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子供の虐待が増えたのは何で?(1)~数字の実態から~

①児童虐待相談件数
②児童虐待による死亡事例の件数
③社会背景
の3点から見てみましょう。

①児童虐待相談件数
厚生労働省:平成17年度児童相談所における児童虐待相談対応件数等 [1]より

平成2年度:1,101件
平成12年度:11,631件
平成15年度:34,472件

相談件数は、明らかに増え続けている。
しかし、マスコミが煽っていたり、昔であれば単なる躾であったものが、ちょっとしたことでも“虐待”として捉えてしまうことによって相談件数が増えている要因になっていることもあるので、相談件数だけでは実態は何とも言えない。

ちなみに、虐待の定義を
同じく、厚生労働省から出されている“子ども虐待対応の手引き [2]”で見ると“躾”の範疇を超えているので虐待と躾を混同しているようではなさそう。

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②児童虐待による死亡事例の件数

平成15年(半年間):24事例(25人死亡)
平成16年:53事例(58人死亡)
平成17年:70事例(86人死亡)

明らかに増えている。

児童虐待による死亡事例の検証結果等について(平成17年4月報告) [3]
児童虐待による死亡事例の検証結果等について(平成18年3月報告) [4]
子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(平成19年6月報告) [5]

③社会背景
同報告書の考察より

・地域社会との接触-地域社会との接触が乏しい事例が約7割-
地域社会との接触がほとんどないもしくは乏しいと考えられる家庭の割合が高く、69.5%(16例)となっていた。
・ 実母の心理的・精神的問題-育児不安又はうつ状態が約4割の事例に存在-
心中以外の事例・心中事例の双方で、育児不安やうつ状態が多かった。

核家族化が進み、地域との繋がりはどんどん薄れ、家庭は、密室化へと向かっている。そして、母親の育児不安。地域とのつながりも無ければ、相談できる相手もいない、子育てが母親一人の負担だけになってしまっている。そういった現状は、悪化こそすれ、良くはなっていない。

(2)に続く
バトンタッチ

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