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婚姻史シリーズ(2) 母系制婚姻様式2-男集団婚

現代、結婚は一夫一婦制、一対婚が、常識?と認識していますが、この常識が原因で数々の不具合が発生しているのも事実。

頭の中にある旧制度の枠組みをすっぽり捨ててしまった上で、一緒に考えて行きましょう!(「家庭」の根幹がぐらついている [1]

歴史を遡って、婚姻様式を調べていくと、様々な様式が有った事に驚きます。しかも、未開部族の中には、現代でも未だその様式を残している例も少なくない。

中でも今回注目したのは、「男集団婚」
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写真 [2]

色々想像してしまいそうですが・・・・まずは参考記事からご覧下さい。

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いつもありがとうございます

●アランタ族:オーストラリア
・生産様式:狩猟生産
・婚姻様式:ボス集中婚的規範を残した男集団婚
~男女が思春期に達すると、親族の取り決めで男はその女が産む娘と婚約、従って結婚は15~20年先になるが、結婚前の女は、婚約者の父、兄弟、血縁者であれば性交は自由に許されるので禁欲生活にはならない。既婚女性は、概して身持ちが堅い。他の種族では男の友人が謝礼付きで妻を借りたいと申し出れば、断ってはならないとするものもある。但し、夫の許可無く関係すれば、重大な犯罪行為で妻は殺されることもあり、相手の男はたくさんの贈り物をした上で、夫の攻撃を無手で受けなくてはならない。

るいネット [3]より

この記事では、この他に

●トロブリアンド諸島:ニューギニア:集団婚的色彩を残した婿取婚
●ミナンガバウ族:スマトラ島:集団婚的妻問婚
●カシボ族:アマゾン支流ウカヤリ川:母系一妻多夫

など、紹介してくれている。最後の母系一妻多夫は少し面白いので紹介しておくと

カシボ族~結婚適齢期に達した娘は、部落中の若者を品くらべした末、最も気に入った男を選ぶ。それが既婚者だった場合は、布や壺などと引き替えに相手の妻から貰い受ける。飽きがきた時夫を他の女に譲る際には、夫の蚊帳を次の妻となる女の小屋の前に移すことによって離婚と再婚が成立。男は自分の蚊帳が置かれている小屋の女と暮らさなければならない。

なんとも、女性中心社会?男性の人権は?などと声が聞こえてきそうですが、事実として存在する婚姻様式であり、頭の中の現代の価値観を拭い去って考えてみると、これも有りかな?的に見えてきませんか?

こんな感覚が重要なのだと思います。

この記事は「未開部族に婚資はあったのか?」というテーマで、婚資と婚姻制度を追求しているんです。

これもまたまた、人身売買的?などと現代の価値観に直結しない捉え方が必要で、この投稿はこんな風にまとめてくれています。

これらは女と財の「交換」ではなく、外圧低下によって低下する部族の集団統合力を維持するため、財の再分配や儀礼的贈与を、婚姻に際して、胞族や氏族間で行っていると考えられるのではないか。
そう考えれば、財のやり取りが集団婚と併存していても何ら不思議ではない。

婚姻制度が、性規範である事と同時に、複数の氏族(家族)を統合していく社会制度であった事実に注目する必要があると考えます。

この視点で、スッキリ整理してくれている記事を紹介します。

婚姻制度は集団統合のシステムそのもの(るいネット [4]

●漁労・採取系民族の婚姻制
①自然外圧の大幅な低下と能力の平準化
②性闘争本能を制御するため、全員婚へ
③人工が増え集団を分割化(部族→胞族→氏族)し、兄弟婚(母系)へ
④氏族の独立性を制御し、部族統合を維持するために、交叉婚(母系)へ

●狩猟・牧畜系民族の婚姻制
①自然外圧の低下度合いが小さいため、上位の能力格差が残った。
②上位の性闘争本能を制御のため、上位集中婚へ
③人工が増え集団を分割化し、上位集中型婿入り婚(母系)へ
④氏族の独立性を制御し、部族統合を維持するために、上位集中型婿入り婚(母系)へ

生産様式として、漁労・採取系と狩猟・牧畜系の大きく分けられるものの、いずれの場合も「氏族の独立性を制御し、部族統合を維持するため」の制度として婚姻制度があったということです。

根本的には、婚姻は生殖の方式の1つと考えられます。
加えて、先のカシボ族の様に、歴史を遡るほど、女の性的な期待発の婚姻様式が多い事。

これは、女の性的な期待は、子種獲得にあり、延いては生産力確保(or拡大)という集団期待が婚姻様式の中心にあるということを示しているのでしょう。

女は生産面での大きな貢献に加え、子供を産む部族繁栄の源であり、いかに男を惹きつけて受胎率を高め、たくさんの子供を産むかが評価基準となる。

るいネット [5]

『「結婚制度」を疑問視する若者の登場は、むしろ自然な事』 [1]というのは、「部族繁栄」≒適応本能という生命原理に向かう自然の摂理現象なのではないでしょうか?

今回は、るいネットからの引用が多くなったのですが、婚姻史に関してもかなり深く追求しています。
この記事のリンクからるいネット [6]に入って、関連投稿を辿っていくとかなり始点が広がり勉強にもなります。試してみて下さい。

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