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共同保育の可能性(^υ^)/part3~共同保育を実現させるには?~

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今回は、実際に共同保育を実現させるにはどうしたらいいかを考えてみたいと思います。まずは子育てに不安を抱くお母さん達が増えている原因にもなっている、「子育てが集団課題から個人課題に変遷した」経緯を昔と今の家庭のあり方を比較した上で分析してみましょう。

かつて農村などの共同体では、家庭は【①生産の場】であり、かつ【②生殖の場】でした。

【①生産の場】というのは、社会と直結した生産課題(農家であれば田植え、稲刈りなど)が、家庭、共同体での共有課題である場のことを表します。ここで重要なのは、この活動を通して子供は大人たちの姿を見て真似をすることで、「こうしたらいい、こうやったらうまくいく」という実現イメージを感じ取り、そこで実践できた場であったということです。またこの活動自体が共同作業であるがゆえに判断軸を常にみんな(社会)に向ける事ができ、そこから子供のしつけや規範が形成されていったのです

一方、【②生殖の場】ですが、これは幼い子供をあやしたり、高齢者のお世話をしたり、食事の用意をしたりなど、生産の場を支える重要な場を担っています。ここで重要なのは、これらの行為をみんな(集団)で担っていたということです

例えば、近所の高校生の子が子供をあやす姿や、最近見掛けないお年寄りがいれば誰かが様子を見に行ったり、子育てでわからないことがあれば経験者の知恵を借りたり、おばあちゃんや近所のお母さん達がみんなで炊事の用意をして生産の場から帰ってくる人達を出迎えるなど、まず集団がありきで家庭があるという関係が成立していたのです。ここからわかるのは、集団自体に揺るがない安心感が存在していたということです。

これらから、かつての家庭は、①と②がお互いに存在することで成立していた社会(共同体)だったということがわかります。つまり、ほぼ全てのことが自給自足で足り、みんな課題をみんなで共有し紡ぎ上げていけたのです。

しかし、現在、家庭の形態は多様化し、家庭の中身も大きく変化してきました。この大きな原因は核家族化の影響や、市場偏向主義により家庭が消費特権階級に成り下がったことによるところが大きいです。

では、今の家庭はどうなっていったのでしょうか?

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核家族化や、消費特権階級になったことにより今、家庭は【①生産の場】【②生殖の場】を完全に分離した構造にあります。つまり、【①生産の場】は会社で行い、【②生殖の場】は家庭で行うという形を作り出したのです。

こうなった結果、家庭は【①生産の場】と切り離された(社会と隔絶された)上で、子育て、老人介護、炊事などの行為のみが残った極めて不自然な状況になっているのです。しかも、核家族化により「集団にいる」という安心基盤は消滅し、全て「ひとり」でどうにかしなければならないという状況になってしまいました。これこそが子育て不安、子供を持ちたくない親が増えている原因構造そのものにもつながります。

おまけに、家庭内における共通課題も消滅したことで、とりあえず代償課題として子育てに異常に関心を示す親が増え、受験収束、教育ママ(パパ)、モンペなどの誕生を生み出すことになりました。また、安心・安全に過剰に反応する親が子供を囲い込むようになり、さらにここに母親の不安意識も相まって親が子離れできない状況を強めているのです。友達親子などもこれに起因しています。これでは、子供はいつになっても自立することはできません

では、この現在の状況を受けて共同保育を実現する為にどうすしたらいいのでしょうか?

やはり子育てにおける親の意識転換が最重要項目だと思われます。

大前提は『囲い込みから自立を促す子育てへ』という意識

これがキーワードではないでしょうか?
子供が社会に適応して頼りがいのある人間へと成長できるように、みんなで成長を見つめていける関係をつくること。

そのためには、
①信頼のある仲間関係をつくりあげること(みんなが子供にとってのお母さん、お兄さん、お姉さんというみんな家族の輪を広げていくこと)
②自分の子供やプライバシーという枠にこだわらないこと(悩みや心のモヤモヤを隠さずに話せるような安心基盤を形成すること)
③お母さん自体が育児についてしっかりと勉強すること
④集団(社会)で子供を育てる環境をつくること(社会とのつながり、お互いの活力を生み出す場とすること)

これらを乗り越えた先に本当の共同保育が実現できると感じます。これらの実現のためには、まずは、みんなでどうするかを考える場が必要です。その実現可能性を追い求める過程が実現への第一歩です。みんなで一緒に頑張っていきましょう! :tikara: 😀

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