- 感謝の心を育むには - http://web.kansya.jp.net/blog -

学校でどうなってるの?9

評価圧力の形成
《学校選択制》 
◇品川区の試み:教師が変わらざるをえない仕組みを作る・・若月教育長の言葉
http://www.manabinoba.com/index.cfm/4,2768,81,html [1]

>学校選択制を導入していちばん変わったのは校長先生です。こう言っては悪いですがそれまでの校長は、校長になること自体が目的の人が多かった。だから校長になってしまうと目的は達成したわけですからあとは保身に走ってしまう。・・中略・・
ところが選択制を導入すると、学校は子どもや親から選ばれるように努力するようになる。つまり校長が本来の目的に気がついて努力するようになったんです。校長が変われば教師も変わります。すぐにわかる変化としては、教師の服装や言葉遣いが変わりました。
本当に足を引っ張っているのは教員です。ほかへ異動したいという教師も多い。でも、そういう教師は異動してもらって構わないと思います。それで本当にやる気のある教師に品川区に来てもらえれば、教師の質は上がっていくわけですから。<

このことは校長先生には確実に評価圧力として働いているようです。
・人気アップへ教委が応援(http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20070120us41.htm [2]

>「校長に戦う姿勢が欠如している」。若月秀夫教育長の厳しい言葉に、冨士見台中学校の松沢宏尚校長(55)は「成果をしっかり出さなければ、という覚悟ができた」と振り返る。・・中略 ・・・
松沢校長は、朝の基礎学習や総合的な学習の時間などに全教員16人を各教室2人ずつ配し、生徒の様子に目が届くようにした。校長自身も授業を観察して生徒を注意して回った。その結果、遅刻や校則違反は次第に減少。<

◇足立区の試み:学校選びの材料に、学力は欠かせない要素だ。
足立区は学力向上策に頭を悩ませている。04年2月実施の都のテストは小中いずれも23区中最下位。05年度は小学校が21位、中学校は22位だった。 http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20070123us41.htm [3]

>「先生方が努力してくれた成果ね」。東京都足立区の主婦、高橋志保子さん(43)は昨夏、区立小中学校の名前が並んだパソコン画面を、満足そうに眺めた。春に区教委が実施した学力テストで、長男(15)の中学校は前年から順位を一つ上げて4位だった。学校選択制で学区外の学校に通う。
区教委は、選択制導入から3年目の2004年から、都や区が実施するテスト結果をホームページで公表している。学校別の都・区平均との比較や前年比も一目で分かる。テストの上位校は、選択制でも人気を集める。新年度の選択で、抽選となった9校中7校が、昨春の区のテストでベスト10に入った学校だ。
 長男の中学もその一つ。「上位の学校は、教師の質も含め、落ち着いて勉強できる環境が整っている」と説明する高橋さんは、口コミ情報の裏付けにもなるため、「テスト結果は出たらすぐにチェックする」。
 もちろん、学力だけが選択基準ではない。今春、長女(12)は、友人が通う地元校に進む。「子供が気持ちよく通えるのが一番。それに地元校も最近は学力が伸びている」 <

《学校評価制度》
◇新潟県の例:学校の取り組み自己評価 (2004/5/29)http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/niigata/kikaku/016/76.htm [4]

>今年度県内926の公立校で実施へ 児童、保護者らと情報共有
「子どもアンケートで『明るいあいさつ』が70%以上」などの目標を保護者らに示した。・・中略・・・
県教委では「公表や説明のあり方などを工夫し、学校側の努力を保護者や地域住民に理解してもらって信頼を得ることが、学校評価のねらいを達成するためのかぎになりそうだ」と話している。<

◇石川県の例:緊張感高め授業改善へ(http://hokuriku.yomiuri.co.jp/hoksub2/kyouiku/ho_s2_05030501.htm [5]

自己評価を記入する教員。4段階評価でマークシートに記入する(七尾高校で) 
 「やっぱりショックでした」。
国語の福島則明教諭(50)は、制度導入後初の生徒の授業評価の結果に動揺した。「授業は分かりやすく充実しているか」との問いに、「どの先生も充実している」は1割にも届かず、充実した授業をする教師は「半数程度」「少ない」が4割近くに上った。 同校は、評価制度の導入にあたって、学校目標に「学力向上」を掲げた。
 教科や学年ごとに課題を洗い出し、「到達度の低い生徒への対応」「計画的に授業が実践されている」など60項目に上る評価項目を設定。教職員の自己評価のほか、保護者や生徒にも評価を仰いでいる。
 丁寧な授業を心がけていた福島教諭も、1年次に教えたことは、2、3年次では身につけているものとして授業を進めるなど、低い評価に思い当たる点はあった。評価結果を見てからは、古典の単語や句法など、重要項目は何度でも繰り返し説明した。最近は予習をする生徒や質問回数が増え、生徒への好影響を実感している。・・・中略・・・・

保護者の制度に対する反応も好意的だ。同校のPTA総会の出席率は、これまで5割以下だったが、学校評価について説明をするようになってから、6割以上に伸びたという。保護者からの学校評価の回収率も9割を超え、学校側も「保護者の教育現場への関心が高まっている」(八十田教頭)と感じている。生徒側も「学校に意見を言える」という点で制度を好意的に受け止めているようだ。ただ、2年生の女子生徒が「自分たちが書いたことが、どう反映されているのか知りたい」と話すように、「改善」の部分を生徒・保護者にどう示していくのか。評価を受けた学校側の取り組みをさらに情報発信することも求められている。<

勉強するってどういうこと?
学校ってそもそも何?
そういったところの根本的議論な不十分なまま目先の方法論に収束していますが
学校選択制も学校評価制度も学校のとっては初めてといってもいいほどの外圧です。

教育をどうするという不全に対し、教育委員会・学校・教師・生徒・親たちの誰もが
答の発信受信をしていく。それによって評価圧力が形成され、誰もが評価に晒される。
この新しい評価圧力の形成が、教育の場のおいての活力再生の糸口になる。
そういうあたらしい萌しが生まれてきているのではないかと思います。
 

[6] [7] [8]