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婚姻史シリーズ 母系制婚姻様式(番外編) ダチョウ

これまでのレポートで、性も婚姻もそもそもは集団を統合する為のシステムであり、集団存続、反映、活力UPの為の様式で個人的なものではなかったことが明らかになってきました。

この見本的なものが、見つかりましたので、その報告として・・・・・
今日は、ちょっと脱線しますが(息抜き?)ダチョウを紹介します。

ダチョウって知ってますか?

これはダチョウの卵達です。

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続きの前に、いつもの、初めての方も、応援宜しくです。

これ、ダチョウの徒競走です!!

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世界最大の鳥、ダチョウ。サバンナを最高時速70キロで走る快速ランナーです。ケンカやペアを作るときにも疾走します。繁殖の時期、群れの中の最強のメスは負けたメスの産んだ卵も自分の卵と一緒に温めます。最強のメスは他のメスの卵を外側に置くことで、天敵から自分の卵を守るのです。孵化してからも、他の家族のヒナが一緒になり、大集団を作ることも。自分の子を守るために、他のメスの子を利用するしたたかな子育て戦略に迫ります。

ダーウィンが来た! [1]より→今回引用させていただいた写真もココからです。

最近では鳥インフルエンザ抗体の製造や食用にも注目され始めているようですが、要は集団で生き抜いてきた鳥達なのです。

もう少し詳しく補足をすると。
ダチョウは、ボス集中婚です。戦って勝ったオスのみがその集団に残ります。この戦いが、ドツクだけでなくカケッコもするあたりはダチョウらしいのですが・・・・
加えて、メスも同様に戦い、その集団内の最強のオスとメスが交尾を行い産卵します。
産卵後は、この最強のメスとオスがツガイの様に、代わる代わる卵を温めます。
ここまでは良くある動物の親子風景なのですが、この後がちと変わっていて、オスが次々に他のメスと交尾をし、卵を産み始める。
しかも、この卵を、最強のメスの卵と同じ巣に産み落とす。
最強のメスは、この他のメスの卵を自分の卵の外側に並べて、一緒に温めるのです。
ダチョウの天敵は、鷲(だったと思います)で、ダチョウの硬い殻をクチバシでは割れないので、石を咥えてぶつけて割る。このため、外側の卵しか食えない。
この天敵から最強のオスとメスの卵を守るために、卵を並べ替える。

親子の愛とか、夫婦の絆とか、浮気とか・・・現代の固定観念を捨ててこの生態を捉えると、外圧適応の生態=婚姻様式という側面が見えてきます。

群れとして、最強のオスとメスの卵をかえす事を第一目標としているわけです。多くの哺乳類はこの適応様式として、性闘争を行うのですが、負けたメスの卵もその群れの目標に貢献している。
しかも、この天敵から運良く生き残った卵がかえると、その雛は、写真の様に最強のオスとメスに追従して成長していきます。

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更に、この様な親子群れ同士がサバンナで出くわすと、またもやメス同士の戦いが起こり、負けたメスが残した雛達も加わって、雛の大集団になっていきます。
雛の集団が大きくなると外敵から逃れられる確率が高くなるわけで、ここでもダチョウ全体として、子孫を多く残す為の様式が取られているんです。

この番組を見て、徹底的に種の保存に収束している動物達の生態に感動しました。

人類も、この様な動物達の適応本能を下敷きにしているわけで、集団存続、子孫繁栄、等の集団適応の意思に反している現代の婚姻様式は自然の摂理から乖離して行っているのでは?と不安にさえなります。実感としては・・・・・「かなりヤバイ!!」

家庭の問題は、自然の摂理から逸脱している事への警鐘なのではないでしょうか?

今日は、ちょっと寄り道をしてしまいましたが、婚姻史シリーズで家庭の変遷を辿って行く事はとても重要な気がしてきました。

もっと突っ込んでいきますので、今後も、お楽しみに!!

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