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共同保育の可能性(^υ^)/part6~共同保育事例:“キブツ”の事例補足

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『キブツ体験記』 [1]さんからの拝借しました。

前回の共同保育の可能性(^υ^)/part4~共同保育事例:イスラエルの生産共同体キブツの「子どもの家」 [2]に引き続き、キブツの子育てについて、もう少し調べてみました。

すると、キブツの“共同保育”には決定的な問題 😯 も浮き彫りになってきました。

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以下はWOLD TREND [3]からの引用です。

― 結婚はキブツの人たち同士でするのですか。
いや、むしろ逆です。キブツの若い人たち同士の結婚は稀です。幼い頃から兄妹のように一緒に育てられているので、恋愛感情が起きにくいようです。普通は、兵役についていた時に知り合った異性、町で知り合った異性、世界中からキブツに集まってくるボランティア、それと他のキブツの人々が結婚の対象になるようです。

― 結婚相手も一緒に住めますか。
ええ、よほどひどい人でない限りは迎えられます。逆に結婚相手の意志で、キブツを去る人もいます。それは本人の自由なのです。

― 子どもたちの生活は?
出産後3日目くらいから保育施設に預け、その後早い時期に親元を離れて「子どもの家」で共同生活をします。かつては1日中子どもの家で過ごし、両親と会えるのは夕方の4時から6時までの2時間だけでした。私も、親と別れるのが嫌だと泣き叫ぶ子どもの声を聞いたことがあります。しかし、最近はキブツも変わってきており、夕食は親たちと一緒にとり、夜も親元で過ごすのが普通になってきました。

― 教育についてはどうですか。
イスラエルの一般の家庭では教育は両親の責任ですが、キブツではキブツの責任です。大きいキブツになると保育園や幼稚園はもちろん、小学校から高校までキブツ内にあります。小さいキブツの場合はいくつかのキブツが集まって教育施設を共同で運営しています。地域の一般の学校に通っているケースもあります。一般にキブツは子だくさんの家庭が多いんです。子どもの世話はキブツがするので、両親には負担が全くかからない。だから出生率も高いんです。大学に通う場合も学費や生活費はすべてキブツから支給されますから。

― 子どもたちに利己心や競争心は起こらないのでしょうか。
キブツでは競争意識は否定されています。学校でも試験などはほとんどありません。テストが行われても、それはその人が以前よりどの程度向上したかを評価するためのもので、他人と比較するためのものではないのです。階級意識やエリート意識も完全に否定されています。

― 個人主義、あるいは自分本位の生き方が現代社会の特徴ですね。キブツの若者はどうなのですか。
キブツ出身者は非常に優秀な兵士になる、と言われています。集団生活に慣れており、共同意識が強い、残された家族への心配も少ないですからね。ただ、近年では町の生活に魅力を感じる若者も少なくないようで、簡単にキブツを去る若者もいるようです。

世界子育てネット [4]添い寝 [5]というトピックスの中では、

>人類学における豊富な添い寝の検証と相反して興味深いのが、イスラエルのキブツという共同体である。イスラエルの伝統的キブツ共同体において、乳児は生後6週目から共同体の保育施設において寝起きをする。キブツ様式における母子の絆に及ぼす影響の研究(1994) において、Sagi, van Ijzendoorn, Aviezer, Donnell,Mayseless らは、両親と同じ屋根の下で寝ずにキブツ共同体の家で寝る子どもは母子の絆の安定度が甚だしく減少することを発見した。<

や、井上健治、久保ゆかり 「子どもの社会的発達」によれば

>『今世紀初頭より、施設に収容された乳児は身体発達の遅れ、知的遅滞、無関心、微笑やあやしに対する無反応を示すことが報告され、これらの現象は総称してホスピタリズムとよばれた。ボウルビーは、幸福感と満足に満たされた乳幼児と母親との関係が精神衛生の根本であり、この関係の欠如(母性剥奪という)は乳幼児の発達に対して身体的、知的、情緒的、社会的な悪影響を与えるとした。この指摘を受け、乳児院などの施設では乳児数に対する担当保育者数を増やすなどし、各乳児が十分な母性的保育を受けられるよう改善が進んだ。それによって、身体的・知的な面に見られる問題は大幅に減少した。』< 

とあるように、生後あまりにも早い段階での、しかも、母親との隔離による弊害もあるようです。

子どもの成長には、脳回路が整うと言われる3歳位までは、母親とのスキンシップを伴った親和充足が必要と思われ、その点は共同保育を考えるときには考慮していかねばならないと思います。

その点、
共同保育の可能性(^υ^)/part5~共同保育事例:白川郷の子育て [6]で紹介されている事例は、望ましい共同保育の姿のように思います。やはり、乳児期の授乳を通しての母子密着を前提にした共同保育が鍵になるようです。

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