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「3歳児神話って本当なの?」

↑のタイトルの記事が産経Web iza!β板【季節風】 [1]に掲載されてました。気になったのでちょっと前のものですけど紹介します。 😉
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「3歳児神話」は、(1)子供にとって0~3歳の発達が大切(2)子供への愛情は母親がベスト(3)母親との関係が密でないと、子供の発達がゆがむ-という3本柱から成っている。

というものだそうです。
これに対し現在識者の見解は

(1)は揺らぎない真実だが、(2)と(3)は科学的根拠がないにもかかわらず、「3歳までは母親が一緒にいるべき」と母親に荷重な育児負担をかける危険性がある。早期教育も、過剰な商業主義と相まって「親が子に好きなことを伝える」という本来の趣旨からはずれてきている。

この“神話”により

「もうすぐ仕事に復帰するのですが子供と一緒にいられないのは不安」「早期教育を始めないと、他の子供に遅れてしまうのでは」。恵泉女学園大学大学院教授の大日向(おおひなた)雅美(まさみ)さんの元には、「3歳児神話」や「早期教育」に関する悩みを抱える母親からの相談が絶えることはない。

と、子育て中の母親の不安 🙁 や悩み も高まっているとのことです。

厚生労働省でも以下のように見解を出しています。

「三歳児神話(子どもは三歳までは、常時家庭において母親の手で育てないと、子どものその後の成長に悪影響を及ぼす)には、少なくとも合理的な根拠は認められない。 」厚生白書 [3]

とのことですが、逆に子供のその後の成長に悪影響は及ぼさないという科学的(合理的)根拠も乏しい
とも言えるわけで、両者の科学的な根拠を検証する必要があるようです。

😮 ポチっと押してから続きを読んでね
   

まずは、決定的な悪影響の実例から

この実験は第二次世界大戦直後のスイスで、心理学者ルネ・スピッツにより行われました。実験対象は、戦争で孤児になった55人の乳児で、当時考え得る最高の設備を整えた施設に入れられました。そこにないのは、父母だけでした。よく訓練された保母や看護婦が子供たちの面倒をみていましたが、人工乳の哺乳だけは、抱かないようにして、つまり人間的スキンシップなしに行われました。その結果、27人が2年以内に病気で死亡し、残った子も17人が成人前に死んでしまいました。11人は成人後も生き続けましたが、その多くには知的障害や情緒障害がみられたと言われます。

スキンシップの効用 [4]からの引用

乳児期にスキンシップが全く与えられないと生きることも難しいという状況です。

次は脳回路の形成過程から

新生児の脳は約400gと言いますから、大人の1/3以下です。生後6ヶ月で2倍の重さになり、1~2歳ぐらいがシナプスのピークといいますから、この間の脳の発達はシナプスの増加によっているのでしょう。

3歳で80%、6歳で90%が完成するといわれます。この間に刺激による複雑化と髄鞘化が進行して、脳回路を形成していきます。幼児期の記憶とは、回路の形成そのものであるともいえるし、潜在意識を決定づけているとも言えるのではないでしょうか。

脳の話し(1)赤ちゃん [5]より

スキンシップの重要性はこの時期の脳回路での記憶・潜在意識の形成と密接に連関しているといえそうですね。

今回の検証はここまで また次回にいろいろな事象や見解を集めてきますね!
興味を持たれた皆さんも是非、事例やデータ、そして「私はこう思う!」などのご意見を寄せてくださいね

『本からの贈り物』 [6]というブログのこんな感想もありました

そうした経験からも、この本(『真っ当な日本人の育て方』 田下 昌明)を読んでみても、少子化対策として「子供がいても両親が共に働きやすい社会=子育ての外注化」を目指すというのは本当に正しい方向なのか、私には疑問だ。そこには「子供がどう育つか。」という視点が欠けているからだ。

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