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男と女の引力が衰弱してきたのは、何で?「優しい男の消滅」(続き)

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(画像はコチラ [2]のサイトからお借りしました)

>しかし、このままでは男の基盤は失われたまま。既に探索に入っている女に対して、男達はどのようにして闘争基盤を獲得していけば良いのか?

前日の記事 [3]の続きです。

バブルの崩壊によって社会全体の私権追求の衰弱は明らかとなり、社会も個人も収束不全に陥ります。男は力の基盤を失ったことによってついに性を棚上げにしてしまい、これによって女の性的商品価値は一気に下落し、女は武器を失ってしまったことで充足の可能性を失って可能性を模索している状態となってしまいました。このように現在の男女関係は完全にすれ違った状態です。

それでは男女の意識潮流の分析を続けます。

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優しい男の消滅 [4]

しかし、家父長制も性闘争の発露の場であった市場競争もガタガタになってしまった現在、性における社会共認の収束先は、社会統合の答え同様、見当たりません。そんな時、闘争存在たる男はやはりまずは本分たる外圧=社会を対象化しようとし、性は後回しになるのでしょう。しかし、生的存在である女性は、とりあえず性は捨象してという訳にもいかないようで、社会と性の両方を視野に入れて探索しているのかな、男の人を媒介に社会を対象化しようとしているのかなと思います。(「答えと人は一体」という側面が女性程強い?)

私権が衰弱して社会全体が統合不全に陥り先が見えない状況の中、男はついにそれまで眠っていた闘争性を取り戻して外圧=社会を対象化しようとする方向へと向かい始めました。人類の危機を潜在的に感じ取ったことで、それまで性幻想に溺れて(女の尻を追っかけ回して)いたことで忘れ去られていた本来の性分が蘇ったのです。これによって男は、性を一旦棚上げにしてどんどん社会収束を強めていきます。

男が向う先はこの統合不全の社会に答えを出すということです。そのためにはいかに外圧=社会を対象化できるかが必要であり「認識力」が重要となります。これが「私権」に代わる、男の新しい闘争の基盤となっていくのではないでしょうか?

一方で男に性を棚上げにされてしまった女は充足可能性を見失ってしまいますよね。

その結果が、異性引力の男女差となって現れ、露店に来る高校生の性の現場を聞けば聞くほどに、女性のほうが積極的になっているのが判ります。もはや性の需要供給関係は完全に逆転している。ところが女の方を向いてくれて、いろいろと配慮してくれたり、充足させてくれる男は余程の余裕がある男だが、そんな「闘えてかつ女も充足させることができる余裕のあるいい男」なぞおいそれといる訳でもない。だからとりあえず「おかまちゃんやホストのような」充足させることを仕事として対象化した男なら、金を払ってでも付き合いたいとなってしまう・・。つまり「おかまちゃんやホスト」といった充足を職業化した男達を除いて、女を充足させようとしてくれる、「優しい男」はもはや消滅してしまったというのが現状であろうと思われます。(しかしながら「いい男」とは「優しいだけの男=女を充足することだけに向いている男」ではなく「社会を対象化し闘い、だから女を充足させることもできる男」であることは繰り返すまでもありませんが)

男が「草食男子」化していくのに対して、女は「肉食女子」化していると言われていますが、肉食女子化するのは可能性探索の一つに過ぎません。いくら肉食女子化しようともかつての「優しい男」のように自分に振り向いてくれる男はもういません。もしいるとすれば、それは最低の男なのではないでしょうか。

つまり、「女の性権力>優しい男」という力関係は成立しなくなったということです。

では、これからの男女関係は一体どうなるのでしょうか?

考えてみれば、私権時代に一貫していた「男発の性」がついに終焉したということは、本源の性の可能性が開かれたことでもあるのです。

だから女は、それまでの性幻想が通用しなくなったことによって、本来の充足性を取り戻していく流れになっていくと思います。

これからの女の充足可能性は、私権に代わる新しい社会の統合軸を男が切り開くことでしか見えてきません。だからそのために闘おうとしている男に対して期待するということです。それは男の活力上昇につながりますが、男が期待に応えて活力を上昇させている姿に喜びを感じることができるのが、女の持つ本来の充足性です。

でも性が棚上げになったままでは女は充足できません。

次はそこに男が応えていくことが必要になります。女が本来の充足性を取り戻して期待してくれるなら、男は性も含めて女を充足させていく方向へと変わっていくということになります。

これが、お互いに充足し合える期待⇔応合の本源の性を取り戻すことにつながっていくのだと思います。

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