- 感謝の心を育むには - http://web.kansya.jp.net/blog -

学校ってどうなってるの?102  「性闘争・私有婚・性権力」~一夫一婦制の本質とは?

%E6%A0%B9%E6%A6%82%E5%BF%B5%E5%9B%B3%E8%A7%A32.JPG


この図解は「私有制度発現の普遍的構造」 [1]から頂きました :nihi:

シリーズ「学校ってどうなってるの?」では、「学力低下をどうする?!」の追求の一環として、同化能力や思考能力再生に有効な「なんで思考」や「仮説思考」の結果生み出される新認識の中でも、より根源的、本質的、原理的な「根概念」の数々を「るいネット」 [2]より抽出し紹介してきましたが、今回は、いよいよラスト・・・「性闘争」 「私有婚」「性権力」・・・男女関係や「一夫一婦制」~婚姻制度に関わる根概念の紹介です。

■ます、それぞれの言葉の意味を「新概念定義集」 [3]より・・・  

★性闘争★

生物において、メスの獲得を巡るオス同士の闘いをさす。オスはメスを手に入れる為には、メスが安全に出産し、子育てする為の縄張りを確保しなければならず、従ってオス同士は縄張り闘争も闘わなければならない。性闘争本能はすべての動物に備わっているが、とりわけ哺乳類は、淘汰適応の必要から、性闘争本能をとことん強化した動物である。

<「るいネット」より参考投稿>
実現論1 3 04 [4]  
哺乳類の性闘争本能 [5]  
『性闘争本能から縄張り闘争へ』 [6]  

★私有婚★

男の私権によって女の性を買い取り私有する婚姻様式。現代の一対婚(一夫一婦制)や一夫多妻制などがある。約5000年前に本源集団が破壊され、性=婚姻の相手を定めていた婚姻規範が崩壊したことにより、性は無政府的な性闘争(男の抜け駆けと女の私的選択)に委ねられた。私有婚はこれに一定の秩序を与え、私権社会における最基底の制度となった。

<「るいネット」より参考投稿>
実現論2 3 06 [7]
私有制度発現の普遍的構造 [1] 
人類婚姻史 婚姻様式index [8]  

★性権力★

女が己の性を武器にして、男達を否応なく従わせる権力のこと。‘70年以前は男の私権の力とバランスしていたが、(貧困の消滅によって)私権への収束力が低下した事で男の私権の力を上回り‘80年代にはピークを迎えた(ex.アッシー・メッシー)。

<「るいネット」より参考投稿>
実現論3 3 02 [9]  
庇護意識による性欲の生起 [10] 
男たちは 『力の基盤』 を失った [11]

■なぜ「私有婚」制度(私有制度)が登場したか?「性闘争」本能との関係は?

<以下は、 「私有制度発現の普遍的構造」 [1] より>

約6000年前、掠奪闘争によって私権時代が幕開けしたわけであるが、その基盤は集団内ですでに生まれていた。生産性が向上した集団には私有制度が発現する普遍的構造があったのだ。

生産性の向上(狩猟・採集や農業生産)によって、極限時代から続いた食料から生まれる生存圧力も低下し、人類も他の動物と同等程度食って生きていけるようになった。
極限時代、生きるために可能性収束した共認機能と、逆に封鎖された性闘争本能だが、生存圧力の低下に伴い、性闘争本能が解除され、再び発現した。

性闘争本能は「力」で女を獲得する性闘争、縄張り闘争本能であり、これは生産豊かな集団に「力の原理」による闘争を産むことを意味した。放置すれば集団が崩壊する危機にさらされることになり、集団内にはこれを抑え統合する「統合欠乏・秩序欠乏」が生じた。
その欠乏に適応するように、必然的に集団内に安定の必要性が共認され、「規範」や「秩序」を生み出した。そして、統合者あるいは集団の成員はこれを観念化(言語化)することによって、「制度」が生まれたのである。

性闘争本能を抑制するために生まれた具体的な制度が「私有制度」である。
一つは、性闘争本能から生起する「女(メス)の獲得」闘争を抑制するために、男が女を私有する「私有婚」が生まれた。(一夫多妻制や一夫一婦制) 私有婚によって、「ムラ」などの一集団だけで構成されていたものを「家族」という区分を作り、さらに家父長を頂点とした小集団を作り出した。
もう一つは、縄張り闘争から生起して「私有財産(土地・モノ)」 を生んだ。一集団で共有して持参していた財産から、家族毎に財産が私有化されるようになった。

このように、生産性の向上によって性闘争本能が作動、この本能発の「力の原理」からくる闘争の混乱を抑えるために生まれた集団内の欠乏が、「私有制度の発現」へと収束したのだ。

これが、現在の社会で一般的な制度として認識されている「一夫一婦制」の起源です。この制度の下では、女は男の私有物であり、別の見方をすれば「性市場」 [12] における男女を繋ぐ紐帯は、男の私有権力(私権)と、女の性権力の取引関係であり、貧困の時代にはバランスしていたが、1970年の貧困の消滅によって男達が「力の基盤」を喪失すると、一気に性権力が肥大化し、アッシーくん、メッシーくん、ミツグくんが登場した・・・というわけです。

さて、あれから20年・・・最新の男女関係の潮流について興味がある人は、是非以下の「るいネット」の投稿も読んでみてくださいね。私有婚=自我の性から本源の性への転換の萌しが感じられると思います。

 08年年末なんで屋劇場「金融危機と意識潮流の変化」ノート2:性の衰弱と市場の縮小 [13] 
「性」を巡る意識潮流の変化に、「性再生」の可能性を感じる [14] 

これをもって、長らく続いた「学校ってどうなってるの?」シリーズは一旦終了

次回からは、新シリーズ「役に立つ勉強法って?」(仮題)に突入します

[15] [16] [17]