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未婚化・晩婚化

今回は、未婚化・晩婚化について扱ってみたいと思います。

少子化の話題と合わせて、取り上げられる現象として『未婚化・晩婚化』があります。

『出生率』
出生率(一人の女性が生涯に子どもを生む数)は、
2003年の統計では1.29。
東京都だけで見てみると、0.998と1.0を割り込んでいる。
リンク [1]

『未婚化』
1970→2000年の間に未婚率は
女性25~29歳・・・18%→54%へと3倍
男性30~34歳・・・12%→43%へと3.6倍
未婚化の進行 [2] 

『晩婚化』
1970→2000年の平均初婚年齢をみると
女性・・・24.2歳→27.0歳へ2.8歳UP
男性・・・26.9歳→28.8歳へ1.9歳UP
晩婚化の進行 [3]

男性も女性も1970年を境に年々上昇しています。

もう少し遡ってみてみると、
1908→2004年
女性・・・22.9歳→27.8歳へ4.9歳UP
男性・・・26.8歳→29.6歳へ2.8歳UP
平均初婚年齢の推移 [4]

男性に較べると女性の晩婚化がさらに目立ちます。
男性は、1975年ぐらいまでは、27歳前後で推移(昔から比較的高かったことに驚き 😯 )、女性は1950年ぐらいまでは、23歳前後で推移し、その後、除々に上昇しています。

出産=結婚とは一概には言えないけれど、子供を生むなら結婚を、子供ができたので“できちゃった婚”、最近ではできちゃった婚の比率があまりにも高いので(世間体を考慮して?)“おめでた婚”とまで言われるようになり、むしろ子供でもできない限り結婚に踏み切れない状況を表しているのではないでしょうか。

ちなみに、医学的にみた出産適齢期は、20歳前半だそうです。1970年ぐらいまでの女性の平均初婚年齢とほぼ合致する。現在は、30代の出産数が20代の出産数を超えていたり、高齢出産も30歳から35歳に引き上げられている。
(参考)マカミア女性サプリメント [5](参考)ベビーコム [6]

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簡単に時代の変遷を見てみると
1950年代と言えば、地方から都会への人口移動そして、核家族化。 [7]
1960年代、核家族が半数を超える。共働き夫婦の増加。 [8]
1970年代、マイホーム主義。豊かさ実現。子供の囲い込み。 [9]
1980年代、父権の喪失。個的生活・消費。 [10]
1990年代、バブル崩壊。金融不安。収束不全。 [11]
詳しくは当ブログの“密室家庭の変遷シリーズ①~⑥”を参照してください。

小子化対策として、政府は、経済的不安→経済的支援・施策などを行っているが、時代の変遷を見れば明らかなように豊かになるほど小子化傾向にある。ずれている施策である。根本には、母親の“子育て不安”と社会的な“子育て期待”の低下によるものが大きいと思われます。

都市化、核家族という社会背景の中で、地域との繋がりや、都会では、“生産と生殖の分断”=働きながら子育てを行うことが難しくなり、そして、その後のマイホーム主義など、ますます家庭が密室化し、子供との1対1の関係=一人で子育て→子育て不安に陥る。そして、社会から切り離され、社会的な期待(子供はみんなの宝)そして、評価も薄れてしまっている。

母親の“子育て不安”と社会的な“子育て期待”そして、評価が改善されない限り、晩婚化・未婚化そして少子化は食い止められないのではないでしょうか?
小子化については、婚姻制度の見直し又は、“子供を生むなら結婚”という風潮(意識)が変われば、違ってくる可能性はあります。

女性の顕著な晩婚化の現われは、社会的な役割を求めている(求めだしている)女性が、社会と切り離された密室家庭に追いやられる現在の家庭=結婚に躊躇しているのではないでしょうか?
この辺りは、是非とも女性の方のご意見が伺いたいところです。(コメントお待ちしております。)

そして、男性にとっても“子育てパパ”がもてはやされ、男性も育児休暇の支援が言われだしたりしているが、むしろ、“子育て”がもっと開かれた場で子供が育っていくことを見守れる(委ねられる)方が、安心して社会に向かっていける(闘える)のではないでしょうか?そして、その安心基盤の元、女性陣が安心して子育てが行える。
そんな、社会(男女の役割)が必要なのではないでしょうか?

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