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シニア・主婦層の”プチ勤務”が、企業と働き手を救う!

日本は人口も減ってきて、巷ではそこかしこで人手不足が言われています。構造的に人が余るということも、もう無いでしょう。だからと言って、日本は移民政策には舵を切らない。それで、良いと思います。

では、不足する人材をどうするか?

仕事に定年があるのは、どんどん若手が生まれてくる社会で設定された習慣であり、女性が働かないのも、大衆を統合するのに都合の良い、サラリーマン家庭幸せの型式から決められた、近代以降の産物です。シニアやお母さんに働いてもらうよう、社会を変えていけばよいのです。

るいネット  1日1時間からの”プチ勤務”が、企業と働き手を救う! シニア・主婦層に人気のワケは? [1] より

■慢性的な人手不足、その現状と原因は
アルバイト・パート領域のキーワード、2015年は「プチ勤務」です。
人材不足が慢性化をしている現状において、今までのやり方、今までの条件、今までのターゲットではなかなか人の採用ができないということを痛感させられている企業の方々が、まずはじめにシフトの細分化をし、さらに一人の方が行っている業務をより細かく細分化し、新たな短時間の仕事を創りだす、ということを始められています。
それを受けて、時間の制約があり、働きたくても働けないシニアや主婦の方が、新たにやりがいや楽しさを感じながら働きはじめていらっしゃる、という事象が増加しております。
その背景としましては、労働力人口、特に若年層の絶対的な減少。さらに2015年には、団塊世代の方々が全員65歳以上を迎える年になっております。
企業側でも人手不足の影響は広がっておりまして、今までにはない出店計画の見直し、店舗閉鎖や営業時間の見直しといったようなことも発生してきております。

シニアバイト [2]

■働きたいけど働けない、シニア層と主婦層
さて、皆さま。いくつまで働き続けたいというふうに思ってらっしゃるでしょうか。今と同じようにバリバリと働き続けることは無理だとしても、少しずつでも、ずっと働いていたい、と思われることはないでしょうか。
実際にシニアの方にお話をうかがいました。シニアの方からは、「なんだか年をとると、人から期待されなくなって寂しい」とか、「体のことを考えると、今まで通り長時間働くのは苦しいんだけど、短時間なら働いていたい」。そういった声がたくさんあります。
合わせて、調査をしましても、働きたいですかというふうに伺うと働きたい理由として、3人に1人くらいは仕事を通じて友だちや仲間を得たい、生きがいを得たい、そういった声を聞くことが多いです。

もう一つ、働けてない方々の存在としては、約300万人とも言われる未就業の主婦の方々の存在がございます。
主婦の方にお話をうかがっても、「最近自分の名前で呼ばれることがなくなって寂しい」とか、「育児は大事なのでちゃんと両立しなきゃいけないんだけど、仕事をはじめたら両立することができるか不安」。そんな声が上がってきます。
ところが、「働きたいですか?」と伺うと、かなりの方が「働きたい」というふうにお答えになります。
「なぜ働きたいのですか?」というふうに伺うと、「社会とつながりを得たい」「自分が成長を得たい」。特に「社会とのつながりを得たい」という理由をあげる方が、約半数もいらっしゃいます。
こんなに働きたいというふうに思っているのに、彼女たちは働けていないのです。

その理由は、時間です。働けていない理由を聞くと、トップ5のうち4つは時間が理由を占めます。終業時間や始業時間が合わない。1日の就業時間が合わない。あとは出勤日数が合わない。こういったことを課題と感じて働けていらっしゃらない方が、約40%も存在されています。
さて、我々の求人広告の募集のあり方の変化を伝えさせていただきます。タウンワークの中では、今までは”短時間”ということであったら、週3、4日で、時間にすると4、5時間というのが当たり前でした。
ところが最近では週1、2日、なんと時間の場合、1日1時間でもいいといったような仕事が増加しています。
業界ではコンビニ、ディスカウントストア、ガソリンスタンド、フードや飲食といったサービス業を中心に変移しています。
さらに主婦歓迎の案件も、昨年度に比べると8ポイントも上昇している、という実態も見えてきました。

■2時間勤務の仕組みと、そこへ向けて仕事を切り出したドン・キホーテの事例
では、具体的に業務の細分化に取り組まれ、超短時間の「プチ勤務」を生み出されている事例の紹介をさせていただきます。
こちらがドン・キホーテ様の事例になります。緑色の部分がもともと社員の方がやっていらっしゃった仕事で、6つの業務を行っていらっしゃいました。ところが忙しいということもあり、商品を陳列するのがどうしてもお昼すぎになってしまう、という課題がありました。
そこで、商品の品出し、納品の部分を切り出して、新たに2時間だけの「ライジングクルー」という仕事をうみだされています。この2時間だけの仕事ということで、シニアの方が「これくらいなら私にもできるかも」ということで応募がありました。

例えば、ライジングクルーの石川さんはなんと69歳。40年間もブランクがあったんです。
働きたいけどなかなか働ける仕事ってあるのかしら、というふうに非常に不安だったのですが、「2時間ならやれるかも。朝散歩する代わりに、ちょっと働いてみようかしら」ということで応募され、「現在働ける場所があるのは本当に幸せで、お客様から『ありがとう』と言われるのが嬉しい」ということで、非常に感謝されています。
あわせて店長からも、「シニアならではの柔らかなコミュニケーションが職場を和やかにしたし、あわせてシニアのお客様も増え、売上まで上がっているよ」という喜びの声がありました。
同様の事例として、浜松のガソリンスタンドでも、店長や社員の方が長時間労働になることを悩んでいたんですが、一部業務を切り出して、朝1時間だけの「開店業務」というのを創り出しました。
結果として、「体が不安で長時間勤務はちょっと無理だけど、いつまでも働きたいな」とおっしゃっていた70歳の鈴木さんが、働いていらっしゃいます。日々、お客様に触れ合うことができてとても幸せだ、というふうにおっしゃっていました。

■週に1時間のアルバイトでも、主婦には好影響を与える
主婦の方の事例にうつります。こちらは介護のあいケア様の事例なんですが、介護業界では人手不足が慢性化していて、社長も主婦は介護に向いていると思いながらも、やはり8時間とかの勤務は主婦には無理だよね、ということで頑張って短時間のしごとを創ってらっしゃいます。
ここではヘルパーの、というよりは周辺の主婦が、得意な調理や生活補助といった仕事を1日1時間から3時間くらい、生みだされています。それを受けて実際に働かれた住本さんからは、「利用者から感謝の言葉をもらえたり、自分が必要としてもらえていると感じられることはとても嬉しい」というような話が出ています。
最後に南三陸の海産物ネット販売会社でも、佐々木さんという方は3人の小さいお子さんがいらっしゃるのですが、1週間に1回、1時間から2時間くらいの仕事をされています。この、ある意味たった1時間の仕事なんですが、その1時間を通して自分を取り戻せていると。やはり子育ても、よりうまくいってると思える、といったようなコメントが寄せられています。

そういえば、「月収15万で週3日労働」、みたいなゆる~い勤務形態の募集も出てきているみたいですね。さほど、消費には興味なく、最低限の収入を確保すれば、後は社会活動などをやっていく、というライフスタイルも出てきそうです。

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