「子を全寮制に送る親心」
4月3日付のN新聞夕刊に出た記事の見出しですが、早速ネットで取り上げられています。
このブログでもこれまでいくつかの全寮制学校の紹介をしてきました。
これまで見た事例は、聖域と化した現代家庭で育つよりも可能性が感じられる場であったわけですが、実際にそこに子どもを送りだしている親の側の意識はどうなのか、について考えてみました。
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新聞記事の要旨は以下のような内容です。
・国内の中高一貫全寮制学校や、早期に海外で生活する全寮制学校が人気を集めている。
・勉強に専念できるうえ、寮生活を通じて生活能力が高まると親は期待する。○海陽学園中等教育学校(2006年開校)の例
・トヨタ等の大企業が設立、イギリスの名門パブリックスクールをモデルにした中高一貫校
・午前6時半起床から午後10時半就寝まで、勉強と課外活動で生徒は忙しい。携帯やゲーム機の持ち込み禁止、散髪などで市内に出かけるときは教師が引率、など学校の管理が厳しい。
・「寮そのものが教育の場。共同体験を通じて将来のリーダーを育成する」ことが学校の目標
…普通の中高一貫校は大学受験中心の教育だが、寮で集団生活を経験すれば学力だけでなく、社会で通用するコミュニケーション能力を養える。というある親のコメント
…内気だった息子が友達も増えた、 など、成果が上がっているらしい。○その他、スイスや米国などの全寮制学校に送り出した例の紹介
…親元に居たら不規則な生活に慣れてしまう
…子どもに豊かな経験を積ませたい
といった親心が紹介されている。○函館ラサール校に送り出した事例では、大部屋での共同生活について、
親はプライバシーが無くなるのでは…と心配するが、
子どもは元気に成長しているもよう。○ある識者のコメント
レベルの高い教育を受けられるだけでなく、同年代の子どもや先輩との接触が少ないことも補える。物理的に距離をとって親離れ・子離れを促す効用もあるため、入学を望む親が増えた。○全寮制学校に送り出したある親のコメント
(多額の費用がかかることについて)寮生活が息子にとって本当に良い結果をもたらすかどうかまだ分からず、ギャンブルに近い面もある。
この記事に関して、以下のようなコメントがありました。
一方、イギリスの全寮制学校に関連して、わりと好意的な感想が寄せられているブログもありました。 [1]
賛否両論といった状況でしょうか。
子どもベッタリの親が大半だと思っていましたが、全寮制学校に送り出す親も意外に居そうな感じです。
しかし、そのときの親の考え方はどうなんでしょうか?
・自分たち(親)だけでは、きちんと育てられないかもしれない…
・(いじめにあわずに)友達とのコミュニケーション能力が養われるのではないか…
・厳しく管理してくれるところに預けてしまえば安心…
・通常の(受験)教育以上の体験が得られそう…
・レベルの高い(受験)教育が得られそう…
子育て不安が先に立っている人が多そうな感じがします。
加えて、子どもに対する万全の管理を委ねるという意識が垣間見えます。(過保護・過干渉)
反論する側には、自由を奪われる、プライバシーが無くなる、といった旧い価値観念がありそう。
一方、共同生活を監督する側の意識次第だとは思いますが、子どもたちは共同生活における仲間圧力の中で案外たくましく育つ可能性があると思います。(このあたり、親と子どもの意識にズレがありそう)
しかし、学校を選択するのは親だから、親の側が今ような意識のままでは、学校側の体制が良くならない可能性もあります。
改めて、「子育てって何?」ということを鮮明にしていく必要がありそうです。
byわっと