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幼児虐待が起こるのはなんで?

つい先日も、大阪市にて幼い姉弟の育児放棄による遺棄事件が発生し、多くの方が胸を痛められたと想われます。

育児放棄は、ここ10年で4.6倍、2008年で4万2664件の虐待相談が児童相談所に寄せられた、という統計があります。(厚労省)
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画像はこちら [2]から

この様なショッキングな事件は、連鎖的にマスコミに取り上げられる事もあり、年々増加の一途を辿っているような感覚に陥ります。

しかし一方で、実は児童虐待の歴史を遡ると、その実態は明治時代に遡っても悲惨な事件は発生しており、かつ昭和初期や戦後の日本等、貧しき時代にも多発していた事もあり、一概に増えているとは言い切れないかもしれません。

また、ここ数年の相談件数の倍増には、実は問題解決の道筋も見て取れるような気がしています。

まず最初に紹介したいのが、東京都福祉保健局のHP

児童虐待の実態― 東京の児童相談所の事例に見る― [3]
の巻頭言から引用

幕末から明治にかけ日本を訪れた多くの外国人は、日本の子どもの笑顔とその元気な姿に強い印象を覚え、日本ほど子どもを慈しんで育てる文化を持った国はないと述べています。
 例えば、E.S.モースはその著「日本その日その日」の「1877年の日本-横浜と東京」で、「私は今までのところ、お母さんが赤ん坊に対してかんしゃくを起こしているのを一度も見ていない。私は世界中に日本ほど赤ん坊のために尽くす国はなく、また、日本の赤ん坊ほどよい赤ん坊は世界中にないと確信する。」と記しています。
 いま、東京を始め全国で児童虐待が大きく報道されるなか、こうした往時の日本の子育ての光景に接すると改めて深い感慨をおぼえます。当時の外国人の目に映ったこうしたわが国の子育ての姿、すなわち親が子を慈しんで育てればどの子も健やかに育っていくという「慈しみの子育て文化」は、消えてしまったのでしょうか。
 近年、児童相談所等に寄せられる「児童虐待」に関する相談件数が急増しています。特に、昨年(2000年)11月、「児童虐待防止法」が施行されてから、その傾向が顕著になっています。件数が増えているだけではなく、悲惨な例があとを絶ちません。しかし、虐待について様々な見解が報道されながら、児童虐待の実態そのものの地道な解明はいまだ進んでいないというのが率直な印象です。

上記にあるように、実はこの日本には、虐待とは無縁の子育て風景がしっかりと歴史的に記録されているのです。

そしてまた、虐待の相談件数の増加という現象は、密室家庭による子育ての限界を認識し、問題そのものを開きだす方向に大きく認識転換し始めている事の顕れであると見ることも出来ます。

そこで、当ブログにおいても、この幼児虐待の原因追求と共に、虐待とは無縁の、充足に充ちた子育て環境の実現可能性の追求に取り組んで行く事にしました。

そこでまずは、今後の追求における切り口を考えてみました。
(→:原因追求軸、⇒可能性探索軸)

●虐待と躾の違いって何?

→思い返せば、私も幼少期は母親や身近な大人達から毎日のように叱られていました。行き過ぎた悪さをすれば、棒で叩かれるような事だってありましたが、そこには常に期待も感じられたものです。何かを失うと虐待になってしまう。その境界は何?

⇒子どもは怒られながらも育ちます。また、育つ=規範を身に付けていく過程でもあり、時に叱られる事だって必要なはず。
子どもを叱りつつ、虐待ではないか?と悩む母親も増加中のようなので、虐待では無く充足規範に基づいた子育て方法を、みんなで考えていきましょう。

●虐待が発生しやすい環境とは?

→世代、夫婦仲、貧困度、密室度、地域性、家族構成、虐待の連鎖 etc.
様々な統計はありますが、いずれにせよ根本解決に至るような原因究明には未だ至っていない。近代特有の「個人」や「人権」といった観念群も、実は虐待発生の原因に大きく絡んでいるのではないか?と考えています。

⇒子育てを閉塞させているものの正体を掴めれば、虐待を発生させない環境の再生は可能です。また、日本には虐待の無い子育ての歴史だって一杯ある♪過去の成功体験を元に、豊かな充足イメージを改めて共認したい!

●いつ頃から、「虐待」ってあるんだろう?

→昭和8年:虐待防止法、2000年:児童虐待防止法が施行。虐待に纏わる法制度の制定から、その社会背景を探り、現在との違いを明確にしてみる。

⇒法律の増加=規範の喪失、という因果関係が成立しそう。規範=不文律の共認充足であり、マナーや法律の増加は実は人間関係の歪や警戒感を増幅させるものでもあります。力で押さえつける形から、充足に導かれる規範の再生を目指して。

●虐待するのは人類だけ?

→哺乳類や他の生物の親子関係ってどうなんだろう?本当の母性とは?etc.

⇒自然の摂理に立ち返ってみると、現在の価値観では気付きにくい事実が見えてきます。外圧適応態として、豊かさを実現して以降の人類が進むべき道=適応方針を、改めて現代~次代の外圧(社会環境)の中から見出して行こう!

虐待をテーマに添えると、どうしても重苦しい空気になりがちです。誰もが心を痛めるのは当然の事。しかし、だからこそ明確な解決策・突破口を切り開く必要もあるのです。
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虐待とは無縁の、充足に充ちた子育て環境の実現目指して、「こうすれば上手く行く」という充足規範を、みんなでドンドン出し合いながら、追求に取り組んでいきましょう☆

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写真はこちらのブログ [6]から。

PS.この写真のような大家族であれば、絶対に虐待なんか起こらなそうですよね。

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