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「あやとり」って奥が深い②

「あやとり」って奥が深い①  http://web.kansya.jp.net/blog/2015/03/4322.html の続きです。

①では、
>「できた!」という喜びは、数学の難問を解いた時の達成感と同じ
という感覚に納得でしたが、“ISFA”って何?と気になったので調べてみました。


★国際あやとり協会( ISFA )リンク [1]
「あやとり」の本質 科学的アプローチより、あやとりの効用についての見解を抜粋または要約します。

①達成感を味わえる
自分一人で一つのことを成し遂げれば、それがたとえあやとりのようなささやかなことであっても、子どもたちにとっては自分に自信の持てる大きな体験となる。達成感というものを味わうには集中力と忍耐力が必要であることを、誰に教わるのでもなく、一人一人が楽しみながら自然と身につける。

②空間認識能力を強化する
アラスカ地方先住民の伝承あやとりの多くがたいへん難しい取り方をすることから、特徴のない景色の続くツンドラ地帯、果てしなく広がる氷海、そのような生命の危険が絶えず付きまとう環境世界で、長老たちの伝統的なやり方に導かれて、子どもたちは卓越した方向感覚と定位能力を身につける。

あやとりでは、視覚系と連動して手指を巧みに扱う能力を求められる。視覚系には変化するあやとりパターンだけでなく、子どもが最初に発見する自分の身体の部位である手指の動きの情報も合わせて入力されるので、潜在的な知覚能力と手指の操作能力の高度な機能的発達を促し、空間認識能力を強化するのに役立っている。

③「二人あやとり」によるコミュニケーション
相手とどのように糸を取り上げるかという知的な脳の働きだけでなく、遊び相手との間にさまざまな感情の交流も生じる。
このような情緒的な心理状態も科学的に深いレベルまで解明される日が来るのか、期待。

④イメージする力(観念力)の形成
「あやとり」遊びが手指を動かし手順を覚えるだけではなく、抽象的な形から意味のあるものを想像するという芸術的な要素のある遊びであり、糸が交差しているだけの形が何か意味のあるものに見えてしまうのは、あやとりが人間に及ぼす根源の働き-イメージ喚起力-である。

⑤文化の伝承
同じ形にさまざまな呼び名のあることは、あやとりを伝承してきた人々の環境世界(外的・内的)を反映したさまざまな‘見立て’の結果と言える。
世界各地には、なぜその呼び名が付いているのか分からないあやとりもあるが、多くの場合、そのあやとりが伝承されている社会の自然、文化や、社会に属する人々が共有する世界観などを調べることで理解できるようになる。

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一過性の流行りのおもちゃではなく、昔からずっーと続いている遊びには、続く理由(シンプルで奥が深いおもしろさと効用)があり、また文化の伝承という意味でも、子どもたちに受け継いでいきたいと感じました。

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