| メイン |

2009年08月14日

役に立つ勉強法って?19 池谷裕二+築山節~記憶の定着

%E8%A8%98%E6%86%B6.JPG

記憶の定着について考えたいと思います
築山節氏によると使える記憶にするためには出力することを前提にして入力しないといけないようです。したがって記憶力を高めるには、出力の機会をなるべく多くつくることが大切となります。
さらに池谷裕二氏によるとこれらの記憶には上下関係があり、ピラミッド構造になっています。ピラミッドの下の階層ほど原始的で、上の階層へ行くほど高度な記憶です。これは人間の成長のプロセスにも当てはまり、最初に方法記憶、次に知識記憶、さらに経験記憶、の順に発達します。
子どものときの記憶の方法と大人になってからの記憶の方法が違っているのです。彼は
一度に複雑なことを覚えるより最終的に早く多くのことを習得できることがわかっているといいます。このように基礎から徐々に難易度を上げていく方法を「スモール・ステップ法」といい、焦らず基礎から順に学んでいったほうが、実はずっと早く目標を達成できるのだそうです。
方法記憶・本能次元の記憶
知識記憶・共認次元の記憶
経験記憶・観念次元の記憶
と置き換えてもいいのかもしれません。
563611b2.gif
以下引用します。その前にクリック願います

続く

 にほんブログ村 子育てブログへ

差がつく習慣【6】記憶力が落ちたと感じるときは

●築山先生からのアドバイス
メールで何度もやりとりしている間柄なのに、いざ会って話そうとすると、相手の名前が思い出せない。こんな失敗を何度か経験して、「最近どうも物忘れが激しくなった」と嘆いている人は多いかもしれません。しかし、物忘れがひどくなったと決めつけるのは早計。実際は思い出す以前に、最初から記憶していないだけの場合が多いのです。

情報は、出力することを前提にして入力しないと使える記憶になりません。例えば漠然と街を歩いたあとで「何を見かけたか」と質問されても、簡単に思い出せないものです。しかし、同じ風景を見ていても、あらかじめ質問されることがわかっていれば、意識して情報を入力するため記憶に残りやすくなる。

これは人の名前や会議の内容も同じ。文字を目で追ったり話を聞いたりするだけでは記憶に残りにくく、書いたり話したりという出力を意識してようやく使える記憶になります。メールで何度も読んでいるはずの名前が思い出せないのも、そもそも口に出して発音していないからなのです。
記憶力を高めるには、出力の機会をなるべく多くつくることが大切です。ただ、実はそれ以前の問題も大きい。現代人は、発話する能力自体が衰えています。かつて発話の能力を維持するために必要な発話量について研究したことがあるのですが、その境界線は1日約1000語(約1000秒)でした。しかし、少ない人は1日数百語程度。これでは発話の能力そのものが低下して、出力の機会があってもうまく話せないはずです。

そこでおすすめしているのが新聞コラムの音読です。例えば「天声人語」は600字強。これを音読すれば、普段数百語しか話さない人も、発話能力をキープするのに最低限の発話量は確保できます。コラムを読めば話のネタが増えるので、より積極的に会話の機会もつくれ、二重の意味で効果的です。

このようにして出力の機会を増やしていけば、情報を入力するときにも「あの場面で話そう」という意識ができ、それが記憶の強化にもつながります。

●池谷先生からのアドバイス

物覚えが悪くなったことを、脳の衰えのせいにするのは間違いです。年齢とともに新しいことを記憶しづらくなっているのは、たんに年相応な記憶のやり方をしていないことが原因でしょう。

これを理解するには記憶の構造を知る必要があります。記憶には経験記憶(自分の過去の経験に絡んだ記憶)、知識記憶(知識や情報などの記憶)と先ほども触れた方法記憶(自転車の乗り方など無意識で覚えた記憶)の3つの種類があります。

 これらの記憶には上下関係があり、ピラミッド構造になっています。ピラミッドの下の階層ほど原始的で、上の階層へ行くほど高度な記憶です。これは人間の成長のプロセスにも当てはまり、最初に方法記憶、次に知識記憶、さらに経験記憶の順に発達します

記憶力が弱くなったという人は、おそらくこの発達プロセスを無視しているのではないでしょうか。中学生ぐらいまでは知識記憶が優勢で、丸暗記をしてもどんどん頭に入ります。しかし、それ以上の年齢になると経験記憶が上回り、丸暗記が難しくなります。にもかかわらず若いころと同じ記憶のやり方をしているから、新しいことが覚えられないのです。大人に適しているのは、自分の体験を情報と関連づけて覚える経験記憶です。もっとも簡単なのは、人に話すことでしょう。単独では覚えにくい知識も、「あのときあの人にこう説明した」という経験と結びつければ、比較的容易に覚えられると思います。

これを間接的に裏付ける興味深い実験もあります。米パデュー大学のカーピック博士は、ワシントン大学の学生を4つのグループに分け、40のスワヒリ語を記憶してもらう実験を行いました。1番目のグループはテストして、間違えたらリストを見せ、全部を再テストします。2番目は間違えた単語だけ見せ、全部を再テスト。3番目は間違えたらリストを見せ、間違えた単語だけ再テスト。最後は間違えた単語だけ見せ、間違えた単語だけ再テストします(少々ややこしいので図を参考にしてください)。

全問正解するまでその日のうちに何度も再テストをしたところ、覚えるまでのテスト回数には差がありませんでした。ところが1週間後に再テストをすると、グループ間で大きな差が出ました。3、4番目のグループより、1、2番目のグループの点数が3倍ほど高いという結果が出たのです。得点の高いグループに共通するのは、再テストで毎回全問を解いたかどうか。つまり入力の仕方は関係なく、出力する機会が多いほうが記憶は定着すると考えられます。

人に話すという行為は、まさに出力そのものです。覚えたい知識があれば、資料を何度も読み返すより、それを職場で話してみるとよいでしょう。そのほうがずっと記憶として定着します。>

差がつく習慣【7】長続きしないときは

●築山先生からのアドバイス
前向きに物事に取り組むためには、積極的に雑用をこなして前頭葉の体力を鍛えたほうがいいことはすでに説明しました。ただ、雑用が多すぎると、こんどはそれが負担となってやる気がそがれる場合もあります。勉強や仕事が長続きしない人の多くは、このタイプ。前頭葉の基礎体力をキープできるだけの雑用をこなしたら、あとは作業を効率化して、脳に楽をさせてあげることも大切です。

脳の負担を軽くするには、雑用に関する選択や判断をルール化するといいでしょう。例えば私は「まだ読んでいない書類は一カ所にまとめる」「読んで理解できたものは捨てる」「理解できたが重要な書類はAの箱に、理解できなかったものはBの箱に」というように書類の整理について一定のルールをつくっています。こうして作業を効率化すると、膨大な雑用に悩まされることも減るはずです。

仕事や勉強が計画通りに進まないときは、問題点を紙に書いて顕在化させる方法が有効です。人間の思考は各駅停車ですが、感情は快速電車です。なんとなく行き詰まりを感じ始めると、論理を一気に飛ばして、不安や面倒くささだけがどんどんと膨らみ、それがやる気や集中力を奪っていきます。感情の快速電車を止めるには、問題点や解決までのプロセスを紙に書くことで「見える化」して、思考の世界に引き戻してあげればいい。問題点がハッキリすると、「こんなつまらないことで悩んでいたのか」とわかることが多いものです。もし大きな問題が起きたとしても、闇の中で見えない敵と戦うより、見える敵と相対したほうが、ずっと乗り越えやすいのではないでしょうか。

●池谷先生からのアドバイス

仕事や勉強で期待通りの成果が出ないと、努力を続けることが空しくなるものです。しかし、そこで諦めてしまうと成長も止まります。思うように成果が上がらない人は、まず勉強法を見直すことから始めてみましょう。

早く成果を出そうと最初から高度なところに挑戦する人がいますが、あれは逆効果。脳科学者がサルに複雑な行動を学習させるとき、すべてを1度に教えることはありません。「届かない位置にあるエサを長い棒を使って取る」という行動を覚えさせる場合は、まず「棒を使えばエサが取れる」ことを学習させてから、「短い棒より長い棒のほうが届きやすい」ことを教えます。

このように基礎から徐々に難易度を上げていく方法を「スモール・ステップ法」といい、一度に複雑なことを覚えるより最終的に早く多くのことを習得できることがわかっています。欲張りな学習はむしろ非効率です。焦らず基礎から順に学んでいったほうが、実はずっと早く目標を達成できるのです。

 ただ、スモール・ステップ法にも限界はあります。新しいことを覚えるとき、脳では神経細胞が必死に突起を伸ばして、新しい回路をつくろうとしています。いくら学習方法を工夫したところで、神経細胞が隣の細胞とつながるためには一定の時間が必要です。植物にたくさんの水と養分を与えても、一晩で成長しないのと同じです。

そこで萎えてしまう人も多いと思いますが、実はここからが重要です。たしかに最初に基礎を習得するのに時間はかかりますが、基礎を覚えると、その理論を応用して次の段階を容易に覚えられるようになります。

サルの実験の例でいえば、「棒を使えばエサが取れる」と理解するまで、どうしても数週間は要しますが、それが習得できさえすれば、その日のうちに「短い棒で長い棒をたぐり寄せて、長い棒を使って遠くのエサをとる」という組み合わせ技も、覚えてしまうのです。この現象を「学習の転移」といいます。

さらにすごいのは、そのあとです。2つのことを覚えると相乗効果によってそれぞれの理解が深まります。これは「事象の連合」と呼ばれ、一般に累乗の効果があるといわれています。つまり成果が1度出始めると、あとは2、4、8、16、32、64、128……というように、等比級数的な上昇カーブを描いてどんどん成果が表れます。
長続きしない人は、実は8や16あたりの段階で諦めてしまっている可能性が大。諦めずに努力を続ければ1000以上に達するのはすぐなのに、そこでやめてしまうのは本当にもったいない!

すぐに成果が出ないからといって、焦って次のステップに進むのも厳禁です。実は記憶の半分は、覚えてから4時間以内に消えてしまいます。そこに追加して新しいことを覚えようとすると、「記憶の干渉」という現象が起こり、前の記憶はさらに忘れやすくなり、新しいことも記憶しづらくなります。
焦って次に進むより、まずは復習です。消えていたはずの記憶も、復習を繰り返すことで定着率が上がります。昔からよくいわれることですが、やはり勉強はコツコツが基本。短期的に結果を求めず、長い目で考えることがモチベーションの維持につながるはずです。

投稿者 tennsi21 : 2009年08月14日 List   

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://web.kansya.jp.net/blog/2009/08/901.html/trackback

コメント

分かりやすい文章で、良く分かりました。
記憶力がアップした気がします。
ありがとうございます。

投稿者 : 2012年6月20日 22:00

コメントしてください

*