこと。

「1kg減量で家賃が1000円安くなる!」

株式会社ブロードエンタープライズが運営する「Beauty & Diet」は、ダイエットをホンキで達成するための女性専用シェアハウス。同じ気持ちを持った仲間と一緒に、トコトン美を追求したい、美しく引き締まった身体になりたいという女性の願望をシビアにかなえるための仕掛けがたくさんあります。体重の増減によって家賃が決まる制度のほか、プロのエステティシャンが食事・睡眠・入浴・排泄等のアドバイスを行う無料サービス、エクササイズルームもあります。

社会的課題への視点を持ったシェアハウスも登場しています。ストーンズ・アフィットが神奈川県に展開するシングルマザー専用のシェアハウス「ペアレンティングホーム高津」では、週2回のチャイルドケアや、お母さん同士・子ども同士のコミュニケーションを通して、充実した生活を提案しています。東急電鉄プロデュースの「ひとり親で子育てをしているシングルペアレント」のためのシェアハウスも2014年に都内にオープンする予定です。

起業家育成を掲げるシェアハウスも登場しています。

コネクトハウスが展開する「起業家・プロ育成シェアハウス」は、「様々な分野でプロや起業を目指す仲間との暮らしで切磋琢磨」する狙いで、ベンチャーキャピタルと著名人がプロデュースしました。目的意識を持った仲間や各分野のプロフェッショナルが集い、生活を通して起業家精神を育んでいくシェアハウスです。ビジネスアドバイザーを招待した交流会やレクチャーも行っており、経営戦略、マーケティング、会計、人事管理などのスキルを身に付ける機会を提供。定期的に開催されるビジネスコンペティションに認められれば創業資金が得られ、独立のチャンスも拡がります。

また、多彩な人が触れ合うことをコンセプトにした大型物件もあります。株式会社リビタが東京・原宿で運営する「ザ・シェア」では、シェアハウスとシェアオフィスを合体させ、200人超の人々が日常的に出入りしています。居住者用のラウンジやキッチン、ダイニング、シアタールーム、ライブラリーなどの共用スペースは、「人と生活、情報、カルチャーが豊かに交流する場」としてオフィス契約者にも一部開放されています。建物内に内包された様々なコンテンツやモノ・コトをシェアし、「集う・暮らす・創造する」時間を楽しく、魅力的に過ごせる空間を目指しています。

 

引用終わり。

私権時代には、家や車は所有することがステイタスになっていたようですが、今や家さえも同じ目的のもと集まったみんなで共有する時代になっています。

経済的なメリットもありますが、それだけではなく、共有することで得られる充足や効用にみんなが可能性を感じているのでしょう。

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