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優しい子ども。。。

サントリー次世代研究所

現代親子調査 > 第1回レポート「親子のかかわり」 [1]

の中に、現代の親子関係を浮き彫りにする調査レポートが掲載されていました。

対象は、首都圏在住の小学4年生~中学3年生の子どもとその親各学年100名 計600家庭

で、調査結果を良く見ると、なんかやばそうな状況に気付いてしまった。

気になる方は、 をクリック:D

調査レポート詳細 [1]

中でも、一番印象に残ったのが、
「お子さんの良いところは?」という質問。

自分の子どもの長所は「優しい」「素直」「明るい」。中3男子の長所「優しさ」4割。

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男子、女子とも親の子どもに対する評価として、「優しい」「素直」「明るい」が上位を占めている。
これはこれで良いのだが、気になったのが、「元気」「活発」「前向き」「楽しい」「一生懸命」といた側面の評価が軒並み5%を下回っている

子どもと言えば「やんちゃ」「活発」といった印象は、もう古いのでしょうか。

次に、「どんな父親でありたいか?」

こちらの調査結果では、小学生の段階と中学生の段階で親の意識が大きく変わり、小学生の間は、「尊敬」「頼り」が中心であった父親が、中学生になると「優しい」「友達」など、既に子どもから見た大人のお手本ではなく、横並びの意識に変わっていくようです。

一方で、「子ども達の悩み事の相談相手」を見ると、

小4~6年生の相談相手は47.8%が親であるのに対し、中学生になると親は25.2%に縮小し、友達への相談が44.2%へと上昇する。

さすがに中学生になると、同化対象が家族から友人へと拡がりを見せている。ここは、なんだか一安心。 🙄

しかしどうも、親の意識と子どもの意識には乖離があるようだ。

そして、最後の「子どもが自分ですること」という質問。

・次の日の学校の準備をする 小学4~6年:87.8%、中学生:84.7%

・朝、自分で起きる       小学4~6年:40.0%、中学生:50.7%

中学生になっても、次の日の学校の準備が出来ない子が15%も!
朝起きれない子は、中学生になっても半分!!

う~ん、この調査結果を見る限りでは、優しい子は今後増えて行きそうではあるが、なんとも頼りなく感じてしまうのは気のせいであろうか?

少なくとも、わんぱくでたくましく育つ子どもの姿は見当たらず、ちっちゃくまとまりそうな子どもばかりが増えていくのだろうか?

この「優しさ」という言葉、実は結構曲者だと私は思うのだが。。。

本物の優しさというのは、強さの結果、あるいは大きな困難を乗り越えた先に得られるものであって、闘わずして得られるものではない。むしろ、表層的な優しさというのは、逃げ・ごまかし・迎合の正当化でしかなく、むしろ何かを内に溜め込んでいく危険性すら秘めているのではないか と感じてしまう。ちと、考えすぎか?

また、子どもに優しさを求め、友達になろうとする親たちの姿は、いつまで経っても親の甘えから離れられない「子ども天国」を作り出してしまう。いや、むしろ親たちがいつまでも子どもに甘えている姿なのかもしれない。そして、まだまだニート予備軍 は沢山いる、という事すらも示唆する結果なのだ。

教育制度がどうのこうの、という前に、「自分の子ども第一」=「自分第一」という親の甘えを取っ払い、子ども達を早く社会に出してやるにはどうしたら良いか?また、それを早期に実現させる全寮制の仕組みなどを作り出す必要があるのではないだろうか。

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