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役に立つ勉強法って?18 池谷裕二~集中力

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今日は、「築山節・池谷裕二―眠った力が目覚める7の習慣【1】 差がつく習慣【3】集中力が続かないときは」 [1]を勉強します。

差がつく習慣【3】集中力が続かないときは

●築山先生からのアドバイス

集中力の高い状態とは、脳の基本回転数が上がっている状態といい換えることができます。脳の基本回転数とは、何か問題を解決すべきときに素早く的確な判断ができる脳の力量のことです。

基本回転数が速さだとすると、基本回転数×時間で距離(仕事量)が導かれます。ただ、残念ながら脳の基本回転数を自分の意思で上げることはできません。私たちにできるのは、時間と仕事の量の関係を意識することだけです。つまり、「この仕事をこなすには、これだけの時間しかない」という状況を意識することによって、間接的に集中力を高めるしか方法がないのです。

この性質はみなさんもご存じでしょう。試験を受けたときや、用事があって残業できないときなど、いつもより集中して問題や仕事に取り組めたことがあるはず。あのときの集中力は、時間の制約によってもたらされていたわけです。

時間の制約は、普通で1時間、長くても2時間が限度です。それより多く制約を設定すると、時間と仕事の量の関係がうまく把握できずに基本回転数が上がりません。ただ、基本回転数が一度上がると、その状態はしばらく維持されます。この性質を利用して、時間の制約を設けることで集中力を上げ、その勢いで他の作業をこなすというパターンで脳を働かせれば、効率的に仕事ができます。

集中したくても、まわりの様子が気になったり、イライラが募って基本回転数が上がらないことがあります。これは思考系より感情系の機能が活発になっているからです。この場合は仕事をいったん中断して、脳に変化をつけるといいでしょう。例えば別の場所で仕事をしたり、軽く体を動かせば、脳は環境変化への対応で精一杯になり、感情にかまっていられなくなります。

●池谷先生からのアドバイス

仕事に集中したいが、どうも気が散って進まないという経験は誰しもあるものです。ただ、動物としては、むしろ集中力が高いほうが不自然な状態だといえます。野生の動物は、つねに周囲に気を配って危険を察知します。

人間も同じで、何かに集中して道を歩いていたら、事故に遭う確率が高まります。意識が分散するのは、自分の身を守るために脳にもとから備わっている性質なのです。

この脳の性質に抗って集中力を高めるには、よそ見できないように、意識して強制的に視野を狭めるしかありません。

私が集中したいときによく使うのは次の方法です。まず背筋を伸ばして、目を閉じます。そして、とがった三角帽子を被っている姿を想像します。次に手のひらに、テニスボールほどの大きさの白い球が乗っているとイメージします。そのボールを利き手で、三角帽子の頂点に注意深く乗せ、落とさないようにバランスを取りながら、そっと手を離します。

ボールが乗ったら、目を開けて仕事に取りかかります。ボールが気になって仕事に集中できないように思えますが、実際は逆。よそ見をする余裕がなくなり、自然に目の前の仕事に意識が固定されやすくなります。

最初はこの状態に持ってくるまで、3分ほどかかるかもしれません。慣れてくれば、わりと雑にボールを帽子に乗せてもOKです。この「三角帽子」メソッドを使えば、30秒程度で集中力が高い状態に入れるようになっているはずです。

・・・だそうです。お二人が進める「時間の制約」「三角帽子にボールを乗せるイメージ」は、利くかも知れませんね。

ところで、集中できない というのはどういうことでしょうか?「他に気になる事が有る」「不安で焦ってばかりいる」「やる気が出ない」様な時に集中して取り組むのはやはり難しいでしょう。お二人のような方法とは別に、こうしたマイナス要因(感情)を取り去ることも必要かもしれません。その為に、「こうすれば上手くいく」という可能性を感じること、或いは、頑張った結果自分だけでなく周りの人々も喜んでくれるという充足のイメージなどをもつこと、などはどうでしょう?こちらも相当にやる気が出て集中して取り組めそうな気がしませんか?

皆さんは、どうですか?

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