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どうなる?私たちの生活(3)~企業の共同体化と統合機関の交代担当制~

どうなる?私たちの生活(3)~企業の共同体化と統合機関の交代担当制~

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 前回は、中央銀行の廃止と国家紙幣の発行によって、経済リセット後の暴動が回避され、900兆の借金が解消し、なによりも、人々の期待に応える生産活動への支援も可能となり、力の原理が支配する経済成長絶対の市場社会から、“人々の期待に応える充足”を最大の活力源とする共認社会へと移行していく事がイメージできました。

 今回は引き続き、共認社会を実現する上で最も重要になる私権企業の共同体化社会統合を担う担当の交代担当制、さらには受験制度改革について、

潮流予測3 企業の共同体化と統合機関の交代担当制 [1]

を参照しながら扱っていきます。

応援よろしくお願いします。

■私権企業の共同体化

 現在、多くの人々が、最も多くの時間を過ごしているのが企業です。1日24時間のうち、企業活動に費やす時間は、少なくとも1/3(8時間)、人によっては1/2(12時間)以上になります。

 また、社会活動の基盤となっているのが企業活動であり、共認社会を実現する上では、そのような企業を共同体に転換させるという事が最も重要になると思います。

 では、企業を共同体に転換させるにはどうしたら良いのでしょうか?

企業を共同体に転換させるのは、さほど難しいことではない。

まず第一に、資本金(簿価)の2倍程度の国家紙幣を各企業に支給し、各企業がそれを各社員に新株として支給する(その場合、社長etcへの配給上限を、社員平均の10倍以下とする)。こうすれば、社員が株主総会の議決権の過半を握ることができる。

次に、会社のあらゆる情報を社内ネットに公開すると共に、その社内ネットを会社の共認形成の中枢機構とする必要がある。

共同体として先行する類グループの場合、この社内ネットが最大の共認形成の場になっているだけではなく、最大の活力生成の場になっている。企業の共同体化の鍵は、社内ネットの活性化にかかっているといっても過言ではない。

従って、社内ネットを活性化させるために、(少なくとも過渡期は)「毎日1時間は社内ネットを読む時間を確保すること」etcを法制化した方がよいかもしれない。

ポイントをまとめると、私権企業を共同体に転換させるには、

社員全員が議決権を持つ。
社内ネットを共認形成の中核機構とし、社員全員があらゆる情報を共有。
社内ネットを、最大の活力生成の場に。

という事になります。

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↑類グループ社内ネットより↑

 実は、このような共同体企業は、既にいくつか誕生しており、どの会社も、社員の充足感や活力が高く、それらが会社の業績に結びついています。

 活力有る共同体企業が、みんなの期待に応える事を第一義として企業活動を行い、また、それらの企業がネットワークで繋がっていく事によって、共認社会が実現されるイメージです。

 みなさんの会社でも、直ぐに実践できる内容もありますので、是非読んでみてください。

◆経営者の視点に学ぶ~「課題」+「仲間」=新たな仕事を実現した、勉強カフェの山村宙史氏に学ぶ [2]
・OUTPUT(発信)こそ成功への近道
・サンクスギビングデー(TGD)
・ありがとうノート

◆みんなが主体的に考え行動できる組織作りが経営者初期10年の仕事『ネッツトヨタ南国さん』 [3]
・多数決を排して、全員合意で営業方針を決めていく
・『利益第一』から『社員の充足第一』へという、経営者の認識転換が企業を成功に導く鍵

◆自分達の生きる場を自分達で作る~株式会社21~ [4]
・全員で働こう、みんなで分け合おう
・出資者=経営者=生産者の仕組みが、自分達の生きる場を自分達で作ることを可能にする
・企業の閉塞を突破する社内ネット
・感謝の心を損なう「有給制度」に代わる、『有給休暇一括買取方式』
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◆経営者の視点に学ぶ~老舗企業を変えた!序列体制からの転換・星野リゾートに学ぶ [5]
・会社の売上などを含め、全ての情報を公開
・月に1度の定例会議は、社員はもちろん、アルバイトでもパートタイマーでも誰でも参加できるよう門戸を開放
・全ての店舗のお客さまからのアンケートが即座に社内Web閲覧可能
・ピラミッド型の組織体制をやめ、10人ほどのグループユニットで構成された全くフラットな組織体制へと移行
・ユニットの責任者であるディレクター職は完全な立候補制

◆企業が社会を変える!!~地域再生に取り組む辻野建設工業~ [6]
・地域活性化のネットワーク作り
・次代の社会基盤を作る事業
・企業が社会を変えていく

◆満足を超えた感動を提供する建設会社『都田建設』~感動を生み出す秘訣編~ [7]
・自己中心的な考え方をやめ、まずは相手を受け入れる
・満足を超えた感動を提供する
・「感動工房」を毎日行い、前日の涙の感動場面を全員で共有する
・スタッフのいいところを考える時間を毎週とっている(人間性について1つ、仕事のスキル技術について2つ)

■社会統合を担う担当の交代担当制

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 人々の意識は既に市場拡大絶対という意識から、“人々の期待に応える充足”を最大の活力源とする意識へと移行しており、共同体企業の実現というレベルにまで来ています。

 しかし一方で、社会を動かす統合機関(省庁、大学、マスコミ)は古い意識のままで、その結果が今回の経済破綻の要因であるといえます。

 社会を変えるには、この「統合機関をどうする?」という課題を解決しなくてはいけません。

次に、なんとしても断行する必要があるのは、社会統合の交代担当制である。

なぜそれが不可欠になるのか?

本来、統合機関は、個々の集団を超えた、超集団的な地平に存在するものである。

ところが省庁や大学やマスコミという組織は、単なる一集団に過ぎない。ところが集団というものは、必ず自集団の利益第一に収束するものであって、集団を超えた社会統合を担う機関が、単なる集団に過ぎないようでは話にならない。集団を超えた社会統合機関には、それにふさわしい体制が必要である。

現在、社会統合の課題を担っているのは官僚(司法を含む)をはじめ学者やマスコミだが、彼らはエリート意識に凝り固まった私権主義者であるだけではなく、信じられないくらい無能化しているので、民間企業の人材と入れ替えた方が、はるかに上手くいくだろう。

しかし、民間から出向した者が、そのまま居ついたのでは、官僚体質に染まり、同じように無能化してしまう。従って、統合3年・民間3年ぐらいで交代する参勤交代制が良いだろう。民間3年後、優秀なら統合機関に再任される。つまり、連続3年以上の統合機関勤務を禁じるわけである。

そうすれば、親方日の丸の官僚主義に陥ることもなくなり、民間≒庶民の暮らしぶりも分かっているので、統合機関に出向しても現在より遥かにましな案を生み出せるだろう。

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 小学校で習いましたが、まさか、今の時代に参勤交代がマッチするとは思いませんでした。しかも、一般の人達が国家統合に関わるとは、今までの感覚ではかなり遠く感じます。

 しかし、自分達の村を自分達で運営していた村落共同体の事例や、先程紹介した共同体企業の延長線上に国家を捉えると、また、現在の統合機関の体たらくを見ていると、国家を身近に感じるとともに、「もう、彼らには任せてられない!」「自分達で自分達の国を創っていく!」という気持ちになります。

「自分達の国を創る」 とてもワクワクする言葉です。

■受験制度の改革

 最後に、企業も、国家も、それを構成するのは「人」です。そして、人を育てる中心に「教育」があります。

 現在の受験制度は、もともとが官僚を輩出(選別)するシステムであり、このままでは無能人材ばかりが世の中に輩出されてしまうため、ここにもメスを入れる必要があります。

また、諸悪の根源である受験制度も抜本的に改める必要がある。

最も深刻なのは中学受験で、現在の難関中学は、小2~3年生の頃から勉強漬けの生活を送らなければ合格できなくなってしまっている。

その結果、エリート意識ばかり強く、そのくせ勉強しか出来ない無能な子供たちが大量生産されてゆく。旧勢力の無能化は、既にこの年代から始まっている。

従って、とりあえず応急措置として、旧帝大や医学部の入試では、難関中学出身者の偏差値を10ポイント下げるとか、あるいはクラブ活動etc五教科以外の内申点を基準にして内申点3:試験点2に切り換えるetcの策が必要だろう。

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 自分自身を振り返っても、少年時代というのは、色々な人間関係を通じて、仲間の大切さ、集団の大切さを学ぶ重要な時期だったと感じます。

 これからの子供達には、そのような関係を沢山経験して、色々な事を学んでもらいたいし、そのような経験をつんだ健全な若者達によって、次の社会は創られていくのだと思っています。

 次回はいよいよ「農(漁)村共同体の建設」について扱います。お楽しみに 。

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