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家庭は社会ではない

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 保育園に入って 19年 たつベテラン先生が、子どもたちの成長が「何かおかしい?」と感じて、時代背景や事例をのせているHPを見つけましたので紹介したいと思います。

 この園長先生は保育園で、たくさんの子供達に接する中で、入園する時期によって子どもたちの成長が「何かおかしい?」と感じるのに差がある!という事に気がつかれました。 😯

 特徴としては、0,1,2才児さんで入園する子たちより3,4才児で入園する子たちの方が多くの問題を抱えているということ。 😯

 その原因は、 「家庭での子育」にあるようです。 🙁

 そして、保育園のこどもから見て取れる、「何かおかしい?」は子どもの成長だけではなく、密着しすぎている母子関係も指摘されています。 :confused:
キーワードは「価値観や視野の狭さ [1]

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 問題を起こしている人を見ますと、“価値観や視野の狭さ”というキーワードが浮かんできます。
 現在、いろいろと言われている親の世代は、1970年代始め生まれの団塊ジュニアと言われている世代が中心です。保育園や幼稚園だともう少し年齢が下がります。

そして、その団塊ジュニア達の親である団塊世代こそが、1970年代頃から「父親は仕事、母親は子育て」という、子育ての分業を一般的なものにしました。長らく国も標準家庭(父親が働き母親は専業主婦で、子どもが二人)こそが理想の家族像だと税金面や年金面等を優遇して推し進めてきました。(ちなみに官僚や政治家の奥さんは、ほとんどが専業主婦です)

それと同時に核家族化が進行し、少子化も始まりました。(人口を維持していくために必要な合計特殊出生率2.07を割ったのが30年以上前(1974年)の話ですから、その時からすでに少子化は始まっていたんですね)

子育ての分業が始まる以前では、子どもたちは、生まれながらにして親を中心としつつも多くの人たちと関わり合いながら成長してきました。要するに家庭の中に社会があったのです。生まれたときから社会の中で育っていたのだと思います。(社会とは、いろいろな人といろいろな価値観が存在するものです)家庭には、親以外の人(祖父母を始め地域の人)が多く入り込んでいました。兄弟の数も多く、友だちと遊んでいてもその子の弟や妹付きなんて事もありました。子どもの成長にとって大切な異年齢との関わりも自然に出来ていました。その中で、子どもたちは、自ずといろいろな価値観に接しながら優しく包まれたり、揉まれながら成長してきました。多くの子どもたちには、生まれながらにして様々な価値観に触れ、視野を広める機会があったわけです。

地域に“子どもの群れ”が存在し、地域全体としても子どもを育てていこうという意識がありました。また、子どもたちだけでも安全に遊べる場所も多かったように思います。しかし、残念ながら社会が変わってしまいました。子育ての分業が推し進められた結果、現在の親である団塊ジュニアたちは、母親だけに育てられたり(密室保育)、親だけの狭い価値観の中で育てられるような子どもも多くなりました。
子育てを母親や家庭に押しつけたことで、それまで子どもたちの回りにいた大人たちも、子どもたちから切り離され、子どもやその親に関心を持たなくなってきたのでは?と思います。
(地域の子育て能力の低下)

ちょうど日本の社会が裕福になっていく課程での高度成長期でしたので、子育てよりも経済第一だったと思います。子育てとは対極にある、経済的な考えや効率が一番大切な時代だったのでしょう。そして、この高度成長期を引っ張ってきた団塊の世代こそが初めて専業主婦を一般的なものにしました
このような標準家庭は、実は新しい家族像だったのです。

同時に、この時期は、それまでの村社会から都会に人口が集まり、核家族化も進みました。(‘07には、ついに人口の半分以上が三代都市圏に集中しました)また、例え祖父母と同居していたり、近くにいても上手くつきあえない母親も増えてきました。以前は、三歳育児神話を始め働く母親をバッシングする風潮もありましたが、母親の就労という表面的な問題だけではない、社会的な問題が深く進行していった時代でもありました。

ちなみに、家庭も顧みずに社畜になりはてた団塊の世代が今まさに直面しているのが熟年離婚。
家族のために一生懸命に働いてきたのに、いつしかその守るべき家庭の中に自分の居場所がなくなっていたなんて悲しい話ですね。

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‘70年代の貧困の消滅以降。男女役割分担で専業主婦が生まれ、期待される場が家庭しかなくなってしまったお母さん。時代の流れの中で、密室家庭で一生懸命子育てする役割をまっとうすればしたほど、かえって子供達の視野を狭め、親の価値観を転写させてしまったようです。

そして、お母さんと、子供その付き合いが長いほど、その影響が大きく子供は人間関係べた、という社会性を身につける機会を失う状態になってしまうなんて、報われないですね。

といっても、ここの保育園の事例では1歳児と3歳児での差。そんなたかだか、2年で差が顕著になるんですから、学校に通うようになってからやっと、全寮制で親元を離れたとしても、遅いような気もしてきます。 🙁

会社の同僚にも、親が保育園を経営していたので、1歳で 保育園デビュー した方がいます。およそ物怖じしないその風貌からも、関係体力付きそう★っと可能性を感じさせられました。 😀

家庭は社会ではない。 1才になったら保育園にかよって社会性を身につけはじめる のも良いなあと感じさせられました。

つづけて事例など紹介していきます★

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