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日本語の魅力-3@日本語の美しさと、日本人の同化能力

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こちらからお借りしました。

今回第3弾は、日本語の「音(韻)体系」という観点から、日本語の秘密をお伝えします。タイトルの「日本語の美しさ」と「日本人の同化能力」は、不思議な組み合わせと感じられるかもしれませんが、両者はどうも関係しているらしいのです。まずは、「日本語の美しさ」から。

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るいネット 日本語が美しい理由 [1]

言葉はその音が単なる記号ではない。
その音が持つイメージから言葉は作られる。太古、精霊を見て、観念を発明したとき、彼らの感覚にしっくりくる発音が与えられたはずだ。
日本は幸い、太古から民族、文化、言語がずっとつながっている。
日本語が持つ語感は、日本の風土の中で作られた言葉が変化しながらもずっとつながりを持っている。

たとえば「サクラ」は、息を舌の上で滑らせ、口元に風を作り出すSa、何かが1点でとまった感じのするKu、花びらのように舌をひるがえすRa、で構成され、つまり風に散る瞬間の花の象をあらわしている。

また、50音図は見事にそれぞれの音の特徴をマトリックスに表している。
開放するa、尖るi、内向するu、おもねるe、包み込むo
きっぱりのk+開放するa=ka、きっぱりのk+尖るi=ki、・・
爽やかなs+開放するa=sa、・・・
・・親密のn+おもねるe=ne・・・50音すべてに性格づけが出来る。

50音の中で最も鋭く尖った音「キ」。木のイメージは地面から突き出た硬く尖ったものなのだ。

だから日本語には擬態語が多い。
カラカラ、クルクル、コロコロ
サラサラ、ソロソロ、スルスル
タラタラ、ツルツル、トロトロ
Kは回転する固体、Sは乾いた空気の摩擦、Tは粘性のある液体のイメージだ。
日本人ならみんな共有できる音のイメージ。新しく擬態語を創ってもすぐ通用する。ところが、外国人にはこれが理解できない。

無数の音節単位を認識する他国の言語では、各音に対する性格付けがほとんど不可能。
音の語感だけで雰囲気の解る日本語発音体系、それを太古から途切れずに発達させることが出来た。
日本語は美しい。

黒川伊保子 「日本語はなぜ美しいか」 より

サクラサク、この語感の美しさ。みんなが共有できることの幸せ。

擬態語の例はきわめて興味深い。確かに1音1音にイメージがあり、その感覚を日本人みんなが共有している。日本語の言葉が太古から途切れずに、変化しながらもつながりをもっている証拠だ。

そしてさらに、以下の投稿によると、太古よりつながる日本語の「音」の構造は、驚くべきことに、日本人の同化能力の高さに関係しているようなのです。

るいネット 日本語の音声認識が日本人を性格づけている [2]

日本語は必ず一つの子音が母音とのセットの発音になっている。音声の認識も母音を中心に認識する。
このような言語は日本語とハワイ、南太平洋のポリネシア語族にしか見られないそうだ。

世界のほとんどは子音を中心に認識する。ヨーロッパ語もアラビア語も中国語も。口から空気を出すときに障害を作り変化を出すのが子音である。相手との距離を保ち、威嚇する発音体系である。

それに比べ、母音は息に制動をつけず、声帯振動だけで出す自然体の音である。伸びをするときは「あー」と言い、痛みに耐えるときは「うー」と言い、感動したら「おー」と言う。心を開かせる音である。「さようなら」は親しげだが、「失礼します」は距離がある。これは使われ方の決まりだけでなく、音が持つ印象でもある。

日本人は母音を言語脳である左脳で聞いている。日本人とポリネシアン以外の人々は右脳で音響障害として聞いている。日本人が虫の音を左脳で聞いてしまうのは母音が自然音に近いからだ。

母音語族は相手と潜在意識を溶け合わす会話がベースである。子音語族は対立し、立場をはっきりさせる会話である。豊かな森の中の会話と砂漠の会話の差である。
「うれしかった、ありがとう」と「こうえいでした、かんしゃします」の語感の差そのままなのだ。
日本人は人間同士だけではなく、自然音を聞き自然とも意識を溶け合わす。
この言語のおかげで同化能力が高いのだ。

黒川伊保子 「日本語はなぜ美しいか」 より

言語が脳に与える影響は確かに大きい。音の持つ性格そのものが重要であるというのは新しい認識だと思う。

日本語は確かに美しい。でも、それはあくまでそれだけな話し、感覚の話しと思っていましたが、実は日本人の同化能力の高さ(仲間同士の共感能力や、自然に対する同化能力)に密接に関係している、という仮説のようですね。私自身はなるほど!!と感動しましたが皆さんどうですか?もっと追求してみたくなりますね。

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