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漢字を感じる♪

最近、小2の長女に
“自分の名前の由来を親から教えてもらい、発表する”
という宿題がでました。

長女の名前の由来は、何年か前に本人に聞かれて伝えていたので、
「前に教えたのって覚えてる?」
と聞くと、
「もちろん覚えてるけど、もう一回聞きたい。もう一回絵で描いてほしい」
とお願いされました。

そういえば、長女がまだ幼児だった頃、名前の由来を聞かれた時に言葉で意味を説明するだけでなく、まず名前の漢字を絵で描いて、いっしょに漢字の成り立ちや意味に想いを馳せたことがあったのを思い出しました。

長女の名前には『響』という字を使っています。
↓響を古代文字で描くと、こんな感じになります。
響 [1]

  [1]
(画像はこちらからお借りしました→http://ameblo.jp/happy2525tkg/entry-10765534890.html)

画像元のブログでも紹介されていますが、『響』の字は『郷』と『音』から成り立っています。

『郷』は人々がご馳走を置かれたテーブルをはさみ、向かい合って一緒にごはんを食べている姿を表し、それに『音』が加わると、会話を楽しみながらいっしょに食事をすることで心が通じ合う(=響きあう)情景が浮かんできます。

おいしいごはんを食べている時にもっとも幸せを感じる私は、この字の形と意味が大好きで(サントリー響も大好きで)、どんなに仕事で忙しくても、大きくなって親子げんかしても、いつもいっしょに向かい合って会話しながらごはんを食べたいという思いからこの字を使いました。

4年前、長女にそんなことを伝えたせいもあってか、長女は今も漢字が大好きで、知らない漢字を見ると部首やつくりに分けて絵で表して意味を考えたり、『(たとえばしんにょうを指して)えさをパクッてとって、遠くへサーって逃げていくみたい』とかイメージをふくらましたりして楽しんでいます。

長女も大きくなったので、『響』の漢字を絵ではなく古代文字っぽく描いてみたあと、
「この字ママ大好きだから○○ちゃんの名前につけたんだよ、どう思う?」
と尋ねると、
「友達とか、誰かと仲良くなりたいときは、一緒にごはんを食べてお話したらいいんだなって思う」
と答えました。

4年前に描いた時は「これ○○ちゃんとママみたいだね」とじぶんと母(私)が向かい合う図をイメージしていたのに、いつのまにか対象が拡がっている姿が本当に頼もしく、今まで子どもと関わりいっしょに育ててきてくれたたくさんの人たちのおかげだと改めて感謝することができました。

大人になると、ひとつひとつの文字に込められた意味や成り立ちを深く感じることもなく、人に伝えるためのツールとして無機的に扱ってしまいがちですが、日々新しいことを吸収して世界を整合させてゆく子どもにとって、漢字や文字もただの記号でなく、想像力をふくらませて込められた想いや意味や由来を感じる未知な同化対象なんだと気づかされます。

忙しい日々の中でも心を亡くしてばかりではなく、子どもの気づきに立ち止まっていっしょに感じたいと思いました。

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