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子供が新しい場になじめない~状況を認識しなおす~

s-P1030592.jpg子供が成長 して手を離れ、小学校、中学校 に通うようになると直接親が子供を導く機会は減って いきます。子供達は新たな環境や人間関係の中で、それまで培ってきた能力を活かしながら新しい能力や性格を獲得し、新たな外圧に適応していきます。

しかし、それがすんなり行かないときも。。。。

毎日しんどそうに暗い顔をしていたり 😥
微熱が出て学校を休みたがったり :blush:

今回は、そんな「子供が新しい場で壁にぶつかったとき」 について
子育てママ を中心にお喋りしながら議論してみました

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勉強をはじめ、様々な新しい壁が登場しますが、一番大きいのはやっぱり人間関係。特に「いじめ」。過干渉や先生への過剰で一方的なクレームは×だけど、完全放置というわけにも。。。

そこで大事なのが

子供の様子の変化をキャッチ⇒声掛け

小学校で約4割、中学校で約3割、高等学校で約7割の担任が、「うちのクラスに、いじめは無い」と答えています。

「自分の子供はいじめられていない」、「よく分からない」と答えた保護者が小・中学校で約6割、高等学校で約8割にものぼります。@いじめより引用 [1]

子供が学校 に通っていると、子供か先生から話が出てこない限り、学校での様子はなかなか分からないもの 日頃の会話 で学校 を話題にするとともに、
体調を崩して学校を休みがち。
表情が暗い、部屋にこもりがち。
変にテンションが高い。
学校や友達の話題を避ける。
親が先生と接触する機会、学校に来る事を避けたがる。

といった変化をキャッチ
おかしいな 、と気付いたら全面的にありのままを受け止める 積りで、本気で話を聞き、状況を把握

子供の状況の捉え方を整理し、広げる
子供が特定の相手との関係に拘っていたり、実は子供が周りから嫌われて当然の自己中な言動をしていたり、状況は色々。でも、少なくとも上手くいっていないという事は、子供自身の状況の捉え方では八方塞にだという事。
いじめのきっかけや状況
周りから言われている事
周りへの子供の言動
いじめられている相手(グループ)の事
クラス全体の様子(人、夫々のポジション、人間関係)

など、事実関係を抑えなおし、子供の状況認識を広げるのがポイント。状況を捉え直す事で、子供自身が「どうする」かを改めて考え、可能性を見つける事にもつながっていきます。

親も社会的な状況認識を広げる
子供の話を聞いて状況を捉え直す上では、親も現代の子供たちの意識や、「いじめ」の構造を知っておく事 が重要です。昔と「いじめ」の位置づけは変化しています。

まだ貧困が残存していた頃は、誰もが自らの私権(お金・地位)を獲得する事が第一価値で、子供にとってもいい生活⇒(待遇の)いい会社⇒いい大学⇒学校の勉強は、個々の私権獲得の為に現実味のある課題でした。

豊かさが実現した現在は、私権獲得が第一義でなくなると、物・金では充たされず、後は人間関係の中でどれだけ一体感のある充足が得られるかが第一の課題です。子供たちの間でも、仲間関係が上手くいく事が絶対化してきました。

自分が理解したら終いの授業 はクラスの仲間と一体となって何かを成し遂げる充足には繋がらず、学校には課題がありません。 そこで、些細な事でも仲間とズレた言動をした人を皆で爪弾きにする「いじめ」が、共通課題の少ない表層的な仲間関係の中で課題として浮上し、子供たちにとって昔より強い圧力になっています。

本当は、子供たちも役に立つような課題を仲間と一丸となって取り組んで成し遂げ、仲間と充足したい 子供たちに現実に役に立つ課題を作り出す事が今求められている事で、今後皆で作っていく必要があります

最後に現代のいじめを理解する上で参考になる記事を紹介します

るいネット:36816 『なぜ不登校になるのか』 より引用 [2]

今日の子ども達が、なるべく目立たないようにとか、平準でいようとしている理由は、“皆と同じ、一緒でいたい”というような脅迫意識にちかい感情を抱いているところにあります。なぜなら、平準からはみだして目立つと、いじめられるからです。

現代のいじめは一昔と違い、いじめる対象は次々にかわります。“皆と一緒”という気持ちの実態は、“いじめられたくないから、皆と同じようにしていたい”という、仲間はずれを恐れる気持ちから生起しているのだと思います。

彼等の友達関係は、こうした脅迫観念に似たマイナスの圧力が働いている部分があり、その結果、お互い心を開けずに、常に相手の顔色を伺うような、表層的な関係になっています。(中略)

それでも彼等が友達とつるむのは、やはり『仲間が欲しい』という人間の根源的な欠乏があるからだと思います。だから学校の必要性を感じなくても、そこに友達がいるという一点において学校とつながっている子ども達は多いと思います。このような圧力空間でしか仲間(しかも表層的)を得られないのが彼等の実態なのだと思います。

るいネット:26089 『仲間圧力と認識仲間』より引用 [3]

仲間世界の圧力として最初に登場したのが「いじめ」である。いじめの中身が以前とガラッと変わりだした。だれもがいじめられっ子でいじめっ子でもある。
そこでは、私権という収束軸が衰弱し私権仲間としての強固な結びつきが薄れたために個々の関係は希薄化し、更には表層化している。にもかかわらず、私権という統合軸をうしなって深い統合不全(⇒答え欠乏)を孕んだ子供たちは、(原猿と同様に「どうしたら良いか」の答えをもとめて)極めて強く仲間に収束する。こうして、子供たちの世界で仲間圧力が絶対化する。
その結果、仲間関係は最大の関心事でありながら、上手くそこに入り込めない者には、最大のストレスの場にもなってしまう。当然、充分な充足や関係の深化は望めない。仲間世界は絶対に捨象できなくて、絶対に充たされない・・・非常に葛藤した状態に置かれるのである。

その原因をつくりだしたのは、私権統合の崩壊であるが、それ以外にも重要な犯人がいる。それが「課題のない中での仲間収束の蔓延」である。
課題がない中で仲間収束の圧力だけが高まれば、当然足の引っ張り合いに終始するのは自明であるということだろう。

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