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定年退職って必要なのか?

老後の問題を考えると、「何故定年制度があるのか?」といった疑問が湧く。

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良く、「これまで頑張ってきたから、ゆっくりしたい」「ゆっくりさせてあげたい」等と言う言葉を聴くけれど、それは本心でしょうか?

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いつもありがとうございます。

団塊世代、定年後のライフスタイルアンケート [1]によると

☆定年後の仕事、ボランティア、趣味の意向
 ・いずれもやりたい  42.5%
 ・仕事とボランティア  1.4%
 ・仕事と趣味     13.4%
 ・仕事のみ       0.5%
 ・ボランティアと趣味 21.8%
 ・ボランティアのみ   1.6%
 ・趣味のみ      15.5%
 ・何もしたくない    1.4%

☆定年後も仕事をしたい人のうち
 ・フルタイム希望     14.6%
 ・時間にゆとりがある仕事 85.3%

☆定年後も社会的役割が欲しい
 YES 62.4%

皆、仕事や役割が欲しいのが本音って処でしょうか?

ところが、定年=役割の剥奪となり、年金生活が始まるわけですが、役割を失ってそうそう元気でいられるわけでもなく、その先には痴呆などの不安が付きまとう、というのが現状のような気がします。

では、定年制度って何故あるのか?

ドイツビスマルクの時代には、年金制度の実施とあわせて労働者の定年制度も同時に制定されていました。当時の社会主義運動弾圧を背景に考えると、労働者は働けるだけ働いたら後は死ぬまで静かにしていなさい、という金による懐柔であり、立場を変えれば金を餌に奴隷の身に甘んじることを労働者自身が受け容れてきたということです。

るいネット「定年・年金制度は奴隷の補償制度」 [2]

似たような物で「隠居」というのがありますが・・・・
これは、日本に特徴的な制度で、生前に後継者へその権利や財産を相続する。
実権を握りつつ受け継ぎ、後継者を教育することが出来る。海外では極めて少ない。殆どが崩御まで王位に君臨するらしい・・・・
まっこれは、権力者の仕組みなので、あまり参考にはなりませんね。

これとは別に、江戸時代の商家には「のれん分け」という制度がありました。
「のれんわけ」制度は、もともとは奉公人の年季明け(奉公契約期間の終了)に、奉公人の独立手助けに「のれん」を現物支給したのが始まりで、やがて「のれん代」という独立援助資金に変わり、さらには長年の奉公への報奨や慰労のお金へと変わっていったようだ。(るいネット「退職金から支援金へ~江戸時代の定年「のれんわけ」制度の可能性~」 [3]

この様な歴史があるのですが、今実施されている年金制度は、ビスマルクの施策に一番近いですね。
日本では、明治時代から始まり、戦後に確立した制度です。
要は、市場の成長とセットで普及してきたのが「定年制度」

市場社会で勝ち残る為に社員の戦力を高めなければならない反面、年功序列、終身雇用の日本の企業では、高齢者は負担としかならない。
「定年制度」は必然の選択だったのでしょう。
そして、戦後しばらくすると、年金制度が破綻し、今度は逆に定年退職を引き伸ばす方向に政策が取られています(高年齢者雇用安定法)。

どうも、市場に振り回された続けている「労働者」といった感が拭えませんな!!

ここまでの、「ピンコロ(尊厳死)」 [4]「姥捨て山」 [5]等の問題は、やはり市場社会がその元凶なのでしょうか?

先のアンケートにある「役割がほしい!」という皆の期待に応える事業や活動が必要なのです。

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