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「学校週5日制」が問題なの?

「ゆとり教育」の見直しがさけばれる昨今ですが、その「ゆとり教育」の代名詞のような「学校週5日制」に関する記事を見つけたので紹介します。

朝日新聞『府立高の土曜授業「週5日制に反する」 教委が改善指摘』 [1]より

学校行事の「公開授業」を土曜日に組み入れ、ほぼ隔週で実施していた大阪府立高校5校が、「学校週5日制の趣旨に反していると疑われる」との指摘を府教委から受け、4月から公開授業を3分の1程度に減らすことになった。

一見「ゆとり教育を守りたい教育委員会」VS「学力低下を何とかしたい学校」という図式ですが、その背景にはそれぞれの思惑がひしめいているようです。

「学校週5日制」の背後には「教師週休2日」。一方、「公開授業」の背後には「私立との生徒獲得競争」という事情がありそうです。

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学校教育法施行規則の改正で、完全週5日制に移行した02年度から土日は休業日となり、正規の授業は組めなくなった。ところが、授業時間が減ったのに、大学入試のレベルは変わらない。このため、どこかで補わざるを得ず、府立高の7割近い約100校が土曜に補習をしている。

 ただ、補習では希望者しか集まらず、学習の進み具合にばらつきも出る。大学進学を重視する高校では平日の授業時間を増やしたが、放課後の部活動の時間が圧迫される弊害もあり、平日の一部の授業を土曜に振り替えられるよう求める意見が多かった。そこで、府教委は学校行事としての公開授業とすることを条件に、今年度から事前に届け出る形で土曜の授業を認めることにした。

 これを受け、北野、茨木、寝屋川、泉陽、三国丘の5校が昨年4月から土曜の公開授業をスタートさせた。だが、年間15~16回にのぼるうえ、「公開」と言っても見学者がゼロという日も少なくないことから、府教委は昨年末、「通常授業と変わらないとの誤解を与えかねない」として各校に口頭で改善を求めた。

るいネットの投稿『「完全学校週5日制」の発端は、教員の勤務問題にあった』 [2]によれば、「ゆとり教育」=「学校週5日制」というイメージがありますが、実は「学校週5日制」の背景には、教師側の「週休2日」の実現という要望があったようです。(「教師週休2日」とは言い換えれば「学校週5日制」ですね)

子供たちの学力低下が社会的な問題になっていても、いまだ教育委員会は「学校週5日制」(=「週休2日」)や自分たちの権威を守ろうとしているのでしょうか。

一方、「公開授業」を実施したい学校側も、単に子供たちの学力低下の改善だけが理由といえないようです。

 改善を求められた府立高の管理職は今も不満顔だ。「週5日制に縛られない私学は土曜の授業を売り物にしている。これでは競争にならない」

子供の数が減っている現状、「私立との生徒獲得競争」のため「公開授業」を実施したい、という学校側の思惑が強く働いているようです。

 いずれにしても、教育委員会、学校とも結局は自分たちの都合ばかりで、子供たちは蚊帳の外、なのが現状のようです。目先の「学校週5日制」をどうするか?を言い争う前に、まず『これからの教育をどうする?』という本質的な追求が必要ではないでしょうか。(@さいこう)

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